GK金沢氏の決断 [プロレス週刊誌MIP]
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専門誌がもたらす興奮は、残業疲れを「癒す」のか「蒸し返す」のか。毎週火曜日は、「前週発売分」から独断と偏見で最も印象に残った記事を一つ選ぶ「プロレス週刊誌MIP」の日です。第4回で選んだのは・・・
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週刊プロレスおよび週刊ゴング発売は毎週水曜、その前日・火曜に前週号を振り返っておく企画。第4回「プロレス週刊誌MIP」において選んだのは、週刊ゴング1042号(10/20号)のこの記事です。
「巻頭特集 長州のメッセージに主力勢が返答 プロレスの醍醐味を考えよう!」おめでとうございます!
この特集には伏線がある。タイトルに「返答」とあるように、まず長州からの問いかけがあった。その問いかけはゴング前週1041号(10/13号)の巻頭記事「言霊よ、永遠に・・・。長州力×GK金沢 30年間、俺にシェイクハンドはない なぜなら・・・俺はプロレスラーだから」。
※GKはゴング金沢の通称。
1041号記事終盤が、第三世代への長州メッセージ。主旨はこうだ。「蝶野や永田や中西が踏ん張るってことは責任をとるってこと。若い選手(新三銃士ら)には責任取れとはやっぱり言えない。若い選手はいくらでも頑張らせればいいんですよ。それと踏ん張らすというのは違う。(それは「一つ核がどんとあるかどうか」ということ?)そう。揺らいでいるとかじゃなくて、横によけちゃったように見えるんだよ」
これはまさに、10・9両国決戦の休憩時間乱入マイクアピールと完全リンク。主張の原型は、遅くとも2週間前にははっきりとあったことがうかがえる。
しかし、この問いかけだけでは、多様化&地盤低下ぎみのプロレス界への記事としての浸透はキツイものがある。記事前半は、ハッスルの話題。「ハッスルは業界に宝を落としてくれた 俺が腰を振ってどうなる問題じゃない」とハッスルポーズ拒否問題に対する長州のど真ん中コメントが次々と展開。
ハッスルポーズ問題で長州当人に体当たりすることで「ハッスル信仰派が書く」以上の面白さを体現した金沢氏。そんな強烈な記事さえ前振りにして、金沢氏は業界の盟主・新日本プロレスに対する長州の主張、そして自身の主張をぶつけていく。果敢にぶつけるべきだという決断をしたのだろう。
真夏の祭典GIクライマックスでブレイクしたかに見えた新日本が、その後ピリッとしないことへのイラ立ち。なんだったんだ、天山の優勝は!? そして、翌週ゴング1042号(10/20号)でのMIP記事「巻頭特集 長州のメッセージに主力勢が返答 プロレスの醍醐味を考えよう!」にたどり着く。
翌週ゴング1042号(10/20号)での巻頭記事。ここでは、中西学、永田祐志、蝶野正洋、新日本・土井取締役が興味深いコメントを出している。各選手が、長州発言、新闘魂三銃士や第三世代、自身のスタイル等についてどう考えているかがわかるというもの。また、土井氏によると、長州は「プロレスは小橋×高山戦に救われた」と繰り返し発言しているという。
ゴング読者にとってこれ以上の引用・紹介はうっとうしいだけだろうから、ここまでにする。今回、この記事を取り上げたのは、この記事(もっと言うと前号からの連続)がプロレス界に大きな問いかけをしているように思えたからである。
批判派なのにハッスルポーズ問題を抜群な面白さでぶった斬り、
業界盟主・新日本プロレスを長州語録で斬り、
返答を新日主力選手から引き出したトータル2号分のGK劇場。
(しかも両号とも表紙と巻頭記事がリンクで渾身展開)
~そして、10・9両国決戦。
長州の主張がマイクで観衆にアピールされている矢先、
記事にコメントをもらった永田・蝶野がとんでもない試合をし、
信頼している藤田和之のふがいない敗北に愕然とし、
「IWGPのベルトが泣いてる。IWGPはベルトを奪う闘いじゃないんですよ。誰が強いか、この新日本で決める闘いですから。試合内容が伴わないと納得いかない」と解説席でコメント・・・。
まるでスパートをかけているかのような金沢編集長の活躍は、まさに長州の言葉で言うところの「核として踏ん張る」を、プロレス業界で体現しているかのようだ。
そして、ボクには、今週号の発売を前に、気になり始めたことがある。表紙と巻頭記事がリンクで渾身展開された2号分のGK劇場のその先には、いったい何があるのか。
~1041号(10/13号)
「言霊よ、永遠に・・・。長州力×GK金沢」
この“永遠”とは何なのか。新日復帰が想定された長州を指すものではないとしたら・・・。
「(長州)今はこういう状態で業界も厳しくて、マスコミだって厳しいんだろ? みんな踏ん張らないと。これはさ、もう今日の言葉はみんな俺、金沢にも言ってんだよ(笑)」
この言葉はどういった切迫感を意味しているのか。
~1042号(10/20号)
「(巻頭記事後の囲み記事)次号予告 重大発表 週ゴンが・・・いや、プロレス界が変わる!? 詳細は次号を待て」
これは何を予告しているのだろうか。
・・・と勘繰って見たものの、単なるリニューアルの前振りなのかもしれない。嵐の両国決戦も掲載されるであろう明日水曜発売のゴングでの重大発表とは・・・。GK金沢氏はさらに何かを決断したのか・・・。それは、ポジティブなものであってほしいのだが。
T.SAKAi■□
=通算MIP獲得数 ゴングが星二つ目の受賞です!=
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Topics
・両国ガッカリ度に反してカクトウログ来場者一時的に急増/人気blog
・暴動寸前!両国観戦…何が起こった?/カクトウログ
週刊プロレス10/13発売号
├表紙:長州力「長州出現!暴徒寸前!」
├巻頭:天山&永田vs蝶野&フライ
│ 「主なき新日本、崩壊・・・」
├藤田vs健介「何かがおかしい!」
├天龍源一郎インタビュー「天龍の新日本論」
└小橋vsKENTA「絶対KENTA」
週刊ゴング10/13発売号
├新日本プロレス109両国大会総力特集
│ 藤田vs健介他、全試合網羅
└重大発表「?」
週ゴンが・・・いや、プロレス界が変わる!?