中邑、黒のショートタイツ! 12・23新日後楽園ホール観戦記続報
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12・23新日本プロレスは、後楽園ホールで2004最終興行。第3試合では、西村修vs中邑真輔という顔合わせも。ここではメーン以外の試合を追いかけます・・・
* * *
■[試合前]アルティメットロワイヤル・シミュレーション
会場に入ると、リング上にはジョシュ・バーネットの姿が。腕を吊るしたまま(ミルコ・クロコップ戦での負傷)、レフェリーたちとミーティングをしているようだ(新日本公式HPによると、「ジョシュをはじめ和田良覚、成瀬昌由、田山レフェリーらによって、1.4アルティメット・ロワイヤルのルール決定のためのシミュレーションが行われた」とのこと)。
しばらくすると一行はリング下へ降り、記者たちを相手に和田レフェリーが説明。試合前なのでリングサイドまで近づいて聞き耳を立ててみたが、小さい声で聞き取れず。だけれども、1・4ロワイヤルへ向けての準備はしっかりと行われようとしているようだ。記者たちも必死でメモをとっていたように見えた。
ここ、写真をとっていたんですけれど、試合前のホールはとても照明が暗く、まったく写っていませんでした。トホホ。
■[試合前]ファンが選ぶ年間ベスト賞発表
「ファンが選ぶ年間ベスト賞」が田中リングアナウンサーから発表される。
デジタルカメラ&携帯カメラ不可のため、使用場内写真はフィルム付きカメラをスキャニング
・べストバウト・タッグマッチ
天山・中邑 VS 蝶野・柴田(10月24日 神戸ワールド記念ホール)
・ベストバウト・シングルマッチ
天山広吉 VS 棚橋弘至(8月15日両国国技館)
・勲賞/棚橋弘至
・技能賞/中邑真輔
・敢闘賞/柴田勝頼
・ニューウェーブ賞/中嶋勝彦
・MVP(最優秀選手賞)/天山広吉
中嶋が入っているということは、必ずしも新日本所属ではなくても参戦があればファン投票次第で受賞できるということだろう。負傷欠場中の柴田と健介オフィスの中嶋、海外に出ている蝶野を除くと、会場で表彰可能なのは天山、中邑、棚橋のみとなり、この3選手がファンクラブ会員から記念品が手渡される。まさに2004総決算的なシーンから興行は始まった。
■ 第1試合(15分1本勝負) ■
○後藤達俊(3分10秒、バックドロップから片エビ固め)裕次郎×
黒髪の後藤は今夜もクリーンファイト。アマレス出身の裕次郎の気合いの入りぶりアピールは、アマレスタイツのダブルショルダーを肩から外すこと。この日は「まだ早いんじゃない?」という段階で出したと思ったら、必殺バックドロップを食らってフォール負け。
■ 第2試合(15分1本勝負) ■
△矢野通(15分00秒、時間切れ引き分け)中西学△
アーミー風の顔面ペイント、アーミー風のロングタイツで登場した中西。
矢野は場外エスケープを何度も織り交ぜて、中西をイライラさせる。しかし、中西も矢野の“塩攻撃”を封じる。力の入ったチョップ合戦など、途中肉弾戦の様相も。やはり身体が大きいもの同士の試合は、攻防に迫力と説得力がある。
■ 第3試合(15分1本勝負) ■
△西村修(15分00秒、時間切れ引き分け)中邑真輔△
「無我」に中邑がどう対処するかがテーマのこの試合。黒のショートタイツ西村に対し、中邑も黒のショートタイツで登場。ただし、黒の無地ではなく、股間のあたりに白線で絵が描かれていていたりでビミョーなデザイン。
開始早々中邑をコーナーに追い詰めた。いつものように相手の肩をポーンと叩く。ブレイクか?と思った次の瞬間、エルボースマッシュでラッシュをかける西村。倒立での“ヘッドシザース逃れ”を達成した後も、(通例はいったんブレイクするところ)中邑にすぐさま襲いかかっていく。西村の攻めは厳しかったが、ダークサイド西村が飛び出したというほどではない。試合の軸は、西村による中邑への足攻め。4の字固めでの攻防で時間が足りなくなり、引き分け。
だけれども、この顔合わせを堪能できたホールの観客は拍手を送る。
■ 第4試合(20分1本勝負) ■
○外道&邪道&獣神サンダー・ライガー&田中稔
(9分08秒、スーパーフライから片エビ固め)
×竹村豪氏&タイガーマスク&エル・サムライ&金本浩二
前回11・22後楽園ホールで、西村にブラックニュージャパン離脱を促された竹村。“裏切り者”として総攻撃を食らい、大流血。孤軍奮闘状態の竹村に降り注いだ「竹村」コール。個人的には、ボクは竹村には無我(新日本隊)の方が似合うと思うから、これでいいと思うけど。
■ 第5試合(20分1本勝負) ■
○ヒロ斉藤(10分56秒、レフェリーストップ)井上亘×
セカンドロープからのセントーンはヒロの必殺技。コーナーからリング下に倒れている選手を見たとき、コーナーに対して横向きになっていると技がきれいに決まる。この日は、ちょっと水平とは言い切れず、セントーンの角度が少し斜めに入った感はあった。2カウントまで叩いたレフェリーは「3カウントを入れる前」危険を察知したのかレフェリーストップ。井上はタンカで運ばれていく。
■ 第6試合(30分勝負) ■
5 VS 5イリミネーションマッチ
棚橋弘至&吉江豊&○真壁刀義&永田裕志&天山広吉
(28分37秒、1人残りで天山チームの勝利)
安沢明也&長尾浩志&山本尚史&×後藤洋央紀&田口隆祐
永田がニューTシャツ、白地の背中に書かれているのは「天下を取り損ねた男」。
開始と同時に全員入り乱れたと思ったら、若手チームが天山以外の選手を追い出し、寝っ転がった天山を5人がかりでストンピング。だけれども、ベテラン側チームが総出で若手に向かっていくとしたらカッコ悪い(だから、やらない)。そんな構図と「試合権利のある選手が場外に落ちたら負け」というイリミネーションルールにより、若手有利に進んでいく試合。
ベテラン勢は最初に天山が場外に落とされて脱落。続けて棚橋が丸め込まれてフォール負けで退場。だけれども、ベテラン勢にはぜんぜん余裕がある。
気になったのは、若手勢はどんな気持ちで天山や永田に向かっているのかということ。ふだん対戦できない大先輩を殴る・蹴る。しかも、寄ってたかって。そのとき、どんな精神状態になるんだろう。
そういう特殊な心理状態は、“逆”の立場にもある。
特に永田の蹴り。若手をしごく勢いでバシバシ入っていく。胸板にこれでもかと。なんだかプロレスの厳しさ、先輩の当たりの強さを必要以上に染み込ませようとしているのか。かつて負傷者までも出した夢☆勝ちの歴史が頭をよぎる。
そんな永田もポカをする。相手をコーナーに追い詰め、トップロープに腰をかけて、両脚を相手の首にからめる。そして、自らの身体を場外へ出して“絞首刑”状態へ。ケンドー・カシンの得意技ですね。そんな状態ごと若手にひっくり返されて場外転落。
最後はコーチ役の真壁が若手の前に立ちはだかる展開。ベテラン勢が勝利。最後に倒れこんでいた後藤を、ライオンマーク入り赤ジャージの若手・・・いや、セコンドについていた中邑真輔が介抱する。もう若手出払っているし、この日は入場時から若手側は中邑がセコンドで見守っていた。これも珍しい光景。
■[試合後]2004年、締めくくりの挨拶
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新日本プロレス公式HPより
全試合後、新日本本隊の選手がリング上に勢揃い。さらには1・4東京ドーム大会アルティメット・ロワイヤルの総合プロデューサーに就任したジョシュ・バーネットも登場し挨拶した。
バーネット「久しぶりネ。・・・皆さん、東京ドームの試合を観に・・・日本語ムズカシイネ(笑)・・・観に来てクダサイ!。。。皆さんメリークリスマス!」
永田「2004年の最終興行の後楽園に、多数ご来場頂きまして誠にありがとうございました。思えば、2004年は、我慢に我慢を重ねた年だったなと、思います。でもそのような中、新日本プロレスを最後まで応援して下さり、会場に来て下さったファンの方々に、本当に心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました!
2005年こそ、今年の鬱憤なりを、思いっきり吐き出して、守る新日本ではなく、攻める新日本として、前へ前へと突き進んでいきたいと思います。来年もご声援、よろしくお願いします!どうもありがとうございました!」
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新日本日本人所属選手だけで締めの挨拶をするかと思えば、ジョシュ・バーネットがテーマ曲に乗って入場。これはちょっとした貴重なシーン。しかもジョシュは日本語での挨拶にチャレンジ。が、途中でしどろもどろ。だけれども、ジョシュの肉声を身近で聞けるのも粋な計らいだ。その後に選手会長の永田が締めた。
この大会をもって、2004年の新日本プロレスの大会はすべて終了。ボクが期待していたのは、当初予定されていた柴田勝頼の復帰戦だった(残念ながらドクターストップで出場できず)。この試合をメーン視していた観客も多かっただろうし、いないからこそ柴田の存在感の確かさも感じたりもしたのである。
■□ T.SAKAi
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