新三銃士誕生元年のプロレス大賞は・・・
pick up 中邑会見┃1・4ドーム追加発表で6カード出揃う┃2004新日最終興行はRINGSの2人が締める┃健介MVP獲得について北斗が書き込み┃健介ファミリーの2004年&プロレス大賞一覧
暮れの風物詩「プロレス大賞」が発表された。2004年の幕を開けたのは、「2003プロレス大賞受賞者」高山善廣を破った中邑真輔だったはず。しかし、中邑ら新闘魂三銃士は・・・
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カクトウログの観戦記で2004年を振り返ると、棚橋・中邑vs健介・鈴木、川田利明vs天山広吉、佐々木健介vs棚橋弘至、鈴木みのるvs村上和成、中邑真輔vs柴田勝頼、小川直也vsヒョードル、GIクライマックスといった試合が並んでいる。
これらの闘いの主軸になっているのは、新日本第三世代vs新三銃士vs外敵。そんな中、プロレス界の未来をこじ開けるべく期待されていた新闘魂三銃士(中邑、棚橋、柴田)は、残念ながら2004プロレス大賞の賞獲りはならなかった。
===2004 第31回プロレス大賞===
MVP 佐々木健介(健介オフィス)
ベストバウト 小橋建太vs秋山準(ともにノア)
※ノア7・10東京ドーム
最優秀タッグ賞 高山善廣(高山堂)
&鈴木みのる(パンクラス)
殊勲賞 川田利明(全日本)
敢闘賞 天山広吉(新日本)
技能賞 鈴木みのる(パンクラス)
新人賞 中嶋勝彦(健介オフィス)
話題賞 北斗晶(健介オフィス)
レスリング特別表彰 吉田沙保里、伊調馨、伊調千春、浜口京子、田南部力、井上謙二
※功労賞および女子プロレス大賞は、該当者なし
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ここで、2004年の新日本プロレスマットの流れを少しかいつまんで振り返ってみる。
=2003年=
■12・31「Dynamite!!」
IWGP王者の中邑真輔がK-1戦士アレクセイ・イグナショフにKO負け(後日新日本プロレスの主張で無効試合に)
=2004年=
■1・4東京ドーム
IWGP王者・中邑vsNWF王者・高山善廣(2003プロレス大賞MVP)で王者統一戦。中邑がアームロックで制し、2004年は中邑で幕開け。健介は永田との一騎打ちに破れる。
■高山戦による負傷で中邑、王座を返上。
■2・15両国国技館
中邑返上のベルトを懸けてIWGP王座決定ワンナイト・トーナメントを8選手で。天山が決勝で天龍を下す。
■3・12代々木第二体育館
健介が天山を破り、IWGP奪取。
■3・28両国国技館
ボブ・サップ(2002プロレス大賞MVP)が天山を破り、IWGP奪取。試合後に中邑がサップを挑発「一番スゲェのはプロレスなんだよ!」。
■5・3東京ドーム
中邑がサップに挑戦も破れる。ベルト奪取ならず。
■6・5大阪府立体育会館
サップが返上したIWGP戦は、サップに勝った藤田と棚橋で決定戦。藤田に凱歌。
■7・19月寒グリーンドーム
藤田が柴田を下し、IWGP防衛。
■8・15両国国技館
GIクライマックス決勝トーナメントで、天山が新闘魂三銃士を3タテし、GIクライマックス2連覇。
■10・9両国国技館
台風直撃の両国。健介が藤田を破り、IWGP奪取。
■11・3両国国技館
健介が棚橋を下し、IWGP防衛。
■11・13大阪ドーム
健介が鈴木を下し、防衛。試合後、健介と鈴木が和解。
■11・22後楽園ホール
外敵からのIWGP奪還目的に棚橋・中邑が合体の意思表明。
■12・11大阪府立体育会館
棚橋・中邑vs健介・鈴木でIWGPタッグ決定戦。棚橋がドラゴンスープレックスで鈴木を下す。
■12・12愛知県体育館
天山がGI制覇後4か月経過でベルト挑戦。天山、ムーンサルトプレスからフォール勝ち。
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新日本としては中邑に新時代の旗手としての活躍を期待したとは思うが、中邑の負傷により混迷していく。本隊の天山広吉らは残念ながら穴を埋めきれず(天山「今年の自分は波がありすぎた。だから自分の受賞は予想外の喜びです」東スポより敢闘賞受賞コメント)、そこで安定的な試合内容を残していったのが、佐々木健介ら常連外敵だったと言えるだろう。
2004プロレス大賞では、健介がMVP、高山&鈴木みのるがベストタッグチーム、鈴木個人が技能賞。いかに外敵軍の活躍が目覚ましかったかがわかるというもの。
新闘魂三銃士は最後の最後で外敵軍に勝利(12・11大阪)するも、外敵軍の見解を借りると「平均点が高い活躍をキープできたとは言えなかった」ことになる。しかし、「新闘魂三銃士」誕生元年として騒がれ、タイトルマッチ、ビックマッチに絡み続けて、外敵に立ち向かい続けた3人の2004年。プレッシャーに押しつぶされそうになる中での試合内容は、むしろ高く評価できるものが多かった。
PRIDEやK-1に押されているプロレス界にとって、ひとつ夢を託せる可能性を持つ選手たちがあらわれた、そう思うのだ。
本人たちが肯定しているもの、否定しているものをゴチャまぜにあえて話をすると、こうなる。
前田日明の昭和の緊張感を取り戻したい柴田。
アントニオ猪木の「いつ何時誰の挑戦でも受ける」を実行したい中邑。
藤波辰爾のドラゴン殺法を引き継ぐ棚橋。
本家闘魂三銃士をイッキに飛び越えて、プロレス黄金時代のイデオロギーを感じさせながら(ファンが勝手に感じているだけ?)新しい闘いを模索しようとする新闘魂三銃士。彼らの向上心や努力、葛藤が試合や誌面から見え続けたからこそ、ボクの2004年のプロレス界は興味深いものであり続けた。
彼らはけっきょくプロレス大賞に絡めなかったけれども、夢が先送りになったものとポジティブに思いたい。ボクにとってそんなことを考えた、「2004プロレス大賞」報道だった。
■□T.SAKAi
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