おい健ちゃん、食えてるか
↑精度はよくないですが、写真クリックすると大↑
プロレスファンにとっての1年の節目を感じさせるプロレス大賞恒例の記念撮影。後列左から、川田、秋山、小橋、高山、みのる、天山、田南部、宮原氏(井上代理)。前列左から、吉田、浜口、北斗、健之介君・誠之介君を抱いた健介、中嶋、伊調千春、伊調馨。(東京スポーツ12・21発売紙)
昔は「今年は馬場が出た、猪木は出なかった」とか、子供心にいろんな駆け引きを感じたプロレス大賞授賞式。対立の構図は随分と雪解けしたものの、年に一度の夢の顔合わせの場は時代を超えても変わらない。受賞者が一同にそろった写真をみると、なんだか安心感を感じてしまうのはプロレスファンの習性か。
もうこんな夜中から東スポを買う人はほとんどいないことであろうし、MVP佐々木健介コメントを一部紹介してみる。
##
「選手代表とはおこがましい限りです。こんなに素晴らしい方々の中からMVPに選んでいただき、本当に嬉しく思っています。思えば去年の今ごろ、上がるリングもなければ夢も希望もありませんでした。
そんな時に天龍(源一郎)さんから電話をいただいて「おい健ちゃん、大丈夫か、食えてるか。お前を一番信頼してるのは誰なんだ? カアちゃん(北斗)だろ。カアちゃんを信頼して、頑張れよ」と言われました。
その言葉があったからこそ、今年一年頑張ってこれました。」
人一倍体が大きく、誰よりも男のこけんにこだわる男が、いかつい両肩を小刻みに震わせた。涙を抑えられなかった。
##
健介を支えた健介ファミリーの物語に加えて、天龍の言葉まで染み渡っていく赤坂プリンスホテル。
業界最大手の新日本プロレスでベルトを「かつて」総なめした健介。出戻り上陸を果たしても、健介が新日本の戦線にしっかり食い込める展望は立ちづらかった。だけれども、1・4で高山善廣からギブアップを奪った中邑真輔が早々と負傷で戦線離脱。どうしても中邑不在の間の“つなぎ”に見られがちな“おいしくない”ベルトへの争いは、盛り上がりきらないまま過ぎていく。
盛り立てようと新日本プロレスはボブ・サップ(K-1)をブッキング。誰がプロレス界として相対していくのか。両国国技館でボブ・サップに「プロレスの怖さ」を味あわせたのは健介だった。
オレは闘うしかない。闘えば何かが見えてくる。天龍さんの言葉もある。チャコ(北斗)もいる・・・。
試合内容によって、もはや“つなぎ”という印象はくつがえされていく。そしてやってきたGIクライマックス。エントリーは「新日本への本格参戦」を指し、ファンの視線はいっそう厳しく突き刺さる。
ここでも健介は、大どんでん返し。高山を長期欠場に“追い込んだ”GIベストバウトを大阪で繰り広げたのだ。その闘いは「このまま突っ走っちゃったら、優勝しちゃうよ。でも、このまま主役を奪いとってもいいの?」って言ってもいいくらいの勢い。だけれども、出戻り男のちょっとしたとまどいが、GI決勝戦への進出を阻んだのではないか。もうそれくらいに感じた。
貧乏くじを引いたかに見えた健介が、終わってみれば前後賞をたっぷりつけたような一等賞を引いていた。天龍に“食えてるか”と心配された男が引き当てた、大きすぎる宝くじ。それがプロレス大賞。
プロレス大賞授賞式は、年に一度の夢の顔合わせ。だけれども、今年の授賞式報道から感じたものは・・・。
健介がスピーチに立つ。天龍とのエピソードを披露する。途中で感極まる。家族への感謝を口にする。その背中を見つめる中嶋。涙を見せる北斗。東スポをめくりながら感じたのは、「夢の顔合わせ」を上回った健介ファミリーのドラマだった。
■□T.SAKAi
[次はプロレスファンの最新話題へ] blog Ranking NEW!
□ 日刊スポーツ:健介涙のMVP受賞、尻にしかれる幸せ
□ カクトウログ:新三銃士誕生元年のプロレス大賞は・・・
┏健介ファミリー嫁バカ日誌
□ 「東京スポーツ」・・・授賞式から帰宅した健介書き込み
= 事実誤認・誤字指摘メール =
左サイドバーのココログマーク下から直通メール→大変助かります。
カクトウログへの苦情やご希望もお寄せください。
===========================
[カクトウログ■TOPページに戻る▲]
« 猪木の影だけは見せるな? | トップページ | 安生vsグレイシー10年前の系譜 »
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: おい健ちゃん、食えてるか:
» 柴田の名言集2004 [WATAK]
「カクトウログ」さんに東スポ2004プロレス流行語大賞が掲載されていたので、自分のブログでも柴田の2004流行語大賞をやりたいと思います。10. 「青学の坊ちゃ... [続きを読む]