主張と毒の活字プロレス
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1・4新日本プロレス東京ドーム大会の増刊号をゴングが出すという(1・8発売)。ビッグマッチの増刊号をゴングが出すのは「数年ぶり」とのことだとか・・・
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誌面で「数年ぶり」と目にして、プロレスマスコミ市場の厳しさを実感せざるを得なかった。『週刊ゴング』が出すことになった「1・4新日本プロレス東京ドーム大会」の増刊号。ビッグマッチを詳細レポートするために、毎週の本誌とは別に「その大会で1冊まるごとつくった号」を出すというものだ。
ちなみに1年前、ライバル誌『週刊プロレス』では、2004年1・4新日ドーム大会への増刊号が出ていた。正確には、大会レポートは新日だけではなくハッスルと抱き合わせ。
思えば、1988年に旗揚げして一大ブームを巻き起こした新生UWFに対しては、月1回興行のたびに増刊号が出ていた。この増刊号が、当時は「速報号」とも言われていた(ネットが発達した今ではナンセンスだけれど)。地元に来なければ観戦できないボクらファンは、増刊号については週プロ・ゴングが出しているものをせっせと買っていたものだ。
ボクはどちらかというと週プロの方の増刊号を買っていたなぁ。記者の主張や見解がきちんと出ているほうが好きだったし、週プロは昔からそういうスタイル。
ゴングの増刊号は、ボクは好きではなかった。毎号のグラビアをつくっているレギュラー記者陣が本誌をつくり、“ご意見番”の大ベテラン記者(「三者三様」陣とか)が増刊に回っていた。おのずと増刊の方はゴング流のクラシカルな試合レポートとなり、「だからどう感じたんだよ!」って突っ込みを入れたくなるほど、物足りないものだったわけで。限られた写真を本誌と増刊でシェアするから、どちらも質が落ちてしまっていたり・・・。
ゴングのレギュラー記者陣(本誌)側だったのが、『週刊ファイト』育ちの金沢克彦記者。クラシカルなゴング色を、彼は本誌の中で消していったように思えた。特に、橋本真也vs小川直也(小川プロデビュー戦あたり)記事は強烈だった記憶がある。金沢氏はその後編集長に就くものの、2004年10月に降板。現・週刊ゴングプロデューサーを務めている。
金沢氏が編集会議で口にする。「増刊を出す気はないの?」
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週刊ゴング1054号(1/12号)より
試合レポートはなし 主張と毒の活字プロレスで勝負だ!
・ 年明け最初の本誌発売が1月6日に決定。これでは新日本の1・4決戦が“スーパー速報”としての数ページ扱い止まり。詳細を次号にまわすと8日遅れのレポートになる。
・ 「増刊を出す気はないの?」という言葉から動き始めた。ビッグマッチで増刊を出すのは数年ぶり。
・ IT全盛期ではあるが、プロレスはアナログな世界。アナログの典型は活字の世界であり、プロレスに当てはめれば活字プロレスとなる。お座なりの試合レポートはいらない。主観と主張、そして感性のレポート。今やマスコミの一歩先を行っていると言われるプロレスファンを納得させるだけのリポートが必要なのだ。
・ 活字プロレスが死んだとは思わない。書き手側にも問題がある。
・ ターザン山本を1日編集長とし、現・吉川編集長は絡まずに“外敵ばかりのゴング増刊”に決定。小佐野景浩氏(元ゴング編集長、現・フリー)、吉田豪氏(究極のプロレス者)、上井文彦氏(元新日本プロレス取締役)、スポーツ紙記者2名に原稿を依頼。
※詳細はゴングでお読みください。
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部数として売れるかどうかはわからない企画だが、中途半端なものを出すより断然いい。カード編成の説得力の弱さがファンに指摘されている1・4ドームだけれども、そこで選手が見せた主張をどう受け止めるのか。業界誌としての限界ももちろんある(特にターザン山本編集長時代の『週刊プロレス』は新日本プロレスに一時取材拒否されていた)が、その中でどんな記事を書くかは、原稿を書く側の腕の見せどころ。
プロレスというジャンルは、競技としてのルールに則って闘うものではなく、どう闘うのか自体が選手の主張だったりする。その主張を読み取って、ああだこうだ考えることがプロレスの面白さ。それを「活字プロレス」と言うのであれば、それは楽しみである。
逆に言うなら、想像力をかきたてられる試合が少なくなっていることが、今のプロレスの問題なのかもしれない。
プロレスマスコミも多様化してしまった。週プロやゴングは従来路線を崩してはいないが、他誌や企画モノでは従来以上に“裏事情”に踏み込んだものが散見される。主張や見解よりも事実自体にファンの関心が移ってきているのだ。これは「脱・活字プロレス」現象といってもいい。読み手も、書き手も。
事実確認の場は、以前はプロレス専門週刊誌に重きが置かれていたが、今では企画モノの書籍やネットに分散。プロレス自体の求心力低下と、情報入手ツールの多様化。これらが相乗効果となって、プロレス専門誌の売上は厳しい。週プロを買わずとも、「週プロ愛モード」(携帯)だけでニュースを仕入れるファンも出てきているんじゃないかな。
こんな逆境での「活字プロレス」宣言の結果はいかに? こういう仕掛けは、ボクは大好きなんだけれど。
※ちなみに、ゴング誌上では「ターザン山本」となっているけれど、「ターザン山本!」に改名したはずでは? 「!」を付けているのは、一部のメディアだけ?
■□T.SAKAi
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