中邑真輔の即答「大好きですね」 週刊誌MIP
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毎週火曜日は「前週発売分」から独断と偏見で最も印象に残った記事を選ぶ「プロレス週刊誌MIP」の日です。第18回で選んだのは・・・
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1984年に長州力ら主力級が抜けた新日本プロレスは、団体の危機が叫ばれた。救ったのは、後に「闘魂三銃士」と呼ばれる武藤敬司・橋本真也・蝶野正洋らの成長と台頭。だけれども、巡りあわせとは皮肉であり、あのとき“救った”はずの武藤や橋本が抜け、闘いのスケールは縮小。新日本は危機に面している。
「新・闘魂三銃士」とはよく言ったもので、新日本再浮上の舵取りは若い彼ら(中邑真輔・棚橋弘至・柴田勝頼)が握るのか。本人たちもその意欲があり、中邑などは新日本のライオンマークをコスチュームの柄にするほど。もちろん、「闘魂三銃士」が台頭できた時代よりも環境はあまりに厳しい。
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『週刊プロレス』1241号(1/26号)中邑真輔インタビュー。
・ 新日本は合間合間にいい試合はあっても、流れがないんですよ。一回できた貯金をすぐになくしてしまう。だからよく考えて、選手、フロント、テレビとかもすべて足並みを揃えて、長いスパンで戦略を練るべき。
・ 自分がやってきたことはすべて新日本プロレスのためであって、プロレス業界のためだと思っている。それは総合のリングに上がったりの部分(K-1アレクセイ・イグナショフに勝利)。これからが本番というときに(負傷などで)しかるべき結果が残せなかったと。
・ 古い世代がいらないっていうんじゃなくて、もっと若い世代を中心にしたほうがいいっていうだけで。もっと若い世代は思ったことを口に出したほうがいい。俺に挑戦してきたっていい。
・ 若い世代が引っ張っていかないと。ただ、ボクがその先頭に立っているとは、おこがましくて言えませんけど(苦笑)。
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派手なアピールではない、じっくりと新日本の方向を語ろうとしている箇所をピックアップしてみた。とにかく発言が正統派すぎるくらい正統派。それを恥ずかしがらずに言うところに、中邑の何よりの主張がある。
長くファンをやっているボクなんかからすると、川田利明の「俺だけの王道」(俺だけのハッスル?)といったコメントの方にプロレスラーらしさは感じるものだ。アントニオ猪木は「こんな試合をやっていたら10年持つプロレス人生が5年で終わってしまうかもしれない」と言った。藤波辰爾なら「アイネバーギブアップ」。かつては、プロレス人生の表現が、プロレスラーの主張であった。
だけれども、武藤の「プロレスはゴールのないマラソン」あたりが時代の転換期ということかもしれない。もう中邑世代になると、プロレス団体がどうなるべきかという戦略的・経営的正解にまで踏み込もうとしていることが主張でさえある。これは、K-1やPRIDEといった競合に押されている背景ももちろんあるだろう。
ただ、インタビューの中で見えなかったのは、中邑と会社でどういう議論が交わされているのかということ。どれくらいのテンションで中邑は会社に発言しているのだろう? マスコミにはきちんとコメントを出しているし、新日本のドーム大会では5大会連続でメインを飾ったのだ。キャリアの浅さは棚に上げて、ぜひガツンとかましていてほしい、そう思った。
永田裕志などは、中邑らの新・三銃士路線に反発する構えをみせているという。ここで永田が異議を唱えるのは、ちょっと違うと思う。永田は高い壁になり、出る杭を叩く先輩レスラーとして十分輝けるのだから。ストレートに「中邑つぶし、中邑いたぶりがオイシイ」というくらいに絡んできてほしい。実際に新日本プロレスに外敵として上がり続けた佐々木健介が、2004年の天下(プロレス大賞)を取ったではないか。
今の新日本プロレスで気になる存在は、中邑が断トツ(本当は西村修にもっと巻き返してほしいが)。そんなわけで、1・4ドーム後のメーン勝利者の主張がよくあらわれていた週プロの記事に、今週は星をつけたい。
日付としては過ぎたが、火曜深夜の更新・・・「プロレス週刊誌MIP」は、発売日前日に前週号を振り返っておく企画。したがって、『週刊プロレス』1241号(1/26号)と『週刊ゴング』1056号(1/26号)が本日の対決。選んだのは、週プロのこの記事です。
「プロレスを誇れ! 中邑真輔インタビュー(1・4東京ドーム大会翌日収録)」
おめでとうございます!
=通算MIP獲得数 週プロが星9つ目の受賞です!=
週刊プロレス >>> ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
週刊ゴング >>> ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
実は、中邑のインタビューはゴングにも出ていて注目発言も多かったが、週プロの方を選出する決め手になったのは、この中邑の言葉。
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(ところで中邑選手は、何だかんだ言ってもやはり新日本という団体は好きですか?)
中邑 (即答で)大好きですね。
基本的に人の判断で自分の意見を決めないっていうのもあるし、団体の歴史へのリスペクト。元気とかいろんなことを教えてもらった新日本に恩返しじゃないが、そういう団体の中で闘っていきたい。
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この強い気持ちをリング上の闘いと「vs団体」という闘いで展開してほしい。そう改めて思わせてくれる中邑の言葉だ。
かつてなく確立されたK-1などの格闘技イベント。そこに機会あれば出撃し、実際に勝利を収めた中邑。ある意味、過去の猪木以上のこと、他の(現新日所属)レスラーにはできなかったことを中邑はやっているわけで、そこは自信を持ってもいいんじゃないか。そう思うのだ。
■□選定=T.SAKAi
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