「前田に協力したい」天龍、11年前の言葉
前田「俺があの団体(第2次UWF)をつくろうと思った理由の一つに天龍さんの存在があった」。天龍「もし協力できることがあったら(前田選手に)協力したい」。上井氏イベントでの遭遇が近づいた今、11年前の言葉を追う・・・
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元新日本プロレス取締役、上井文彦氏(「有限会社BIG MOUTH」取締役社長)のスーパーバイザー就任が発表された前田日明。上井氏が3月から予定しているこのイベントには、かねてから天龍源一郎、佐々木健介、高山善廣、鈴木みのるが核になると発表されていた。
前田日明と天龍源一郎が交わる日。
ここでふと思い出したのは、前田はかつて天龍と輪島(元横綱)のガツガツした試合(全日本プロレス)に衝撃を受けた等の発言をしていたということ。本棚になる1冊の本に手を伸ばし、証言内容を確認してみる。
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『禁談~究極の因縁対談三本勝負~』佐々木徹/著
(集英社/1997年)より 一部省略あり
・天龍vs前田対談、1993年12月収録。
・前田 俺があの団体をつくろうと思った理由の一つに天龍さんの存在があったんですよ。第2次UWFをつくる少し前、一連の天龍さんと輪島さんの試合を見て凄い危機感を感じたんですよね。
・天龍 俺のエグい攻撃(リングシューズでの顔面攻撃など)に、輪島さんも必死になって向かってきてくれたよ。
・前田 天龍さんの攻撃を見てね、こんなシビアな攻撃を自分自身、対戦相手に対してできるんかいな、と疑問に思っちゃったんです。オレも新日本プロレスの枠の中で天龍さんに負けないような試合をしようとがんばったけど、うまくいかなかった。その時に痛感したんですよ。
・天龍 何を?
・前田 プロレスというのは、いや、どんな格闘技でもそうだけど、絶対にひとりじゃできないんですよね。
・天龍 そのとおりだよ。
・前田 新日本プロレスの枠の中ではうまくいかない。じゃあどうなるかとなると、自分でやるしかないわけですよ。そういう使命感みたいなものがありましたね。
・天龍 輪島という横綱にまで昇りつめた男は、そんなにヤワじゃないんだとファンに教えたかったんだ。
・前田 輪島さんが引退した後も、自分のスタイルを天龍さんは押し通しましたものね。タッグ戦だったけど、スタン・ハンセンにジャンピング・ハイキックを顔面に入れてノックアウトしたり。
・(後日、対談の感想)天龍 前田選手は思ったとおりの男だったよ。頑固で融通がきかなそうで。それは俺も同じだけどね(笑)。今後も前田選手にはがんばってほしいよね。もし、協力できることがあったら協力したいと思っているしさ。まぁ、お互い進む道が違うから協力はできないかもしれないけどね。俺が引退するにしろ、前田選手が引退するにしろ、いろんな意味で最後の最後まで、俺は前田日明という男を気にしてるよ。
・(4年後、1997年、天龍20周年記念大会に前田が花束を持って現れた件は対談がきっかけかと聞かれて)前田 もちろん、そうだよ。あの日の対談で俺と天龍さんは交わったんだ。格闘者はべつにリングで闘わなくても、話し合うことで理解できることもある。だから、天龍さんと俺は同志なんだよ。
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天龍が核となる選手のひとりになる上井氏のイベントのスーパーバイザーに就任した前田日明。
前田のことを「プロレスラーではなく格闘家」だったと思っている人も多いかもしれないが、プロレスはプロレス、格闘技は格闘技で認めるものは認める性分だ。そんな中で、多くのファンにとっては意外なことに、前田は天龍の試合を尊敬のまなざしで観ていた。対談では、“同志”とお互い認めるレベルまでの信頼を構築している。
天龍の言葉に「お互い進む道が違うから協力は・・・」というくだりも出てくるが、まさか2005年1月という11年後に交わる運命へと大きく近づこうとは・・・。「夢にも思わない」という言葉はまさにこういうときに使うんだろうという、典型的な例ではないか。
前田はぶっきらぼうにかわすかもしれないが、マスコミはこれから天龍・健介・高山・鈴木らとの遭遇対談(座談会)をねらっていくだろう。4人の時点で最強の“外敵同盟”だったが、そこに前田が絡むというのも凄い話だ。もちろん、一人ひとりが独立心強い選手だから、安易な前田との迎合は心配なし。いや、むしろ、誰かが上井氏構想から外れていく危険性さえ、前田スーパーバイザー就任は醸し出す。
闘うリングやスタイルは違えど、同志と認め合う天龍源一郎と前田日明。
第2次UWF時代に、新日本プロレスにいた佐々木健介を引き抜こうとした前田日明。
前田日明の第2次UWFに理想の闘いを見い出し、新日本プロレスから移籍した鈴木みのる。だけれども、U解散とともに袂を分かった2人。
第2次UWF解散後にU系団体として生まれたUWFインターナショナル出身、高山善廣。
同志、すれ違い、因縁、ライバル団体・・・。様々な過去を乗り越えたヒリヒリとした緊張感を上井氏イベントがカタチにできたとしたら、ボクたちはとんでもないようなものを観れるかもしれない。
■□T.SAKAi
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※ 『禁談~究極の因縁対談三本勝負~』には、当時『週刊プレイボーイ』誌で繰り広げられた天龍源一郎vs前田日明、長州力vs前田日明、アントニオ猪木vs前田日明の対談が収められている。
※ 『紙のプロレス』がどこかで“ヒリヒリとした緊張感”というキャッチコピーを使っていたと思うが、『禁談~究極の因縁対談三本勝負~』には(元になったかもしれない?)前田の言葉「因縁というのは、お互いが面と向かって喧嘩できる状態にだけ発生するヒリヒリとした大人の緊張関係のことを言うんだ。正しい因縁関係でむすばれていたからこそ、オレも天龍さんも長州さんも猪木さんも笑って言葉をかわすことができたのだと思う」も収録。
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