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    Gyakusetsu_9▼new! 逆説のプロレス(9) (双葉社スーパームック) 8月17日発売!前田日明インタビュー「Uターン時の“猪木憎し”は完全なアングル」 ドン・中矢・ニールセン インタビュー 前田戦は結末の決まっていない「リアル・ビジネスファイト」だった! ミスター高橋インタビュー “藤原教室”を嫌っていた坂口征二のUアレルギー

    Rizingsun▼new! THE RISING SUN 陽が昇る場所へ 9月7日発売!"自由の謳歌"を掲げて、リングの闘いに挑んできた日々。次々に課される無理難題とどう向き合い、対処するか。決まり事や制約すらも踏み台にし、一度きりの人生をいかにして楽しむか。『KAMINOGE』井上崇宏が聞き手をつとめた5年間+αの中邑真輔インタビュー集

    Shinsukenakamurausa_2▼new! SHINSUKE NAKAMURA USA DAYS 9月7日発売!中邑真輔 (著) 「求めていたものが、そこにあった」人気絶頂のなか新日本プロレスを離れ、闘いの舞台をアメリカWWEに移した男の500日間の記録。オール書き下ろし。本書でしか見られない貴重なプライベート写真満載!

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2005.01.31

カール・ゴッチが泣いている

1・29札幌で『無我』が復活し、ゴッチと藤原喜明への感謝の言葉を鈴木みのるが口にした。西村修も「ゴッチさんにいい報告ができる」と。だが、その先に待っていたのは・・・

             * * *

 いわゆるビリー・ライレー・ジム(「蛇の穴」と恐れられるイギリスの名門/カール・ゴッチやビル・ロビンソンを輩出)の伝統を大切にし、藤波辰爾-西村修ラインが中心となって行われてきた新日本プロレスの別コンセプト興行『無我』。1995年10月、新日本プロレスvsUWFインターナショナル「10・9」決戦で長州力が“U”制圧に乗り出している裏で、長州のハイスパートレスリングとは相対する価値観として生まれたという背景もある。

 だが、ボクにとっては、西村が本当の意味で藤波を超えるために「もがいていた」場としての印象が強い。藤波vs西村に旗揚げ当時の大きな注目点、見どころがあったように思う。

 この『無我』が2年4か月ぶりに北海道で復活。1・29札幌テイセンホール、全6試合、オールシングルマッチで行われた(観衆1300人)。3分6ラウンド制キャッチルール。「場外カウントは10カウント」「顔面・後頭部への攻撃、ヒジ・ヒザによる鋭角的攻撃、足の裏以外による蹴りはすべて禁止」「反則がひどい場合は、イエローカード3枚で反則負け」。

 メーンイベントを闘ったのは、西村修と鈴木みのる(フルタイムドロー)。残念ながら試合映像は確認できていないが、両者のコメントから当日の試合ぶりやこだわりが確認できた。(コメントは携帯サイト「プロレス/格闘技DX」より)

 西村「鈴木みのると心の底から通じ合うことができたと思う。本当のプロレスができた。無我入りを許可します。これでゴッチ(カール・ゴッチ)先生にいい報告ができる」

 鈴木「パンクラスのキャッチルールとはちょっと違ったけど、そんなに気にならなかったね。今日のプロレスは伝統文化とか職人芸、そんな感じ。そういうものをなくさないためのルールであり、大会だったんじゃない? ゴッチさんとは今も連絡を取ってるけど『今こそこういうプロレスをしなさい』っていうアドバイスもあったし、俺の関節技がただの関節技じゃないってことをきちんとしたルールの中で証明したかった。俺自身も今までの試合では出せなかったような技も出せたし。今日はまあまあ面白かったよ。試合中、次何やろうかって迷ったとき、ゴッチさんや藤原(喜明)さんの闘う姿を想像するだけで自然と体が動いた。あの2人に改めて感謝したい」

 コメントから鈴木がいつも以上に饒舌に、感情を込めて語った様子がうかがえる。試合後には全選手がリング上に集まり、そのセンターで西村とガッチリ握手した鈴木。

 この時点で、誰が彼の翌日の行動を予測できたであろうか。

 1・30札幌・月寒グリーンドーム(観衆3800人)。かねてから「X」と発表されていた蝶野正洋のパートナーは、中村あゆみの「風になれ」に乗って入場。言うまでもなく、鈴木みのるだ。外敵として手を組んだはずの佐々木健介とタッグマッチで相対する。

 蝶野率いるブラック・ニュー・ジャパン(BNJ)入りした鈴木の理由は「面白そうだから」。「本隊」「BNJ」といった看板なしに闘う外敵・鈴木にファンは「面白さ」を感じていただけに、意外な決断。実に鈴木は、2日間の札幌興行で、本隊(無我)の西村と握手し、翌日にはBNJ・蝶野と握手したことになる。

 そして、1・29『無我』で公開練習した藤波辰爾にもBNJへと勧誘している。これには西村と竹村豪氏も動揺している。

 この竹村は『無我』でデビューした選手であるが、「9年前に家出して勘当され大阪の藤波さんを訪ねて新弟子から始めた」(2004年12・12西村/週刊プロレス1238号)というエピソードを持つ。その竹村は1・29では棚橋弘至と対戦。

 棚橋は2001年10月の『無我』後楽園ホール大会で、英国の獅子トニー・セント・クレアーとシングルマッチ。この試合をボクは会場観戦したが、キャリアの短い棚橋がクレアー相手にとてもいい試合、白熱の試合をしたことを思い出す(棚橋の台頭の予感はここでも十分にあった)。

 なんだかこう書いているだけでも、『無我』には大切にすべきムーブメントや志があるのだ。もちろん、旗揚げ当時の『無我』のように無名のビリー・ライレー・ジム系選手を上げても興行全体のテンションが上がらない。そこまで逆戻りはせず、新日選手でこのスタイルに挑戦できる者がトライする場であっていい。

 だけれども、藤波へのBNJ勧誘、『無我』に蝶野登場、鈴木の翌日(1・30)BNJ入りなんてことが起こると、新日のストーリーづくり、話題づくりに利用されている感が強い。もともと別価値観を立ち上げるためにできたものなのに・・・。

 今後は『無我』興行が定期的に行われていく可能性もあるという。それは新日本体興行ストーリーづくりへもつながるという“バーター”で行われていくものなのだろうか。なんとも複雑な想いで見つめざるを得ない『無我』復活劇。

 この動きをカール・ゴッチが知ったらどう思うだろうか。少なくとも、ボクらの心の中の“カール・ゴッチ”は泣いている。

■□T.SAKAi 
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ご来場ありがとうございました!

=新日札幌決戦 関連記事=
□ スポーツナビ:奇跡!西村 鈴木と友情芽生えた
┗関係者によるとシリーズの合間を縫って、無我興行を再開させるプランも・・・
□ 新日公式HP:1・29試合結果
□ 新日公式HP:1・30試合結果
□ ブラック・アイさん:藤波辰爾、BNJ入りか?
┗このルールにまったく馴染めなかったのが永田さんとライガー。生GONで確認したところ、掌底やビッグブーツもイエローと判断され2人とも納得いかず・・・
□ angle JAPANさん:鈴木みのると蝶野が合体! これで外敵四天王から脱退か!?
┗「(健介とは)境遇は一緒でも、プロレスに対する考え方が違う」と鈴木は語っていたが、この発言は外敵四天王からの脱退を示唆していた・・・

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