6・26PRIDE「田村潔司vs瀧本誠」観戦記
ただいま帰ってきました。暑かったさいたまスーパーアリーナ。いろんな試合ありましたが、この試合だけ感想を。“赤き天才”田村潔司が“白き天才”瀧本誠と対決・・・[写真]会場が“赤”に染まっていく田村入場シーン
* * *
前の記事で滝本について“白い柔道着の頑固者を襲名か”なんて書きましたが、会場のVTRでは田村潔司が“赤き天才”。瀧本誠が“白き天才”と紹介されていた。
そういうくくりをすると“天才”ってワーディングが出てくるんだろうけど、アウトラインのプロレスvs柔道は揺るがない。さらに言うなら、柔道側は負けても「柔道は弱い」なんて思われないだろうけど、プロレスは負けたら「弱いんじゃないの?」と思われそうだ。そんな宿命のジャンルを背負い、田村はマットに立った。
▼第5試合 1R10分、2・3R5分
田村潔司vs瀧本誠
前の試合で、ミルコ・クロコップ登場。対戦相手のセコンドとしていったん引き揚げたヒョードルを、ミルコと高田延彦が呼び寄せる。ヒョードルは準備万端で、ベルトを肩に再入場。その場で8月さいたま大会でのタイトル戦「ヒョードルvsミルコ」が決定。もう中盤としてはお腹がいっぱいになりそうな雰囲気で、田村の試合へ。
田村は通常テーマ曲「FLAME OF MIND」で入場。四方に礼をするムーブも健在だ。
まだ相手(瀧本)が総合2戦目で必死になれないということか。田村の試合は比較的静かな声援の中で進んでいく。「田村さん、早くやっちゃってください」なんて声も飛ぶ。このあたり、ファン層の違いか。PRIDEどっぷりでミルコやヒョードルにノリノリの20台ファン。じっと攻防を見守って要所で声を飛ばす30台ファン(田村ファンはこっちでしょう)。観戦スタイルの違い?
瀧本はこれからの選手。若いファン、女性ファンはもっと瀧本に声を飛ばしたかったんじゃないかな。でも、マニアックなUファンからの「タムラー」という声援の中で、なんだか声援しきれない空気を察知したかな。前の席の女性も、実に中途半端に応援していましたね。
田村の戦術は、スタンド一辺倒だ。当初からそう決めていたのか、自然とそうなったのか。それはわからない。だけれども、前回の柔道家との対戦(吉田秀彦戦)にてグラウンドで仕留められた(袖車)ことが効いているのかも・・・。
もちろんスタンドでの蹴りで仕留めてしまえばよい話。でも、吉田戦ほどの“田村の打撃の強烈さ”が感じられない。相手への憎しみが足りないのか。余裕なのか。それでいて、自らグラウンドには行かないので、手詰まり感も・・・。
そろそろ仕留めるかと思われた終盤は、瀧本のパンチ連打をガードするという場面、瀧本についにグラウンドでつかまる場面へと突入していく。どうなんだろう? 吉田よりも“格下”の瀧本に対して、吉田戦の記憶による呪縛の中で闘い、KOかギブアップ勝ちできる相手と判定決着。そんな印象のした試合だった。
フラッシュダウンを瀧本から奪う場面もあったが、ファンとして「よーし、そこだ、いけー、いけー」という場面を一度も迎えないままにタイムアップ。田村が気持ちを剥き出しにする場面もなく・・・。
▼第5試合 1R10分、2・3R5分
○田村潔司(3R終了 判定3-0)瀧本誠×
試合終了直後、笑顔で相手セコンドの吉田となにやら話している。田村は試合後にマイクを手にする。
「今日はあまり面白くない試合で・・・」
田村自身も試合内容のマズさを感じているようだ。その後のセリフで意外なことを・・・。
「いま吉田さんに、吉田道場とUファイルの対抗戦をやろうと言いました。吉田さん、大将同士で(対決)お願いします」
スカッとしない勝利だったけれども、自らのステータスを上げるために、いや生き様としての吉田へのリベンジを遂げるために。田村なりにしっかりと次のストーリーをつくろうとしている。でも、ファンたちはどう盛り上がっていいかわからない。吉田戦へのリベンジはまだしも、対抗戦ってどうなんだ?
いまフジテレビで当日放送されているくらい、PRIDEという場所での活躍は文句なく世間での注目を浴びる。だけれども、そこに田村らしさはなかなか溢れない。田村が何を重視するかは、もちろん本人が決めること。でも、ここは田村らしさが出せる場所なのか。観戦しながらそんなことをボクは考えていた。
とにかく田村潔司、PRIDEで吉田の後輩の柔道家に勝利という記録は残った。
↓カクトウログ追記
・ 田村潔司「今日は勝ったのが、いちばん大きい」
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