草間政一氏、解任の真相
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毎週火曜日は「前週発売分」から独断と偏見で最も印象に残った記事を選ぶ「プロレス週刊誌MIP」の日です。第31回で選んだのは・・・
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5・26新日本プロレス株主総会。同日付で解任された草間氏にかわって、サイモン・ケリー猪木氏が新社長になった。リンクは少し前の記事。
・ 新日の新社長に猪木の義理の息子(ニッカン)
・ 草間社長は円満退社(ニッカン)
表面的なニュースしか追えないニュースサイト。ならば、プロレス専門週刊誌はどう追うか。
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『週刊ゴング』(No.1076、6/15号)。
選出された理由は明確だろう。これにより猪木が盛んに口にしていた海外戦略が本格的に始動するのは確実。そして、サイモン体制の真の機動力が試されることになるのは、10月開催が有力視されている東京ドーム大会か?
草間政権以上に猪木色が強くなったと囁かれる状況にあって新日本がどう変わるか・・・若き新社長の手腕に期待したい。
『週刊プロレス』(No.1264、6/15号)
今回の人事で注目されるのは倍賞鉄夫氏(猪木事務所社長)の新日本返り咲きだ。副社長だったが、昨年、新日本の役員を解かれて、猪木の命を受けて草間前社長の解任を伝えたのも倍賞氏だった。また新社長を支えることになる山中専務は派閥的には倍賞ライン。新日本プロレスはすっかり「猪木ファミリー」企業になったようだ。
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やんわりとした猪木批判。業界誌としては、このラインが限界か。いや、業界誌だからこそ指摘しなければいけない事実だってあるのではなかろうか。
『週刊ファイト』は次のような書き方で、草間氏を批判している。
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『週刊ファイト』(No.1922、6/8号)。
「確かに株主総会直前までは、草間氏側も社長留任、最悪でも取締役留任で徹底抗戦の構えだったようですが、直前の倍賞氏との交渉で折れたのです。それほど倍賞氏の抜いた刀が鋭い光を放ったのでしょう。一説には3月期の黒字決算のカラクリを看破して、黙らせたといわれます。つまり、3月期には勘定できない5・14ドームのスポンサー料を前倒しして参入し、数字上の“草間マジック”で黒字決算にしたらしい」(興行関係者)
草間氏としては不当解任で法廷闘争に持ち込むどころか、虚偽報告で逆に罰せられる危険性もあってか、「争ってもいいが、会社がガチャガチャになってもいけない」(草間氏)と表向きは強気なコメントを発して、自ら事態を収めたのだ。
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「3月期には勘定できない5・14ドームのスポンサー料」って違法になるとは思えない。どういう意味だろう? 興行関係者の発言かつ“一説には”と遠回りな表現も、それで猪木の肩を持てるならファイトワールドとしてOKということか。かつて金沢克彦氏(現・ゴング)がファイト入社試験でファイトを「週刊猪木」と表現したことはある。
3期連続赤字決算だった新日本だから、黒字近くまで持って行っただけでも功績になる。別に草間政一・新日本プロレス前社長の肩を持つことが目的じゃない。ただ、ファンにとって不利益になることがあったとしたら、そこはBLOGとしては記しておきたいだけ。何がファンの利益か。本当に難しいのだけれども、今日の記事は今日時点の判断で書きたい。もちろん、後日フォローすることだってあるだろう。
『週刊現代』(6/18号=6/6発売分)に、レポートをまじえた草間政一氏のインタビュー記事があった。
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草間氏
「私は銀行や信用保証協会からの新日本の借入金4億円の債務保証をしています。担保として、私の家、預貯金を銀行などに差し出している。信用保証協会からは2億円を借り入れています。これを新日本プロレス前CEOの坂口征二さん、前副会長で現取締役の藤波辰巳さんと私の3人で保証しています。体を張っているのは私や坂口さんたちで、猪木さんは口は出しても一銭も負担していない」。
草間氏解任の理由を新日本関係者が説明する。
「猪木さんは新日本に数千万円の借金を申し込んでいました。それを取締役会で否決され、恨みに思っていたようなんです。猪木さんは『永久電池』の開発に夢中になっていて、大金を注ぎ込んでいる。草間さんをはじめ、取締役会に出席していた藤波さんらは『何年も1円の利益も出ていない事業のためにカネは貸せない』と意見が一致したようです。(社長解任については)自分の言いなりになる人間を社長に据えて、カネを引っ張ろうと考えたのでしょう」。
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「猪木色が強くなった」「猪木ファミリー」とプロレス専門誌が書いていた中身はこれだったのか。書かないことが守ることか。書くことが守ることか。猪木ブッキングの試合では猪木がマージンを得るとも言われているが、さらに“エスカレート”していく匂いもする。どうなんだろう、ボクらのチケット代はどこへ・・・。
かねてから猪木に対する批判姿勢は、本来ゴングに強かったはず。「三者三様」などで猪木批判があったり、猪木によって突然格闘技戦に借り出される新日本の選手に触れていたように思う。ならば、もう少し記事の出し方がゴングにはあったのではないか。
相対的に“新日本プロレスはすっかり「猪木ファミリー」企業になった”とはっきり書いた週プロ記事(安田拡了氏)が鋭く思える。圧勝というわけではないが、今週の選出としたい。
それでは、カクトウログのいつものセリフを。
発売日前日に前週号を振り返っておく企画。第31回「プロレス週刊誌MIP」において選んだのは、週刊プロレス1264号(6/15号)のこの記事です。
「新社長はアントニオ猪木の娘婿・サイモン・ケリー猪木が就任! 『グローバルな戦略で世界一の団体にしていく』」
おめでとうございます!
=通算MIP獲得数 週プロが星14個目の受賞です!=
週刊プロレス >>> ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
週刊ゴング >>> ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
でも、安田さん、“サイモン・ケリー猪木”には見出しにも“氏”をつけたほうがよろしいかと・・・。
[追記]
同『週刊現代』の草間氏記事は3ページ分。そして、それより多い(4ページ分)のがインリン・オブ・ジョイトイのインタビュー「TVのキスシーンにも目を背ける“オクテ少女”が『エロテロリスト』になるまで」。いや、インリンファンってわけじゃないんですが、「キヨスクにある夕刊紙の見出しで小川さんと対決することを知った」なんてコメントも。
■□T.SAKAi
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