7・6HERO’S、奇跡の盛り上がり
観戦当夜に書けなかった観戦記、一夜明けで記します。読者の方は、地上波を観られた方が多いんでしょうね。ボクはTVはまだ観てないんですが、ひとまず会場観戦の感想を・・・
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総勢12試合がラインナップし、7・6「HERO’S 2005 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦」代々木第一体育館大会は行われた。
↓試合結果はコチラ
・ 7・6『HERO'S』試合結果(HERO'S公式サイト)
夕方5時30分開始にもかかわらず、すでに8割ほど埋まった観客席(最終的には9割ほど埋まる。公式発表1万697人)。みんな早い時間から観に来れるもんなんだなぁ・・・とまわりを見渡すと、学生ばかり。女性グループやカップルも多い。HERO’Sは、第2回興行にして若者たちのパワーにより押し上げられたのか。それほど山本“KID”徳郁に求心力があるということだろう。
全選手入場式。第1回興行で使われた“リングスのテーマ”ではなかった。新しい客層、新しい空気の中、最後にKIDが登場する。ひときわ盛り上がる歓声。
主催者を代表して前田日明が挨拶する。前田にも声援が飛び、その中をカンペなしで喋っていく。終わると同時に入場式は終了となり、「キッド~」「マエダ~」という声援が飛び交う。こうやって文字にするとわからないけれど、前者は女性からの黄色い声援が集中し、後者は男性からのもので占められていく。
選手への声援が盛り上がるというのは正常ではある。だけれども、近いうちに前田はHERO’Sでの役割を終えちゃうのかもなんて思ったりした。
トーナメント開幕戦と銘打たれていながら、メインはワンマッチ出場のKIDなのである。だから、KIDのための興行といってもよかった。ボクは何人かの初心者とも一緒に観戦したから、「KID以外の試合がまったく盛り上がらなかったらイヤだな」なんて思いつつ、第1試合からリングに目を凝らす。
第2試合、ボブ・サップvsアラン・カラエフ。少し勢いが落ちているサップと無名のカラエフ。どっちへの声援も盛り上がらないまま試合開始。ガードポジションの劣勢となったサップを心配し始めた次の瞬間、サップが身体を入れ替えた。体勢逆転に沸き、サップへの声援が爆発。そのままパンチで試合を決めたことで、会場のテンションがイッキに上がった。
第3試合では秋山成勲が腕十字で1R59秒、目が覚めるような勝利。
第4試合ではレイ・セフォーが2R30秒勝利。
第5試合では菊地昭が1R1分41秒、井上克也にレフェリーストップで勝利。
多すぎる試合がどんどん面白い内容でテンポよく進んでいく。
そうそう、この第4試合。HERO’S特別ルールで3分3ラウンド。「両者の合意により、各ラウンド1ダウン、1エスケープは許される」との主旨のアナウンス。これはリングスルール復活への序曲か? そしてセフォーのパンチで倒れるミンス。数えられるダウンカウント。「ワン、ツー・・・」なんてなつかしいシーンなんだろう。
ところどころの試合では、リングスでリングアナをつとめていた古田氏がコールする。特に声の張りがこの日はいいぞ。
ベストマッチは文句なく所秀男でしょう。試合前VTRで、生活するためのバイト生活という一面が触れられた。学生が多い客層だからだろうか、所を応援しなければという空気が充満する。アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラの必殺技、ギロチンチョークをしのいだ。2R判定終了では引き分け(3者ともポイントドロー)。延長ラウンドへ。
そして開始早々にバックハンドブロー。これが見事にキマル! 場内がハチの巣をつついたような騒ぎだ。立ち上がっている観客も多い。所の主戦場であるZSTは、前田日明リングスの流れをくんでいるから、所はスグにリングサイドの前田に挨拶だ。前田も嬉しそう。
前田は事前会見で「日本人が全滅するかもしれない」と言っていたが、これは日本人連勝劇の始まりだった。正直、トーナメント戦が盛り上がるかどうか顔ぶれとしての不安は少しあったが、どうして、どうして!
そんな中、村浜武洋がレミギウス・モリカビュチスに負けたのは残念。相手が悪かった。リミギウスの主戦場はZSTだから、所に続いてZST勢の勝利。ふだんZepp TokyoでZSTを観てたファンは感涙したんじゃないでしょうか。
メインエベント、いよいよ主役のKIDが登場。安定した姿勢のままイアン・シャファーに放っていくパンチには、“神の子”としてのモノの違いを感じさせる。されど、パンチを放った後にパンチをもらうというシーンが繰り返された。ハラハラさせ続ける展開、大丈夫か?
そんな展開さえも、ピンチ続出がかえってKIDへの声援を引き出すよう作用した。KID勝利で観客席爆発!
全体の感想を。
短時間完全決着連発、日本人連勝、KIDはピンチありつつのラスト完勝。盛り上がる要素がごっそり詰まった奇跡的な大会だった。こんなに楽しめるとは思わなかった。
ルール面で気になったのは、膠着でのブレイクのタイミング。あるときはスグにブレイク、でもイライラするほどブレイクしないときもある。ここがバラバラだった。少しでもアクションがあったらブレイクさせられないというルールなんでしょうけれど、ちょっと曖昧かな。でも、膠着ブレイクによって総合格闘技の大衆化をより促進していた感はあった。
もう早くも、「HERO’S」というジャンルができあがってしまったのである。ボクなんかは、リングスやPRIDEというジャンルができあがる過程を見てきたんだけど、こんなに短期間でしっかりと成り立ったものはない。それだけ、KID人気が“大会”を超えているとも言える。そして、KID目当てで来た観客に「HERO’S」の面白さを存分にアピールできた大会ともなった。
こうあっさり「HERO’S」ができあがっちゃうと、なんだか肩透かしにも感じてしまうのは贅沢か。プロレスラー出身のファイターたちが葛藤しながらジャンルを立ち上げていくのを何度も見てきた。ブーイングが飛ぶ創世記のPRIDEも見たことがある。ジャンルそのものを応援するクセがあるマニアと、この日の大半の観客は明らかに違う。
もし主催者が、旧いファン(サラリーマンが多い?)を制限するために平日の早い開演時間を設定していたとしたらたいしたものだ。でも、リングス時代も平日夕方は多かったけど・・・。
今後のHERO’S劇場は、どう進むのか。
・ 山本KID風邪にも打ち勝った/HERO’S(ニッカン)
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9月7日、トーナメント準決勝戦には満を持して出陣する。開幕戦を負傷欠場した宇野薫、須藤元気とともに世界ベルトを狙う。前田日明スーパーバイザーの「仲間だけで練習するのは終わった。筋トレの指導者を入れるべき」との助言には素直にうなずいた。まだまだ発展途上。「これからビデオを見て、トーナメントの全選手の研究をしたい」。山本がHERO’Sの時代と歴史を刻んでいく。
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HERO’Sの歴史は山本“KID”徳郁の歴史か。前田日明が立ち上げたジャンルの繁栄は嬉しいし、所&レミギウスのZST勢2回戦進出もイイ感じ。ただ、お祭り的な盛り上がりには、もう完全に総合ファンの世代交代までが進んだ気がした。
そんな中、田村潔司や桜庭和志といったプロレス者のストーリーをしっかり織り込んでくるPRIDEは、なんだかエライんじゃないかななんて思ってきた(笑)。もしかしたら、HERO’Sは熱しやすく冷めやすい場となってしまうのか。
メインで勝利したKIDは自身のBLOGを持っている。どんな書き込みをしてるんだろう。のぞいてみると・・・。
・ no title:山本“KID”BLOG
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お笑いコンビ結成しました。…嘘です
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なんだかスカされるなぁ。これが新世代ということなのか、KIDが新世代以上なのか。ボクはどこまでいってもプロレスファンということか。時代は急激に流れていくなかで、主催者のコントロール以上にHERO’Sはブレイクしてしまった・・・。
どこへ行く、HERO’S?
■□T.SAKAi
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┏カクトウログ追加記事
□ 前田日明が9月に見たいカードは「レミギウス・モリカビュチスvs山本”KID”徳郁」
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