橋本真也 プロレス界・プロレスファン合同葬
蒸し暑い駐車場、夏の緑をバックにしたリング。本日7月30日、青山葬儀所で『橋本真也 プロレス界・プロレスファン合同葬』が行われた・・・
* * *
ファンの受け付けは13:00から、テンカウントゴングは13:05からというスケジュールだったようですが、ボクは遅れて参加。御霊前を渡し、献花をする。ただそれだけを静かにやってこようと思っていたのですが・・・。
14:00をまわってから会場に着くと、まだ多くのファンが。軽く後楽園ホールをあふれるくらいの人数が並んだり、座り込んだり。駐車場自体が合同葬の会場となっていた。並ぶファンの先には、橋本さんのパネルが飾られたリング。マット上に献花台となっていた。その前に受付を済ませることをアナウンスされたので、受付に行ってご霊前を渡す。
列に並んでいると徐々にリングに近づき、リングサイドで花を渡された。その先には大谷晋二郎らゼロワン選手勢が並んでいた。そして、大地君ら家族がリングのすぐそばに。リングに上がって献花し、手を合わせる。サイト上のニュースでもテレビ映像でもなく、目の前にリアルにある橋本真也さんのパネル。本当にお別れなんだ・・・。バカヤローという気持ちと、ありがとうという気持ちが、胸の中に入り混じっていく。
リングを降りると橋本さんのガウンがかざせられており、関係者に赤い色紙を渡される。引退撤回へとファンが折った千波鶴の思い出が蘇っていく。歩を進めると、橋本さんの愛車が停められていた。
静かに帰ろうと思っていたのだが、やっぱり名残惜しい。とぼとぼと場内を歩いているうちに、みんなが移動を始めた。何かがアナウンスされている。リングサイドに押し寄せていくファンたち。セレモニーが始まるようだ。
ハッスルの小川直也、全日本プロレスの武藤敬司、新日本プロレスの蝶野正洋、ZERO-1 MAXの大谷晋二郎。4人の発起人がリングに上がった。小川のそばには大地君。小川が声をつまらせながら、ファンに対して感謝の気持ちを挨拶に込めた。
続いて、小川が代表して大地君にファンからの御霊前を渡す。そのあとに司会者から提案が。発起人のそれぞれの得意な決め台詞で橋本を送り出してほしいと。
大谷が選んだのは「スリー、ツー、ワン、ゼロ・ワン!」。どう声をそろえて、どういうポーズをとればいいかの説明をまずは大谷が行い、ファンと一緒に叫んでキメた。
しめっぽい空気が、ちょっとなごんでくる。ただ、蝶野と武藤は難しいな、決め台詞は多数あれど、蝶野と武藤にはファンと声を揃えるものがない・・・と思っていたら。
蝶野「武藤選手と一緒にやりたいと・・・。武藤、ちょっと協力してくれ、師匠(アントニオ猪木)のダーをやろう」
武藤「オレの方が教えてほしいよ、師匠なんだけどやったことがない」
蝶野(武藤だったかな?)「いや漫才じゃないんだから」
そんな会話に場内が沸く。けっきょく蝶野のかけ声に合わせて、みんなで「イチ、ニー、サン、ハシモトッ!」。
最後は小川だ。シンプルな「ハッスル」ポーズか、橋本独自の「トルネード・ハッスル」か。ファンからは「トルネード!」という声がいくつもかかる。期待にこたえるように小川が「トルネード・ハッスルをやりたい」と。拍手が巻き起こる。
「ハッスルした後に、両腕を頭の上でクロスしてください。そのあとに腰を3回転半させてください。最後に右足を半歩出して・・・」といった説明があり、発起人たちとファンが最後の送り出しの声合わせ&ポーズ「トルネード・ハッスル」がキマった。
テーマ曲『爆勝宣言』に合わせて、ハシモトコールが起こる。フライングも、出遅れもない。みんな『爆勝宣言』のどこからのタイミングで「ハッシモト!」と叫び始めればいいかを知っている。リング上に炎が上がる演出。セレモニーは終わりか、いや、どこからともなく、いったん収まったハシモトコールが、もう1回始まっていく。
業界としてのファンをまじえた合同葬が、橋本さんの亡くなった7月のうちに、無事に開催された。橋本さんの借金の行方や、残された子供たちなど心配事は多いが、プロレス界が現時点でしてあげられることは、小川のリードによって成し遂げられた。そして、ボクらも橋本さんに「さよなら」「ありがとう」を正式に言う機会をもらえことができた。ファンとして本当に嬉しい。
橋本さんの身近で苦楽をともにしてきた発起人たちの仕切りによって、最後は笑顔もあふれた合同葬。橋本さんを思い浮かべているうちに、こういう雰囲気に自然となっていったんでしょう。うん、こういうのをきっと橋本はのぞんでたんじゃないかと思う。
※写真は別記事[さよならの場所]にアップしました。
■□T.SAKAi
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