UWFとは何か? U-STYLE Axis発進
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1日遅れましたが・・・毎週火曜日は、「前週発売分」から独断と偏見で最も印象に残った記事をカクトウログが選ぶ「プロレス週刊誌MIP」の日です。第42回で選んだのは・・・
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『週刊プロレス』と『週刊ゴング』誌を毎週のように対決させているけれども、今週は「渇いた時代に感情プロレスを 今、なぜUなのか? 田村潔司グラフティ&ロングインタビュー」記事(ゴングNo.1100=11/30号)を選出する。
=通算MIP獲得数 ゴングが星24個目の受賞です!=
週プロ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ゴング ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆★
発売されたのは、11・23「U-STYLE Axis」有明コロシアム旗揚げ戦1週間前。その煽りが期待されたものの、週プロは会見(川田利明vsイリューヒン・ミーシャ)に割いたページがわずか1ページ。一方で、ゴングは会見に1ページ弱。
ところが、ゴング別記事「田村潔司グラフティ&ロングインタビュー」にはカラー9ページという破格なボリュームが割かれていた。
1998年1月、リングスメガバトルトーナメントで優勝した田村潔司。前田日明、イリューヒン・ミーシャを破った末に獲得した月桂冠をまとい、笑顔で表彰台に立つ。その姿も写真で載っており、現在ではミーシャはUを体現する同志に、前田とはライバル団体になっているのが8年という月日の流れを感じさせた。
このゴングの特集、前半は田村潔司の軌跡振り返り。後半は「U-STYLE Axis」についてという二段構成になっている。田村はインタビューをスカすことも多いけれど、「U-STYLE Axis」をどう語った?
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・ 格闘ベースの練習をして、U-STYLEのプロレスリングでも通用して、格闘技のリングでも通用する選手を育てるのが僕の役割。
・ 格闘技とプロレスの間の隙間産業。
・ 感情移入できる闘いをしたいわけです。映画とかでもそうじゃないですか。
・ (将来的にプロレスラーとして全うしたいか? それとも格闘家?)格闘技はある意味、楽は楽なんです。要は勝つか負けるかなんで。U-STYLEは勝っても負けても、プラスお客さんとの闘いもあるんで、僕にとってはU-STYLEの方が凄い重いですね。プロレスラーとして引退するほうが早いと思います。格闘技はU-FILEとかでできますけど、U-STYLEは気持ちが冷めちゃうとできない。
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“格闘家としてよりもプロレスラーとして引退するほうが早い”なんてところに田村なりのプロレスLOVEが感じられるが、そのあとに「格闘技はU-FILEとか」って言葉を続けているところが微妙。
ボクらにとって、田村がUWFの象徴に収まったのはいつだろう? やはり、UWFインターナショナルに属しながら、ただ1人、新日本プロレスとの対抗戦路線に「NO!」と言った時点(1995年)だろう。ファンは田村の「(今の)プロレスはやらない」というメッセージを受け取った。だから、今さら「お客さんとの闘い」という言葉には違和感を感じてしまう。
違和感を感じるけれども、プロレスラーの代表でいてほしいとも思う。この微妙な感覚を理解してもらえるだろうか?
ボクが期待する答えは、“インタビュー”の方よりもむしろ記事前半“田村潔司の軌跡振り返り”の方にあった。リングス時代を振り返って。
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田村「力で抑えなきゃいけない試合もあったし、気持ちが通じ合えばスイングする試合ができたり。
(印象深い試合は)ディック・フライ、ハンス・ナイマン、長井、山本、ヘンゾ・グレイシー、ギルバート・アイブル、ミレティッチ、ノゲイラ・・・あと前田さん。けっこう仕掛けてくる選手が多かったんで、心地良い緊張感を持ちながら試合ができましたね」
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UWFは、反則決着がなかったり、ロープワークがなかったりといった“スタイル”で既存プロレスと区分されることが多い。だけれども、本当は「いつやられるかわからない」というプロレス本来にあった部分、かつての新日本プロレスにあった部分を備えているところが既存プロレスとの違いなんじゃないか。
このスタイルについて、『kamipro』93号では、ロシアントップチームのパコージン氏、イリューヒン・ミーシャがこのように語っている。
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パコージン「このルールの一番の素晴らしさはロープエスケープとダウンがあるということだね。どんな格闘家にも間違いを犯す権利はある。だから試合中に犯したひとつの間違いで試合が終わってしまうのではなく、その間違いを回復し、なんとか組み立てなおして復活するというのは、選手にとっても観客にとってもいいことだと思う」
ミーシャ「一度のミスが命取りになる、そこが『PRIDE』の厳しさであり、良さだと思うんですけど、昔のリングスだったら、10カウント以内で立ち上がれば、もう一度チャンスが与えられ、その選手の良さを出すことができる
もうひとつ言えるのは、何かに秀でた格闘家なら、誰でも参加できる。『PRIDE』だと寝技が得意でも打撃ができないと、すぐに試合が終わってしまう。昔のリングスはダウンとエスケープがあることで、空手家やサンビスト、ボクサーなどいろんなジャンルの選手が参加できた。その一方で、ダウン、エスケープを5回も奪う技術も必要」
田村「全部ミーシャとパコージンさんが言ってくれたの、俺はもういいや(笑)」
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UWFで生まれ、リングス前半へと引き継がれたルール・スタイル。その語り部をミーシャらが担っているのが面白い。ここでは、UWFルール(リングス前期ルール)がいかに「本来のプロレスがやりたかったこと」を実現するルールであるかがわかる。
そして、UWF参戦経験はなくともUWFオタクであるこの男も大会前日に口を開いた。
・ PRIDE | ニュース | [U-STYLE Axis] 田村「どの選手も見ている人に何かを伝えて欲しい」 決戦直前、出場選手が意気込みを語る(PRIDE公式)
・ 新日本プロレスジャージ下にUWFのTシャツ(PRIDE公式)
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ジョシュ・バーネット「(新日本プロレスのジャージの下に来ていたUWF Tシャツを見せながら)明日はUWFの新しいスピリットを見せるいい機会になる。田村とU-STYLEが何なのか?を見せられるよう頑張りたい。そしてこの試合を見た人がU-STYLEを一生忘れられなくなるようにしたい」
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新日本ジャージの下にTシャツという演出と、「一生忘れられなくなる」というセリフにはやられた! この男もまた、田村の脇でUWFを形成する男の1人に選ばれたのだ。
ディファ有明で産声をあげた「U-STYLE」が、有明コロシアムでスケールアップする日。
UWF&リングス前期ルールが有明コロシアムに還ってくる日。
U-STYLE Axis、いよいよ本日11・23旗揚げ!
※ジョシュ公式サイトも更新されたそうです。
全文はリンク先をどうぞ!
・ BurningSpirit(バーニングスピリット) | ジョシュ公式サイト更新
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Uスタイルは一年以上開催されず、
自分や他のファンはもう恒久的に再開されないものと思っていた。
それがただ単に再開されるのではなく、
ビッグショーとなっていたことに驚いた。
しかも自分の名前が載っているなんて!
UWFの大ファンであり信者でもある自分としては、
この試合に全力を尽くすつもりだ。
UスタイルAxisは、
今までのUスタイルの中でも一番大きいイベントとなる。
このビッグイベントの中でのメインが
自分と田村潔司の試合になる。
これは俺にとって良いチャンスであると共に、
あの「赤いパンツの頑固者」が自分と対峙するという
またとない機会となるんだ。
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■□T.SAKAi
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