KOKルールにロープエスケープはありました
2002年に幕を閉じた総合格闘技団体「リングス」。UWFルールを踏襲した「グローブなし、ロープエスケープあり、顔面パンチ禁止(掌底はOK)、グラウンドでの打撃禁止、ダウンは10カウント」で運営されるも、終盤はバーリトゥード色の強い「グローブあり、エスケープなし、ダウン即負け」のKOKルールへと変更された。
というわけで、当サイトの記事で「KOKルール(リングス後期に用いられていたルール)にはロープエスケープはありません」(カクトウログ: 前田日明が激白「UWFの続きをやる」)というくだりがあったが、2人の読者からありがたい指摘。
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・ 前田インタビュー記事でエスケープ有りのKOKルールはないとありましたが、2001年の無差別級トーナメント(ヒョードルが初代王者に輝いた)から確かロープエスケープも再導入されたと思います。
ただリングス・ジャパン勢などエスケープを利用する選手が少なかったので印象が薄いですが。ボリス・ジュリアスコフとかイリューヒン・ミーシャが使ったり、ヒョードルと準決勝で対決したリー・ハスデルが腕を極められて泣き顔でエスケープしたシーンもありました。
・ 前田日明が激白「UWFの続きをやる」の記事に関してですが、KOKの最後辺りではエスケープルールがあったように記憶しています。活動休止直前の無差別級トーナメントの頃だと思います。
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そうなんだ! 最後の大会は観ているはずなのに記憶がない。検索して情報をさがす。
・ 2002年2月15日横浜文化体育館 第1次リングス、その歴史に幕を下ろす RINGS 『WORLD TITLE SERIES ~ Grand-Final ~』(スポーツナビ)
試合経過には「エスケープ」という文字も散見されます。
こんな記事も。
・ リングスもUWF回帰? ロープエスケープを復活
(BoutReview)
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リングス「WORLD TITLE SERIES」10月20日(土)代々木大会より、リングスルールが変更されることとなった。UWF時代から旧リングスルールまででお馴染みのロープエスケープとロストポイントが復活し、ダウンを含めマイナス3ポイントでポイントアウト負けとなる。この変更は8月12日のリングスネットワーク会議でのネットワーク参加各国から出された意見を受け、9月上旬にリングス公式ウェブサイトでファンから意見を募集し、最終的に決定したもの。ファンや関係者の一部から「時代に逆行している」と反対意見もあるが、主催者は「旧リングスルールとKOKルールを融合させた、“世界一過酷なルール”を行っていきます」と謳っており、試合内容にどのように反映されるかが見物となる。
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確かに、2001年10月スタート、2002年2月に決勝。最後のシリーズだけが「ロープエスケープのあるKOKルール」でした。ファンの記憶って素晴らしい!
ロープエスケープという“余地”も許さないのが、格闘技としては本物志向なんだろう。ただ、プロレスから始まったファンは、“肉を斬らせて骨を絶つ”みたいな思考で、“エスケープを重ねながらも逆転”って展開を楽しんでしまう。ボクも含めて。
ちなみに、前田日明が求めているのは“プロレス的展開”ではありません。世界に通用するスポーツライクな格闘技です。
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