ボブ・サップが声明発表! 5・13K-1オランダ大会「全ての真実を…」
5月13日K-1オランダ大会、アーネスト・ホースト戦が組まれていながらドタキャンしたボブ・サップ。弁護士を通じて27日に報道各社に声明文を送った・・・
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(すみません、当初声明文を送ったのは「26日」と書きましたが、同じ「KamiproHand」の別の場所には「27日」とありました。報道タイミングから考えても、「27日」の方が正しいでしょう。)
今のところ、携帯サイト「KamiproHand」にしか見当たらない。
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・ 試合から逃げたのではなく、事前に合意していた契約が結ばれなかったため試合をしなかった。
・ (会場から去ったのは、サップが雇った)ボディ・ガードが(サップの)命が危ないと判断(したため)。
・ 一刻も早くリングで闘う姿を見せたい。私はいつでも闘う用意があります。
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詳細は後ほど。(ここまで21:25)
大事なところを抜き出そうとしたら、ほぼ全文になった。それほど濃い内容。
携帯サイト「KamiproHand」より。見出しなどは当サイトで付けさせていただきました。打つのに時間かかったけど・・・引用はご自由にどうぞ。
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今年5月13日にオランダの『K-1欧州GP』で起きた出来事についてその真実を明かしたいと思います。なお、この文章は、私が英語で語った言葉を私の代理人が日本語の文章にしたものです。
まず初めに、私がオランダ大会に出場できなかったことについて、会場に足を運んでくださった皆様、テレビの前で私の試合を楽しみにしていたファンの皆様に対し、深くお詫び申し上げます。本日、私はオランダ大会で起こった全ての真実を皆様にお伝えしたいと思い、声明文を出すことを決意しました。
そもそも逃げたわけではありません。すでに彼を2回KOしているわけですから、彼を怖れて逃げる必要はありません。私はオランダにいたときからこの声明を出すまでの間、身の危険を感じながら、どう真実を語ればよいのかずっと思い悩んでいました。K-1に裏切られ、失意の日々を送っていました。しかも、オランダ大会後、K-1の谷川氏を含む人たちが日本のマスコミに真実をまったく語らなかったことに対し、私は言いようのない怒りを覚えました。すべての真実を語る必要があると感じ、今回のことを決心したのです。
▼私はオランダ大会の1週間前からK-1からいくつかの新しい契約のオファーをもらい、それをお互いの弁護士を通じて交渉してきました。そもそも私とK-1の契約の中で“契約試合数”にかんしては全て履行しており、オランダ大会も「ホースト戦も含めて、新たな契約を結びたい」という話をもらっていたのです。ですので、新たな契約を結ぶにあたって、詳細にかんするやり取りをしていました。
▼試合当日午前9時に契約書を提出、K-1側がこれを受領。
この契約書とは、もともとK-1が作成したもので、私たちがそれを修正したものです。最終的にサインをもらうため部屋で待っていたのです。何の音信もないため、午後1時にホテルを出る選手用のバスに乗ることができませんでした。するとホテルのロビーでは関係者らしき人が怒鳴りながら喧嘩をしていました。K-1関係者『君が試合をしないと、もっと大変なことが起きるよ』。本当に怖くなり、急遽ふたりのボディガードを雇ったのです。
私は試合に出場するつもりで契約の交渉を進めていました。日本の報道では私が欠場をちらつかせて無理な要求をしたということになっているようですが、事実ではありません。
▼午後2時か3時になって、K-1の弁護士から電話。
午前9時に私の出した契約書について、弁護士が『K-1の谷川代表が、契約書に同意しました。谷川氏は会場で待っているので、会場に来てください。彼は会場でサインする』と言われたため、私はボディガードと一緒に会場に向かいました。
▼オープニングセレモニーに出た後に…。
ロッカールームで谷川氏をずっと待っていました。ウォーミングアップをし、手にはテーピングをして。しかし、2時間以上待っても彼はまったく姿を現しませんでした。フジテレビやK-1スタッフに対して、谷川氏を呼ぶように何回も催促しました。すると、K-1主催者で地元オランダ人プロモーターと男二人がロッカールームに乱入してきたのです。プロモーターが『お前が闘わないと、誰かが傷つけられたり、死ぬこともあるぞ』と脅迫しました。私は恐怖を感じ、試合開始が近づくにつれて居てもたってもいられなくなり、リングサイドにまで行ったのです。石井館長に谷川氏を呼んでサインするように求めました。私の試合は30分後に始まるので、本当に切羽詰って追い詰められた状況でした。
そのとき石井館長は、契約書を初めて見たかのように装い、まったく取り合ってくれませんでした。その後、K-1の弁護士がやって来た『谷川氏は英語を読めないから、契約書にサインできない。今朝同意した契約書かどうかわからない』などと言ってきました。しかし、今朝提出してから既に9時間も経っています。しかも、今朝提出し、その後、彼らが同意した契約書とまったく同じ契約書でした。私は気づいたのです。K-1はサインする気は皆無で騙されたのだと。さらに、リングサイドで狂暴そうな男たちに囲まれ、彼らは脅迫や暴言を私に繰り返してきました。地元プロモーターは拳銃を持っているかのような仕草までしたのです。K-1側もこの暴挙を知っていたにもかかわらず、ただ傍観していました。
ボディガードは、私の命が危ないと判断して『直ちに会場を去るべきだ』と言い、やむを得ず会場を後にしました。この経緯は地元の警察でも調べており、私も捜査協力を頼まれました。私が聞いたところによると、以前、このK-1共催者たる人間は暴力事件を起こし、つい最近まで警察に捕らえられていた犯罪者です。
▼K-1に対して。
K-1に対してこれまで一方的に流していたデマを撤回するとともに、事実を認めて謝罪してほしいのです。プロモーターとして信頼関係を築き直し、安心して闘える場を私に提供してほしい。K-1が、格闘家としてのデビューを応援してくれたことに感謝している一方、私を助けようとしなかったことに対しては裏切られた心境です。
▼フジテレビに対して。
放送したフジテレビは私とK-1と地元主催者との間で起きた本当のことを知りながら傍観し、放送後もまったく事実を語ろうとしなかった行為は極めて遺憾に思います。出来事の一部を目撃している担当者の名前を知っていますが、友達と思っているので私の口からは言いたくありません。彼女には勇気を持って事実を語ってほしい。しかし、立場もわかっているので、話すことができなくても責めることはしません。
また、私とファンへの説明責任を放棄したことに対しても大変遺憾に思います。
▼ファンに対して。
私はプロのファイターです。契約を守り、一刻も早くリングに上がってファンの皆様の前に闘う姿を見せたいのです。K-1はプロモーターとしての信用と、安心して闘う場を私に約束してもらえるなら、私はいつでも闘う用意があります。しかし、オランダ大会と同じ悪夢のような恐怖をもう二度と味わいたくないのです。
なお、私は近日中に記者会見を開き、自らの言葉で話したいと思っています。
2006年6月吉日 ボブ・サップ
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感想は後ほど。(ここまで22:30)
以下、23:00追記。
大会主催者の言い分はどうだったのか。
・ カクトウログ: ボブ・サップの要求は「試合が終わったらフリーにしろ」/大会主催者が明かす
関係者が目撃したいくつかのシーンも、ボブ・サップ本人から説明されるとかなり意味合いが違って感じられる。例えば、ボディガードを雇ったのはサップの“計画的犯行”だと解釈されたひとつの要因でもあった。会場を去る際も、多くのファンは“ボディガードを引き連れてサップが去った”と解釈した。ボディガードの判断に端を発したものだったとは…。
K-1はパートナー選びを間違ったのか、K-1自体の問題なのか。くしくもライバル興行団体PRIDEが“黒い影”で取り沙汰されている中で、このような脅迫行為が行われたことは残念で仕方がない。
どの程度、ボブ・サップの意志が石井館長や谷川貞治氏に伝わっていたかはわからない。ただ、サップの告白が事実だったとしたら、サップが言うように“真実を発表して謝罪する”機会はいくらでもあったはず。もう大会から1か月以上経っているのだ。
ただ、最近になって、谷川氏がそんなにサップを責めるようなニュアンスになってなかったのは、反省や負い目もあったのかもしれない。
・ ドタキャンサップに“特赦”?(デイリー)
・ 「サップにヤル気があるのなら」谷川P戦う場を用意する(スポーツナビ)
サップ自身が語っているように、K-1のおかげでサップはこの世界に入った。「K-1に就職」というニュアンスの発言もあったくらい、常にサップは恩義を感じながら闘っていた。恩人に裏切られたサップの悲しみ。恩人のスタッフに脅されたサップの悲劇。今回の出来事で、サップとK-1の間には大きな溝が入ったことになる。
傍目から“逃亡”に見えた事件に、サップのこれまでの及び腰のファイトや、トラブルの噂が重なっていった今回の騒ぎ。サップとK-1との仲が甦る日は来るのか。
いや、それ以上に、あの暴走ファイトが甦るきっかけに今回の件がなってくれるといいんだけれど…と切に願う。以前にホーストとやったときには、ボクなんかテレビの前で声を張り上げてサップを応援したのだから!
※追記 時間差でこちらの記事(原文含む)が出ました
・ 【全文掲載】「ボブ・サップ声明文 K-1欧州GPの真相について」 (スポーツナビ)
※続報 2006.06.29関連記事
・ カクトウログ: K-1側の反論。ボブ・サップの声明に「事実に反する」
■□T.SAKAi
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