オマエ、死んだらどうすんだよ!【週刊 前田日明】
前田日明が足りない世の中に、とことん前田日明を発信してみる。毎週日曜日は、前田日明関連の動きをできる限りカクトウログが追う「週刊 前田日明」の日です。連載第40回のラインナップ▼大会当日:オマエ、死んだらどうすんだよ!
▼大会翌日:勝敗よりも安全が大事・・・
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今回は、8月5日HERO’S有明コロシアム大会関連をまとめます。
(週刊前田日明バックナンバー →「週刊前田日明」参照)
▼▼▼ W E E K L Y A K I R A ▼▼▼
8月5日、8か月ぶりに桜庭和志が復活。
・ カクトウログ: 桜庭和志、パンチを50発食らった後、50発お返しで復活。レフェリングに救われたか?
・ 桜庭、大逆転でデビュー戦1本勝ち/秋山、大山とともにライトヘビー級準決勝進出(スポーツナピ試合結果)
・ 谷川プロデューサーが大会を総括「桜庭選手は大したもの」/金vs秋山戦は審判団がミスジャッジ認め秋山の判定勝ちに(スポーツナビ)
・ 山本KID、ファンに北京五輪金メダルを約束/HERO’S欠場と北京五輪挑戦を報告(スポーツナビ)
プロレス的な見方で「桜庭の大逆転劇」を称えるのが当サイトへの読者の期待なのかもしれない。だけど、ここから甦っていく桜庭を期待するという意味で、少々厳しく書いておきたい。
あれだけスミルノヴァスにキレイにパンチをヒットされるということは、ディフェンス技術に依然として難あり。かつてヴァンダレイ・シウバにもクリーンヒットを許した、それを思い出す。打ち合いに行く姿勢はいいんだけれども、「ワン、ツー、スリー」の後の「フォー」くらいのタイミングでガードが下がるというか、集中力が途絶える。そんな感じがある。
ただ、シュートボクセ特訓の成果か、ショートレンジからのパンチなどには進歩があったんじゃないでしょうか。不屈の闘志も健在で、よくぞ回復して勝ちにつないでくれた! とは思いました。今回の敗戦も参考にしながら、スタイルを修正して闘いに望む桜庭を期待したい。そう思います。
そして。試合序盤、ほぼダウン状態にある桜庭を止めなかったレフェリー。ファンからは心配する声が相次ぐ中、試合中あるいはバックステージの時点で前田日明スーパーバイザーが怒りに震えていた。
・ 【写真あり】前田が激怒「死んだらどうする!」(デイリー)
・ 試合続行に前田SVが激怒/HERO’S(ニッカン)
・ 死んだらどうする!前田氏激怒(スポニチ)
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▼試合中
・ 失神状態の桜庭への猛攻を止めなかった不可解なレフェリングに、思わず立ち上がり声を荒らげる前田スーパーバイザー。リングサイドから「早く止めろ」とレフェリーに連呼。
▼試合後、通路で
・ 前田「あんなんダメだよ! あんなんじゃ(桜庭が)死んじゃうよ! オマエ、死んだらどうすんだよ!」
・ 谷川氏「僕がやったんじゃないですよ」
・ 前田SVは通路の扉に怒りをぶつけ、“ドンッ!”という打撃音が会場に響いた。怒声と拳で叩く音は、インタビュー室まで鳴り響いた。
▼前田、大会総括をキャンセル
・ HERO’Sは4点状態での踏みつけ禁止や、早めのレフェリーストップなど、PRIDEやUFCに比べて安全性を掲げてきたはずだが、全く矛盾した結果に、前田SVは恒例の大会総括をキャンセルし、無言のまま車に乗り込んだ。
・ 関係者「6日にコメントを出す」。
・ 谷川氏「死角でよく見えなかった。総合は難しい」。
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前田の怒りは相当なもの。ここまであらわにするのは珍しい。
前田がよく見える位置から観戦した読者から一夜明け、メールをいただきました。桜庭戦のときの前田の様子を詳しく。
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(桜庭戦のときに前田は)席を立ち上がり強くなにか叫んでました。2人に両肩おさえられのち1人はそばで肩をマァマァと言う感じてついてました。
終了後いつも写真終わった後もいるのにすぐ引き上げ(桜庭にいろいろ声かけてましたが)てたので、サービス悪いーと思ったが桜庭の件で意見してたんでしょう。
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もう一人。
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前田さんは選手入場する側の反対側で赤コーナー側
私は放送席側のニュートラルコーナー側で
前田さんの左斜め後側で、そんなに間近ではなかったんですが
これがまた本当によく前田さんとリングが見えました。
あるときは腕を組みあるときはいつもの口に手をあてる・・・
会場の私たちとおんなじように反応する前田さん。
で、桜庭選手の試合のときは、
コーナーに追い詰められて崩れた所に覆いかぶさって
2、3発入ったと同時に前田さんは立ち上がって、
腰をかがめて目線をリングと同じにして見ていました。
そして手を上げて声を荒げて試合を止めようとしていたと思います。
多分レフリーより前田さんのいたあの位置からが一番よく見えていたのではないでしょうか?
私は、前田さんとレフリーの中間くらいになったのではないかと。なので私もレフリーよりは見えていたんじゃないかと思います。
前田さんは周り(関係者)に「まあまあ」みたいに肩をつかまれて、座らさせられて、そんな事が2・3回あったと思います。
でもそのあとは私も前田さんどころじゃあなくなってしまって、桜庭選手が気がかりでならなかったのでリングに目線がいってしまって。
今思っても、あんなにみていて苦しかったのってリングスの前田選手の時いらいだったと思いますよ。
今も折に触れ発言してますが「選手の安全第一」ですよね。
ああいうのは前田さんの一番きらいな状況でしょう。
控え室に帰るまで、よく我慢してたと思いますよ。
桜庭選手が大事になっていないことを祈るばかりです。
メインだったし・・・帰りの人ごみでのまわりの会話は
「桜庭勝ってよかった」と「途中で止められたらどうしようと思った」なんですよね。
秋山戦が止められてましたから。
なんだか複雑な気持ちで昨日はなかなかねつけませんでした。
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まわりの関係者は聞き入れるどころか、前田を制していたようだ。前田の巨体が観客のリングへの視線を遮るということもあったのかもしれないが、前田にとっては当然そういうレベルの問題じゃなかったってこと。
観戦した高山善廣と、スミルノヴァスセコンドの勝村周一朗のコメント・反応をピックアップ。
・ 高山善廣 桜庭の不可解判定に・・・(デイリー)
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高山善廣が来場し、Uインターの盟友・桜庭に熱視線を送った。結果は奇跡の逆転勝利となったが、試合の感想を求められると、開口一番「あれはまずいでしょ」とレフェリングに言及。困惑した表情で「それ以上、僕の口からは言えません」と会場を去った。
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・ “リアルタイガーマスク”勝村周一朗:昨日のHERO'S
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スミルノヴァスのセコンドをやっていたせいもあってか、とにかく早く止めて欲しかった。
僕がスミルノヴァスにできる唯一のアドバイスの「GO!」さえ言うのを躊躇ってしまった。
レフェリーが試合を一時中断しない限りリングドクターに試合を止める権利はないらしい。ドクターが嘆いていた。
試合が終わってまず思ったのは「事故が起きなくてよかった」ということ。
そしてTVで見ている人に格闘技を嫌いにならないでほしいと思った。
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レフェリングのまずさで見解は一致している。
“商業主義(日本人びいき?のレフェリング)”と“選手安全主義(前田)”と対比させるのは極端だと思うんだけれども、多少はあるでしょう。こういうところで残酷さを選択しないのが前田のよさであり、かねてからの主張でもある。流されない、自論を大切にする姿勢にファンは共感する。
一方で、国内トレンドとなっている潮流への出遅れから市場でのインパクトを残せないというのも前田らしさ。かつてのリングスがPRIDEにファンを奪われていったのも、そういうところはあるでしょう。
でもですね、前田は長い目でみると世界的に通用するのは“残酷ショー”じゃないと確信している。そして、技の競い合いにこそ、普遍的にファンに楽しんでもらえるエッセンスがある。そう思ってるんですよね。他の関係者の“商業主義”と前田の“商業主義”はちょっと違う。長い目での、よい“商業主義”とでも言うべきか。
ボクなんかは、リングス時代に有明コロシアムに“通った”クチだから、ものすごく共感する。今回のHERO’Sでわかりやすく言うと、リングス参戦経験のある宇野薫と、リングスに憧れて格闘技を始めた所英男。あの2人の試合はよかったじゃないですか。技術だけじゃない。格闘技というのはどういうことをしなきゃいけないものかという(残酷ショートは無縁の)価値観を、しっかり持っていると思うんですよ。
勝村のブログにはこんな記述も。
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やっぱ所英男ほど見てるものを魅了する選手はいないんじゃないかと思った。興奮して叫んでいた。
あれだけ動いて、あれだけ仕掛けて、あれだけ攻められて、最後にまだ十字にいけるスタミナと気迫。会場中、応援せずにはいられない雰囲気になったのではないだろうか。もちろん普段のキャラクターのせいもあるだろうけど、あれだけの試合を見せられたら惹きつけられてしまう。
花道の扉を過ぎたときに見せた大粒の涙。
そして控え室での言葉「練習したことしか出せないんですね・・・。でも、練習したことは出せるんですね・・・。」 選手として胸に響いた。
きっと所英男はもっと進化すると思う。僕も引き離されないようにしなければ。
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所が控え室で流した涙。
これは、自分たちの価値観が“勝てない”ということへの涙でもあるんじゃないか。こういうところも含めて、所は常に前田と一緒に、いや、ファンと一緒に闘っている。ボクにとっては「フリーター出身」みたいな肩書きはいらない。所の今回の闘いぶりには、本当に興奮させられたし、よくやったと思う。
所は前回(ブラックマンバ戦)油断して負けて、今回も負け。でも、ボクの中での評価は上がりましたよ。何度負けても、それを跳ね返すだけのものを見せるしかないじゃないですか。ほんと、“敗者復活”ということにクサらずにトレーニングしてきた所は素晴らしい。
“リベンジ”の機会はいくらでもあるんです。だから、レフェリーも勇気をもってストップして、選手の「次の活躍」を確保してほしい、そう思います。
そして結果までつかんだ宇野は、もうボクは絶賛。
試合をテレビで観てから、今回はリングスの再興を頭の中でグルグル考えてしまった。前田兄さんも、まさに葛藤しているんじゃないかと思う。
所と宇野のブログを紹介しておきます(発言はまだない?)。宇野のナイスな写真も見つけました。どうぞ。
・ 宇野薫 honeyee.com |Web Magazine「ハニカム」h._Archives/Blog>UNO CAOL_blog
・ 長尾迪(写真家) 宇野君、マンバに苦戦の末、逆転勝利 honeyee.com |Web Magazine「ハニカム」h._Archives/Blog>Susumu Nagao_blog
ここまで書いてから、一夜明け会見のニュースを目にしました。次の項へ続きます。
▼▼▼ W E E K L Y A K I R A ▼▼▼
大会の一夜明け会見。まずは桜庭の状態が心配だ。
・ 前田日明SVが桜庭戦に苦言「これは殺し合いではない」=HERO'S/世界王者へ最後の戦い!…宇野、秋山らが優勝へ意気込み(スポーツナビ)
・ 豪華なメンバー勢揃い でも、桜庭の姿が…(HERO'S公式)
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桜庭は前夜の試合後、病院に直行。CT検査で異常は見られず、念のため、脳が腫れないように点滴を行った。この日は静養をとり、大事をとって、あす7日にMRI検査などを行う予定。
谷川プロデューサーによれば、桜庭は試合直後から「全然大丈夫です。それより盛り上がりました?」と会場の雰囲気を気にしており、「ぼくはプロレスラーだから、相手の良い所を引き出したでしょ」といつもの桜庭節でアピールしていたという。
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桜庭は会見を欠席。今のところは異常がないことにはホッ。安心したけれど、検査はしっかりと受けてほしいです。
大会当日は怒りのあまりに、総括なしで会場を後にした前田日明スーパーバイザー。ほぼ全コメントを携帯サイト「プロレス・格闘技DX」より引用。
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昨日は試合の運営上の欠陥が露呈したと思います。試合は激戦、激闘で、スーパーファイトのレベルに申し分ない。大会としてはよかったと思います。
(桜庭vsスミルノヴァス戦について)あの試合は(桜庭が)コーナーでダウンした感じでつんのめって、そのままコーナーで何発かもらった時点で止めないとダメ。コーナーにつまってガクッとしたように見えたんで、止めるのかと思ったら、中央に戻して続行になって。レフェリーは止めないし、ドクターもオロオロしてるし、セコンドも桜庭の後輩なんで気を使ってタオルを投げない。自分が立ち上がって言ったんだけど、あれはやっちゃいけない試合。逆転勝利は素晴らしいことだけど、脳へのダメージがたまってしまうと、反応が悪くなったりするから。前にアローナ戦の時、今回の試合と同等かそれ以上のダメージを受けているんで、周りが注意しないとダメ。
危機管理マニュアルが働いていなくて残念。危機管理マニュアルができてなかったのが一番の問題。誰も自分の言うことを聞いてくれなかった。スーパーバイザーっていったい何だろうなと思った。殺し合いじゃない。スポーツなんだから、選手に余計なダメージ、障害を残すようなことがないようにやってもらいたい。選手の安全を守ってあげる。勝敗を考える人もいるけど、それよりも安全が大事。選手が安心して戦える場所にすることが大事だから。
(桜庭について)次は様子を見て、慎重にやるべき。総合のステータスを上げた選手だから、大事にしてあげること。慎重に彼のダメージを見て、やれるのか判断したい。
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以上の文字を打ち込んだ後で気づきましたが、こちらにも詳しい記事があった。
・ angle JAPAN: 前田スーパーバイザーが一夜明け会見で、HERO'Sのシステム面に苦言
・ angle JAPAN: 桜庭のHERO'S初戦は幻のKO負けから、執念の逆転勝ち! 前田は激怒!?
谷川プロデューサーは、前田の見解を受けて体制を整えることを約束。
「スーパーバイザーっていったい何だろう」という発言こそあったものの、大会翌日の会見には出席。これからもHERO’Sにかかわっていく姿勢は見せた前田。
リングには上がらないとしても、「総合格闘技」の名付け親・前田日明の“闘い”は続いていく。危機管理と興行の両立はたいへんでしょう。レフェリングだけじゃなく、ルールの問題、対戦カード発表やオファー時期の問題。いろいろある。
人気商売。どうしても、当たり前のことを見過ごしがちになる。そんな中で、前田という“軸”をHERO’Sは持っているんであるから、いまいちど体制を改めて出発してほしい。
スーパーバイザーっていったい何だろう?
前田さん、それは、あなたが闘うことができるようにためにファンが提供した“現在進行形”の立場なんです。けっして、元・プロレスラー、元・格闘家といった“過去形”なんかじゃない。よろしくお願いします!
今週の【週刊 前田日明】はここまで。
次週も前田日明を追いかけます!
※22:45追加 こちら見逃してました。リンク先、前田日明の怒りの表情もスゴイ・・・
・ 【HERO'S】一夜明け会見で前田日明スーパーバイザーが桜庭問題を言及(GBR)
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谷川プロデューサーコメント
運の悪いことに、ルールディレクターの磯野さんという人がいるんですが、金VS秋山戦でモメて何人かのレフェリーもついていっていなかったんです。競技関係の人数が減っていたんです。K-1と比べるのはよくないんですが、K-1にはルールディレクターの他に審議委員長の角田さん、審判長の上にオブザーバーとしてK-1の審議委員にレフェリーやジャッジはやらないんですが、猪狩先生、島先生、田畑先生がいるんです。その方たちは相撲のもの言いのようなもので、あまりにも酷い判定やジャッジがあったらもの言いの権限が与えられています。
HERO'Sではそういうことをこれまでやっていなかったんです。僕は解説があったし、コーナーの右側奥だったのでよく分からなかったんですね。システムの問題だと思います。どういうシステムでフォロー出来るか。次の大会へ向けて早急に作っていきたい。10月に関しては当たり前のように、医学的にも本人の気持ちも含めてキチッとやっていきたい。
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こういう背景もあった。されど、再び起きないように体制はなんとかしなければ。
■□T.SAKAi
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