柴田勝頼、「希望と期待」のビッグマウス退団
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8・20ビッグマウスラウド後楽園ホールから一夜明け。柴田勝頼が同団体退団を表明。インタビューで「1回目に退団した時は“期待と不安”でしたけど、今回は“希望と期待”」と・・・
・ 9.9武道館大会に柴田参戦、KENTAとタッグ復活=ノア
(スポーツナビ)
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■ノア「Shiny Navigation’06」
9月9日(土) 東京・日本武道館 17時開場 18時開始
▼決定対戦カード
・ 田上明&潮崎豪vsKENTA&柴田勝頼(フリー)
・ ムシキング・テリーvs青木篤志
▼既出カード
・ GHCヘビー級戦 秋山準vs丸藤正道
・ 力皇猛&森嶋猛vs高山善廣&杉浦貴
・ 三沢&小川良vsバイソン・スミス&キース・ウオーカー
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柴田勝頼と上井文彦プロデューサーの抱擁。村上和成の涙。永田裕志の「潰すなよ」。何もかもが“危機”を匂わせていた8・20ビッグマウスラウド後楽園ホール決戦。
・ カクトウログ: 「このリング、潰すな!」 8・20ビッグマウスラウド後楽園ホール、速報観戦記まとめ
一夜明けての報道。
・ 永田裕志 BML電撃参戦!!(新日本プロレスオフィシャルWEBサイト -NEWS-)
・ 村上が“宿敵”永田と仰天タッグ(デイリー)
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永田に「このリングをつぶすな!」とゲキを飛ばされた村上は涙ながらに「もらった言葉をかみしめて頑張ります」と団体存続を誓った。試合は高山、鈴木組に敗れたが、永田は再戦を要求し「また上がる。何としても残って欲しい」とエール。村上は「永田さんに助けられた。この機会を生かして初心に戻る」と涙。「本当の第1章になる」と、10・8後楽園大会での再出発を誓った。
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・ 柴田「すっきりしねえけどすっきりした」(デイリー)
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TARUと一騎打ちした柴田は近藤とYASSHIの介入に悩まされた揚げ句、不本意な反則勝ち。それでもTARUを裸絞めで絞め落とし、試合前からVMに公開リンチされていた上井氏の手で3カウントが数えられると、上井氏と固く握手。「すっきりしねえけど、なんかすっきりした」とだけ言い残した。
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そして、21日。柴田勝頼が動いた。
・ 柴田がBMLを退団しフリー転向(ニッカン)
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柴田勝頼(26)が21日、ビッグマウス・ラウド(BML)からの退団、フリー転向を表明した。フリー初戦は来月9日のノア武道館大会に決定。KENTAと組んで、田上、潮崎組と対戦する。柴田は「これからは全部自分で責任を取る。いろいろなリングに上がっていきたい」と意気込んだ。
柴田は昨年1月に新日本を退団。その後、同9月にBMLの旗揚げ戦に参戦、エースとして活躍してきた。だが、試合数が少ないことなどに不安を感じていた。前日20日の後楽園大会が、所属選手としては最後の大会になった。
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事情に詳しい方のブログから。
・ プロレス多事争論:マイクタイソンとBMLが分裂?
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実は永田裕志をBMLのリング登場を巡って村上と上井代表が対立したというウワサが流れているんです。村上のパートナーは上井代表は村上に一任して黙っていましたが永田とわかると態度が一変し猛反対に遭ったそうです。多分BMLの今後のあり方に関して上井代表と社長としての村上の考え方の違いが昨日の大会で表面化したのではと思っていますが・・・、自分がわかっているのはここまでです。
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ボク自身、観戦しなかったのは1大会だけ。旗揚げから1年間に渡って当サイトでは「応援してきた」と言っていいビッグマウスラウド。うまくいきませんでした・・・。
柴田勝頼は、新日本を辞めたときに「村上和成を尊敬している」と言ってついていった。柴田と村上は、団体の方向性の象徴としての前田日明スーパーバイザーと出会う。
ところが、スーパーUWFという前田が示した方向性に、誰もついていけなかった。だからこそ前田との別離があったわけで、それでも団体を存続させられなかった(まだ決まったわけではないが、分裂は分裂でしょう)村上・柴田は、厳しい批判を受けるべきでしょう。
だけれども、新日本時代から柴田に注目してきたボクにとっては、期待する気持ちの方が大きいのが正直なところだ。あまりにも、ビッグマウスラウドらしからぬマッチメイク、あるいはカード発表の遅さには閉口していたし。
携帯サイト「プロレス・格闘技DX」に、退団を表明した柴田勝頼へのインタビューが出た。
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■BMLを対談した理由を教えてください。
柴田
「方向性の違いというのが大きいですね。ただ、今回は理由について深く語るつもりはないです」
■村上社長、上井プロデューサーも了承済みですか?
柴田
「村上社長には昨日の試合直後に報告しました。上井さんにも告げてあります」
■完全にフリーとなると不安も大きいのでは?
柴田
「不安よりスッキリしちゃってますね。1回目に退団(※新日本プロレス退団のこと)した時は“期待と不安”でしたけど、今回は“希望と期待”」
■前向きな退団だと?
柴田
「今回は依願退職という形(笑)。もしサラリーマンの立場なら、月1回仕事して、給料がもらえて、この上ない好条件だったと思うんですけど、やっぱりサラリーマンじゃないんで。ハングリーにやってみたいですね。ハングリーさに欠けていたとも思うし」
■フリーになると、何から何まで自分でしないといけなくなりますが?
柴田
「それが魅力なんじゃないですか。プロレスはラクしようと思えばどこまでもラクできるけど、追い込もうと思ったらどこまでも追い込めるわけですから。今度からは全て自己責任。今までは“会社が”とかっていうのがあったんですけど、自分で責任負いたいですね。人のせいにできないし、自分のケツは自分でふくと。これからは食っていくために仕事をしないといけない。ハングリーになると思いますね」
■かといってポリシーも捨てないと?
柴田
「突っ張りたいよね、その辺は。これまで突っ張ってきたわけですから。チンピラとかって意味じゃなくて。『俺がやるべきことはこうだ』と思って突っ張って前に進んでいく。自分にウソはつけないじゃないですか。これからは本音で生きて生きたいですね」
■カッコいいですね・・・。
柴田
「まぁ、“カッコよく言ったら”なんですよ。でも、カッコつけないといけない。カッコつけたいわけじゃないけど、カッコ悪いことはしたくない。自分を貫くにはフリーがベストだと判断しました」
■今後、上井さんとの関係は?
柴田
「上井さんもやっぱり俺を育てたい気持ちがあったと思うんで。それは聞いてますし。だから今後は俺はフリーとしてやっていって、上井さんにはビジネスを持ってきてもらって。その仕事に対して自分が判断して、協力しながら一緒に成長していければ」
■これからはイーブンになると?
柴田
「ニュートラルに。でもやっぱり、昨日の試合で上井さんがやられるのを見て、ほっとけなかったですからね」
■リング上で何か話されていましたが?
柴田
「試合が終わって、上井さんが僕の腕を上げて、僕も上げ返したんですよね。その時の歓声はすごく大きかった。それは何だかんだいって、上井さんに対する期待だと思うんですよ。だから『しっかり受け止めてください』と話しました」
■フリー第一弾のマットは9・9ノア武道館大会となりました。久々にKENTA選手とのタッグが復活しますね。
柴田
「タッグの続きをやることは“必然”だったということですよ」
■組むのは9か月ぶりになりますが。
柴田
「時間はあいたけど、新婚ホヤホヤの“小林嫁”が嫉妬するぐらいのコンビネーションを、やはり愛人としてはここぞとばかりに見せ付けてやりたい(笑)」
■相手は田上&潮崎組になります。田上選手とは初対決ですが、どんな印象を?
柴田
「休火山」
■その休火山を相手に・・・。
柴田
「4年に一度しか噴火しないっていうジンクスを破れるような闘いをしたい」
■さすがノアマニアですね。
柴田
「ノアマニア的には、復帰後の潮崎の動きにキレがないんで・・・それも全部含めて、この試合を爆発させたい」
■以前ノアにおいて“異物感を出したい”とおっしゃっていましたが?
柴田
「ノア色には染まらないですよ。染まったら終わりだと思うし、価値がなくなる」
■フリーになりますが、当サイトの日記の方は続けていただけるのでしょうか?
柴田
「どうでしょうねえ。俺はアソコの場所、ファンと交流できて好きだけど。ファンの声とプロ格DXさんの判断にゆだねます(笑)」
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上井さんと一緒にやっていくわけではない。完全にフリー。
ひとつひとつの言葉、正直に語られている。柴田は言葉を選ぶことに時間をかけるレスラー。かなりの時間がかかったのかもしれないし、案外流暢に出てきた言葉たちだったのかもしれない。
フリーがベストという判断。もうファンをこれ以上裏切れない。
フリーとして生き延びていく見本となるようなレスラーは、何人もビッグマウスラウドを訪れた。佐々木健介、鈴木みのる、高山善廣。いや、団体に所属していてもフリーとして通用するくらいのインパクトを残したレスラーもいた。
そのレスラーが出れば、それがプロレスになる。
団体の求心力が弱まっていく中で、プロレス界のご意見番はフリーレスラーに移行しつつあると言ってもいい。そして、ビッグマウスラウドに参戦した、あのレスラーもフリー転向か。
『東京スポーツ』紙、8/21発売分から。
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永田フリー宣言
・ 永田「村上の刃が最近は影を潜めていたので活を入れたかった。鈴木、高山組はオレとやっていないのに“新日を制覇した”と言っているようなので、その大きな口をふさぎたかった」
・ (新日本プロレスに)言いたいことは山ほどある。しかし、何を言ってもどうにもならなかった。ならばこれからは自由にやらせてもらう。そう考えたとしても不思議ではない。永田は今後、新日プロのリングで鈴木、高山組を迎え撃つだけではなく、各団体にも単独参戦していく。
・ 永田「オレは新日本に貢献してきたという自負がある。もし現場がダメと言っても、これからも面白いと思った団体には出て行こうと思う」
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ビッグマウスラウドで「ありがとう」コールまで受けるほどに絶好調ぶりを見せつけた永田裕志。そこに武藤敬司の図式が見えた。かつて全日本プロレスへの(新日本プロレスからの)ゲスト参戦をくり返しているうちに、大歓声の心地よさを実感。そのまま王道プロレスに移籍したのが武藤。
永田はきっと、ビッグマウスラウドにずっと出たかった。
永田の発言を読んでいると、いろいろ考えさせられる。想像だが、これはもう半分フリー(来年1月新日本離脱)を決めているのだろう。それを東スポ記者に「オレの言葉としては書かないでくれ」とでも言ったんじゃないかという記事に仕上がっている。
一方で、「新日プロのリングで鈴木、高山組を迎え撃つだけではなく・・・」というくだりには、新日本に高山善廣と鈴木みのるを引き込みたいという意志(団体やテレビ局からの意向か)も垣間見えるようで面白い。
有力なフリーレスラーを巻き込めるかどうか。それがプロレス界の団体間の勝ち負けを左右していく。自らがフリーレスラーになるか、引き込むことで新日本に貢献するか。永田の行動は、そのすべてが駆け引きでもあり、生き様表現になっていくんだろう。
鈴木みのるがブログを更新。
・ お帰り…(俺が鈴木みのるだ!)
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復帰してから3戦目。
一応、一つ目、二つ目とも見てたケド、プロレスはやっているけど“高山”をしてない感じだった。
だが、オレのとなりに帰ってきたアイツは、“高山”だった。
久々のタッグ。
しっくりきた。
「行ける所まで行こう…」
「誰も追い付けない、高い所へ…」
そう思った。
あらためて…
「お帰り!…サァ、ふんぞり返っているエラソ~にしてるやつ、片っ端からやっつけに行こう。棚橋か?天山か?永田か?…武藤か?小島か…三沢か?秋山か?…小川か?ニューリンか?…小橋、健介!おまえ等にもまだまだ用がある…隠居するにはまだ早い…ぶっ飛ばしてやるから戻ってこい…」
楽しい夏がやってきた…オレにとっての本当の夏が…
全レスラーたち、覚悟しとけよ!
“最強いじめっ子コンビ”ここに復活!
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宣戦布告にも見えるし、どこからのオファーでも受けるという余裕ぶりがみえる。
高山と鈴木のすごいところは、相手を技量でギャフンと言わせながら、観客をもうならせる。その両方のレベルの高さ。プロレスの幅が広がり、総合格闘技まで生まれた現代ファンの目は肥えている。たけれども、彼らは生き延びていく。
レスラーに舐められない。ファンに舐められない。ここ、ものすごく重要。
高山と鈴木が「高い所」にいくなら、柴田よ、どこまでも追いかけよ! 絶対に追いつけ!
そして、柴田にしかいけない領域もある。
柴田勝頼vs船木誠勝。
柴田勝頼vs桜庭和志。
柴田はひとりぼっちになった。だけれども、本当の柴田勝頼がこれから見られるかもしれない。柴田自身の「希望と期待」以上に、ファンの柴田に対する「希望と期待」はとんでもなく高い。
前田に触った。船木とトレーニングを続けた。宿命は十分、背負っている。そう思うのである。
■□T.SAKAi
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