各駅停車なら停まらねぇぞ/上井ステーション感想
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12・3「UWAI STATION」旗揚げ戦、後楽園ホール。参戦した鈴木みのるは「俺、各駅停車なら停まらねぇぞ。停まれそうな大きい駅になってください」と上井文彦“駅長”に訴えた・・・
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生観戦しました。拙い速報へのおつきあい感謝。
・ カクトウログ: [写真追加]12・3上井ステーション旗揚げ戦、後楽園ホール速報観戦記まとめ
さて、スポーツナビでは押さえられていない点もあったが、プロレス的なポイントは携帯サイト「プロレス・格闘技DX」でのまとめが的確だろう。
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12/3【UWAI STATION】後楽園大会
▼未知の強豪卍葬 柴田「上井さんだと思って蹴った」
▼性悪トリオが始発ジャック ノートンには条件
▼ノートンが鈴木、高山に宣戦布告
[乗客数]1,200人(満員)
※コメント抜粋
柴田勝頼「久々に日本人じゃない選手と試合しましたけど、世界にはいろんな選手がいるんだなと。俺が言うのもなんですけど、いい選手でしたね。すごい気持ちの伝わる選手でした。
(最後のミドルキック・ラッシュは)ハワライ(ハワイアン・ライオン)には悪いけど、上井さんだと思って蹴った。とても止まらなかった。
(12・17みちのくプロレス後楽園ホール、フジタ“Jr”ハヤト戦)まぁ、いつも通りに」
ブルー・ウルフ「(ラストマッチとの報道もあったが)ちょっと勘違いされているよね。言えるのは、今年最後の試合だってこと。来年キメるよ!(現役続行の構え)」
鈴木みのる「(ノートンがリング上で鈴木、高山両選手に対戦表明したが?)俺、一回勝ってるし。今日を見た限りでは、同じ結果だぜ。もうちょっと頑張らないとな。やりたいなら振り向かせろって」
高山善廣「俺も勝ってるんだけどね。言うだけなら簡単。相手はもちろんだけど、お客さんもそう思わせなかったらダメだよね。チケット買ってでも見たいって思わせなきゃ」
鈴木「(上井駅長については?)俺、各駅停車なら停まらねぇぞ。田舎の単線なら停まるつもりはない。停まれそうな大きい駅になってください。そんなとこかな」
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ポイントは「観衆」が「乗客数」になっているところ・・・じゃなくって。
ここでは、柴田勝頼と鈴木みのるが上井文彦氏との微妙な関係を口にしている点に注目したい(両雄とも、今に始まったことではないですが)。
「UWAI STATION」こそ旗揚げ戦であるが、ファンは「ビッグマウス・ラウド」から続く上井氏の旅につきあっている。当初、前田日明がスーパーバイザーに就き、異種格闘技戦経験のある柴田(前田にも憧れあり)を擁したことで、ファンは大きな期待を抱いた。格闘技でもない、既定プロレスでもない、UWFのような“第3の柱”ができるんじゃないかと。
しかし、実際には興行を“成り立たせる”ことを重視せざるを得なかった上井氏。団体の方向性うんぬんよりも、自身がブッキングできる選手を手を変え品を変え上げていった。“必死”だったのだろうが、そのプロデュース&ブッキング能力には疑問符がつかざるを得なかった。
こんな上井氏に、高山やみのる、柴田はなぜついていってるのか。
上井氏が“恩人”に他ならないからだろう。かつて新日本プロレスフロントにいた上井氏は、高山やみのるを“外敵”として活躍の場をつくっていった。高山にいたっては、レスラー生命としての“恩人”でもある(当時新日本プロレスで現ビッグマウス代表の上井サンが『このまま麻痺が残りリングに立てなくなるのは本人も望まないハズ!!』と上井サンの責任と判断で病院に手術を要請してくれたのだ。これって凄い事だぜ!)。フリーレスラーというジャンルをつくったのが上井氏だと言っても過言ではない。
柴田にとってもそう。新日本時代、柴田を中邑真輔・棚橋弘至とともに「新闘魂三銃士」と名付けたのが上井氏。新日本を離脱した後にも、柴田は上井氏から“プロレス界のエース”として猛プッシュを受けた。
かつての“恩人”であり、今の“ストレスの原因”。恩を返したいが、返すなりのアプローチをうまくもらえない。高山、みのる、柴田にとって、上井氏はそんなところじゃなかろうか。感情としては「レスラーだったら蹴り倒したい」「もっと大きな、ちゃんとした興行をつくってほしい」となる。
ファンはどうだろう。
“第3の柱”にならなかったことで離れていったファン(実際に、前田日明がいたときは緊張感満々で超満員だったもんなぁ)。
まだ、団体の中に“第3の柱”を期待しているファン。
いまの“おもちゃ箱”のようなプロレスを楽しんでいるファン。
柴田は第3の柱とまではいかないものの、他の選手には絶対にないような光を放つプロレス、リングに緊張感を集めるプロレスに磨きがかかっている。外野がうるさいなかで、この姿勢と実現度は本当に素晴らしい。
高山とみのるは「お笑いプロレス」に逃げている。全日本や各種自主興行で使ったネタの使いまわし(相手チーム同士討ちのタイミングや、和田京平とのやりとり含めて)。それでいて、ハードヒットなところも織り交ぜてはいる。ただ、「こんな図式の試合じゃ、こういう風に盛り上げるしかないだろ」ってのが本音なのかもしれない。
高山・みのると柴田をぶつければいい。単純に、そう思うんだが、条件が合わないのでしょうか(上井氏の方が気を使っているのかな)。みのるは全日本・浜松、高山はノア横浜(メイン出場)という前夜から半日しか経ってない昼興行ですからね。
ファンと上井氏プロデュース興行の関係も面白いが、選手と上井氏の関係もものすごく気になる。そんなことを気にさせる点で、もう上井氏はプロデューサー失格かもしれない。
こんなことを考えた。
上井クンというプレイヤーが「プロレス経営ゲーム」をやっている。著名な選手をブッキングするんだが、点を線にできないし、ストーリーもつくりきれない。一生懸命なのに、「経営」は立ち行かない。でも上井クンには、現場への必要以上の介入は嫌がるという美学がある。最初は上井クンにアドバイスを友達は送ってきた。でも、治らない。どこまでも「経営」状況は悪くなっていく。「おいおい、上井クンよぉ・・・」そう言ってるうちに、なんだか上井クンのダメダメぶりを見るのが習慣になってきた。普通ならとっくにゲームオーバー。でも、上井クンは“ゲーム会社”を変えてまでも、頑なにプレイしている。ああら、こんどは駅帽をかぶって、コントローラを持ってるよぉ・・・。えっ、なになに。
なんだか上井氏にいいことがある、あるいは上井氏興行に関わっている選手にいいことがある、その日まで応援しないと気持ちが落ち着かない。ボクは自分でちょっとした“病気”にかかったんじゃないかとも思う(笑)。
新日本プロレスとUWFを追いかけて、めっちゃメジャー団体嗜好ですよ。ボクは、本来。興行というものは、完成品しか出しちゃいけないものだと思ってた。上井氏プロデュース興行を見始めて、ちょっとおかしく(?)なってきた。
各駅停車なら停まらねぇぞ! そう強く言いたいけど、柴田も高山もみのるも乗車してるから、まだ降りれないなぁ。正直ギリギリ。
どこかで、ボクにとっても上井氏が“恩人”だと思っているフシがある。上井氏は第一次UWF(前田日明がエース)で営業を張った。新日本で柴田や中邑、棚橋に外敵をぶつけて、「格闘技路線の選手も打ち破る新日本選手」をつくろうとしてくれた。団体の方向性を狂わせてまでも。
そして。
柴田はビッグマッチに出れる素材だと思うのに、“上井駅”にとどまっているのがもったいない。ハードヒットを受けられる選手・団体が限られるってこともあるのかなぁ。そこまでの背景込みでハワライを推薦してたら、ノートンはたいしたもの。とにかく、試合数はこなしてほしいです。上井氏との信頼は崩れている側面もあるんでしょうが、上井氏の向こうにいるファンに、柴田選手、もう少しおつきあいください。
おまけ。
ボクはボクで、さらに上井氏にめちゃくちゃな注文をしたくなる。上井さん、田村潔司をあきらめないでくださいよ。柴田勝頼との一騎打ち。オファーしないかな。田村はけっこう気まぐれですよ。
■□T.SAKAi
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