和田良覚氏&熊久保英幸氏、騒動総括
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1月20日のサムライTV「格闘ジャングル」にて、秋山成勲vs桜庭和志戦のサブレフェリーを務めた和田良覚氏、ライター・熊久保英幸氏が、一連の騒動を振り返った・・・
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2006年大晦日、秋山成勲が桜庭和志戦でクリームを身体に塗布して出陣、失格となった騒動。17日に「無期限出場停止」という追加処分が下り、桜庭も「納得した」と表明。ひと区切りしたといえるだろう。
「無期限出場停止」から3日後、サブレフェリーを務めた和田良覚氏、ライター・熊久保英幸氏が、一連の騒動を振り返った。1月20日のサムライTV「格闘ジャングル」にて。
コピペされている(?)ため、最初にテープ起こした方は不明。見た方もいらっしゃるとは思うが、掲示板から拾ってきたものを紹介する。
○小野寺「はい、そういう訳で最終的には秋山選手に対し、無期限出場停止という処分が下された訳ですけども、今回の一連の騒動を振り返って熊久保さん如何ですか?」
○熊久保「そうですねえ。こちらの格闘ジャングルでも発言させていただきましたけども、チェック機関の甘さっていうのは一つ絶対あったと思うんですよ。事件が起きたことに関して。あと、プロの選手としてのモラルなり、常識なりもあったと思うんですよね。ルールミーティングとかでも、その辺はちゃんとやってると思うんですよね。でも、その辺を秋山選手がやってしまったというのは、本人の故意かもしれないし、それともちゃんと聞いていなかった。ほんとに『ルールミーティング何時も同じだから別に聞かなくたっていいよ』みたいな感じになっていたかもしれないし。ただ、プロの選手、プロのファイターとして秋山選手は、未熟だったと思いますよね。やっぱりね。『知らなかった』じゃ、済まされない話なんで。」
○小野寺「和田さん、今回の騒動を振り返って如何ですか?」
○和田「先ずは、始めに、当日審判団の一員として、自分のミスにより、桜庭選手、ファンの皆様、関係各位の皆様に多大な御迷惑をおかけしたことを本当にこの場をお借りしまして深くお詫び申し上げます(頭を下げる)。あと、僕ですね。この問題に関してなんですけども、う~ん・・・。(言葉を考えているような感じ)この試合、僕はサブレフリーでしたんで、直接関わった審判団ですから、"言えること"、"言えないこと"っていうのが多分にあるんですね。その辺はちょっと、御了承いただければありがたいので・・・。
でも、ただこれだけは言えますねっ(目を見開いて、かなり憤慨して)! 因果応報!! 神様は見ています!! 真実は神様は知っています!! うん・・・。僕はこれしか言えません! 申し訳ないです。」
○熊久保「もう一つ疑惑としてメリケンサックを付けた、付けないっていう話があるじゃないですか?」
○和田「はい。」
○熊久保「どうなんですかね?」
○和田「それはないと思います。」
○熊久保「僕もないと思いますけどね。」
○小野寺「えっ!? グローブの中にメリケンサックを入れてたっていう話があるんですか?」
○熊久保「はい。ファンの間では、その部分を追求すべきだっていう話になっているんですよね。」
○和田「あの~、必ず、バンテージチェックっていうのがありますから。(手で触るジェスチャーをしながら)そりゃ、確認しますね。で、そのチェックもしましたし。」
○熊久保「僕はメリケンサックを売っている会社の人から話を聞いたんですけど、それを付けて人を殴ったら、先ずは頭蓋骨が陥没すると。そんな17日間で、桜庭選手があんな綺麗な顔で現れる訳がない。これは調べた。あと、(異物を)握り込んでいたとしても、プロの選手がそれをやったら、自分の拳を破壊する訳ですよね。で、(秋山は)腕の骨折ですよね? 拳じゃないですよね?」
○和田「はい。あれは、ミドルキックかなんかだと思うんですよね。」
○小野寺「(桜庭に)蹴られて?」
○和田「はい。きっとそうとしか考えられない。」
○熊久保「はい。状況を鑑みても、まず有り得ないことだと思いますね。で、今回、こうやって真相を追究したじゃないですか。ここまできて『隠す』っていうのはないと思いますけどね。」
○小野寺「そもそも、何で『オイルを・・・』、いや、『クリームを塗った』って言ってたんですか?」
○熊久保「乾燥肌らしいんですね。秋山選手が。乾燥肌でそれを防ぐために、何時も愛用しているスキンクリームを塗ったって言ってましたね。」
○栗原(後ろに座っている女の子)「乾燥肌だったら、日サロとかで焼いたら、もっとカサカサしちゃうんじゃないですか?」(一同爆笑)
○小野寺「するどい!(笑)」
○和田「するどい質問だなあ。(苦笑)」
○小野寺「確かに、日焼けするとカサカサしちゃいますからね。(笑)」
○熊久保「しますね。(笑)」
○小野寺「でも、乾燥肌でも、試合することに関して何ら支障はないじゃないですか?」
○熊久保「そうですよねえ。うん・・・。確かに。とにかく、試合前にクリームを塗るっていうこと自体が、やっぱ異常だと思いますよ! だって、整髪料だって、規制されるんですよ! 『そりゃあ、クリームはないでしょ!』って思いますけどねえ。」
○小野寺「しかし、栗原さんの突っ込みは中々、ナイスな。(笑)」
○熊久保「言い方悪いですけど、素人さんならではの鋭い指摘だと思いますね。(笑)」
○小野寺「ナイスです。ほんとに。(笑)」
○和田「僕は、まあ先ほども言いましたように審判団の一員ですから、アレなんですけど。
奇しくも熊久保さん仰ったように、僕たちの不備ってあったんですよね。この一連の流れでチェック機構が甘かった部分がありましたし、それはほんと認めてるんで。でもルールミーティングっていうか、秋山君、初めてじゃないですから! HERO'Sとか、始めの頃から何回も『これ、これ、こうですよ』って、何回も同じことを言ってます。もちろん、『整髪、クリーム、一切ダメだよ』と。で、(認めの)サインも書かせますから! それで、『分からない』って・・・。僕は、個人的にですよ、色んな団体の総合、色んな団体のキック、やってますから。人一倍やってる自負はありますしね! (吐き捨てるように)で、僕にはそれ(=知らなかった云々)は通用しない!!プロですから。」
○小野寺「過去の試合っていう話には及ばなかったんですか? 会見では。」
○熊久保「それも、去年、ミドル級のトーナメント・・・、いや違った、85キロのトーナメントも検証して、それらは『問題ない』とされたらしいですね。ただ、今回、この事件をきっかけに桜庭選手の方から、『選手の意見もルールに取り入れてくれないか』という申し出があって、今回も、所選手、宇野選手、桜庭選手を呼んで、意見を聞きながらルールミーティングをやって、新しいルールを作っていこうという、新しい発展性が出てきて、桜庭選手自身も、何回も言っていたのは『総合格闘技の発展のために』ということを何回も言っていたんですね。何時までも過去をグチャグチャ言っていないでね、『次、どうするか?! 今後、こういうことが起きないようにするためにはどうするのか?』という、未然に防ぐためのことを考えるべきだと思うんですよね。」
○小野寺「アメリカなんかでは、飲み物一つでもうるさいらしくて、試合会場に持ち運ぶこともできないらしいんですよ。主催者が用意したものしかいけないし、例えば、僕の後輩がアメリカで試合をしたんですけど、エネルギーのゼリードリンク、ああいうのも全部没収されたらしいんですよ。」
○和田「結局、何かを盛られたり、じゃないですけど、徹底してるんですよね。あと、僕、これだけ・・・。これだけは、審判団とか関係なく、言わせてもらっていいですかね?」
○小野寺「どうぞ。」
○和田「一人の人間として、子どもを持つ親として。うちに小学校に通う息子がいまして、空手をやってます。武道をやっております。そして、試合なんかも、『正々堂々! 一生懸命やりなさい!』って。そりゃあ、男の子だから、男親としてはね。しかも、僕はこういう仕事に携わっているので、『腕っ節、強くなって欲しい!』っていうのはあるじゃない?! そういうの。でも、『正々堂々、一生懸命やりなさい』って。学校の問題もそうです。昨今、いじめ問題多いじゃないですか? でも、『卑怯なことはするな! みんなで寄ってたかって、そういうことは絶対にするな! もし、そういうことがあったら、父さん、お前のことは絶対に許さないよ! ケツも持たないよ!』って、これは言ってるんです! 『ただし、お前が正しいことをやった上でケンカでも何でもしたら、それは父さん何でもケツは持ってっやる!』って、これは本当に言ってるんですよ! これが、正々堂々の武道です!! 分かります?」
○小野寺(うなずく)
○和田「教育という面では、自分もやっぱり、大した人間じゃないし、碌な人間じゃないです! でも、子どもは親父の背中を見て育つし、生き様を見て育つ訳ですよ!だから、僕は心根の正しい、正義感がある優しい子に育って欲しいと思うのは本当なんです!! 力君も、(気持ちは僕と)同じだと思う。そこで、何て言うんですかねえ・・・、こう・・・、何て言ったら良いのかなあ・・・、そうですねえ・・・、ちょっと頭がグチャグチャしちゃってるんですけど・・・。とにかく、それだけは何時も(息子に)言ってるんですね。親だから、正しいということは何なのか何時も子どもには話してますしね。そういうふうになって欲しいと思うし。だから、親御さん立派な人がいても、子どもが不肖な場合もあるし、逆に、親御さんあんまり良い人じゃない。でも、子どもが立派に育っている。難しいとは思うんですよ! とっても。人生長いし、色んなことがあると思うんですけど。でも、僕は男を売っている商売をやっていますから、正々堂々とやりたいし、僕は子どもにとって後ろ指を指されるような親父にはなりたくないし、一生懸命やりたいと思ってます!! ごめんなさい。生意気なこと言っちゃって。すみません。」
○小野寺「歴史の浅い総合格闘技ですから、今後改善すべき点はたくさんあると思いますからね。」
○熊久保「ほんと、そうですね。」
○小野寺「人気だけでなく、そういう内面もしっかりして欲しいですね。期待しましょう。
しかし、和田さん。(今日は)正月にみかんを乗っけていたという感じではなかったですけど(笑)」
○和田「(苦笑)僕、週刊実話でコラム持つことになったんで、みんな、見てくださ~い(笑)」
○熊久保「最後は宣伝ですか!?(笑)」
* * *
ファンの怒りとシンクロするかのように、思わず熱くなった和田さん・・・。
番組内容は、いったんの総括がなされているとみていい。「チェック機関の甘さ」と「秋山の未熟さ」。また、K-1主催者は「(秋山は)故意ではなく過失」としているが、「故意ではないか」という疑いはずっとかけられることになるだろう。
番組の内容を目にして思ったのは、これからは「仲良しこよしではやっていけないんだろうな」ということ。特に日本人ファイターと関係者だと、どうしてもなあなあになっていたところはあったと思う。テレビ局・スポンサーと関係者の関係もそうだ。通常はリング下でしっかり行われるべき秋山のボディチェックが「テーマ曲が終わりそうだから」という理由でスルーしてしまったこと、競技としては致命的ですらある。それをやり直し、つくり直していくことを和田氏は背負った。熊久保氏はマスコミとして、ルール整備も検証していく必要が出てきた。
正義感の強いファンとしたら突っ込みたくなるのは、和田氏のこの部分でしょうね。
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・ あと、僕ですね。この問題に関してなんですけども、う~ん・・・。(言葉を考えているような感じ)この試合、僕はサブレフリーでしたんで、直接関わった審判団ですから、"言えること"、"言えないこと"っていうのが多分にあるんですね。その辺はちょっと、御了承いただければありがたいので・・・。
・ でもルールミーティングっていうか、秋山君、初めてじゃないですから! HERO'Sとか、始めの頃から何回も『これ、これ、こうですよ』って、何回も同じことを言ってます。もちろん、『整髪、クリーム、一切ダメだよ』と。で、(認めの)サインも書かせますから! それで、『分からない』って・・・。
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和田さんは、めちゃめちゃ正直なんですね。素直に読むと、ここは「主催者としての落としどころは『秋山の過失』となったが、事実関係としては『故意』である」となる。それを関係者で申し合わせたということなんだろうか? ただ、それを出すべきものではないとしたのであれば、それ自体を墓場まで持って行けばいい。中途半端な触れ方はやめるべき。ボクはもう、和田さんの気持ちは受け取ったよ。
それよりも、桜庭や前田日明スーパーバイザーのバックアップに回ってほしい。信頼回復のための働きかけ、実体づくりを中心に活躍してほしい。スポンサー離れ、ファン離れも今回あっただろう。桜庭、そしてHERO’Sレギュラー陣の今後の活動の場が“確保”されることが第一優先となる。
そして、桜庭和志。慣れ親しんだPRIDEを捨ててまで乗り込んできたHERO’Sのリング。そこでの格闘家としての集大成に何をもってくるのか。
みのもんた氏が「秋山は故意ではないのに不正と認めた」というようなリードを朝番組でやっていた。テレビ局主導で“秋山との再戦”がクローズアップされてくる、その可能性がないとは言い切れない。
コテンパンにしてほしい気持ち、無視してほしい気持ち。筋道としては、秋山には再起の道なんてよっぽどのことがない限り与えるべきではない。ファンとして複雑。桜庭はそのときどう立ち回るんだろうか。乗り越えるのか、回避するのか。
その先の集大成は・・・。ヴァンダレイ・シウバやミルコ・クロコップではない何かがやって来るのか。
ヒクソン・グレイシー?
田村潔司?
(階級違うが)KIDや所英男、宇野薫との世代交代マッチ?
胸をしめつけられるような「スピード2」が流れる会場で、桜庭と向かい合っている相手は誰になる? 2007年の桜庭、そしてUWFを追っかけてきた世代ファンは正念場を迎えた。
秋山vs桜庭問題を、こんなに当サイトで連日取り上げるようになるとは思わなかった。スキャンダルというのとはちょっと違う。桜庭本人、そして、桜庭側に立つ田村潔司や高山善廣。今回の熊久保氏や和田氏。ボクらと一緒に闘ってきた“仲間”を追いかけていたら、こうなった。援護射撃する力はないんだけれども、気になるものは書いてしまうのだ。
■□T.SAKAi
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» 秋山に追加処分 無期限出場停止が決定=K-1Dynamite!! [月夜の晩ばかりや無いんやで!(怒)]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070117-00000016-spnavi-fight
スポーツナビより
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秋山成勲に追加処分が下された。K−1を主催するFEGの谷川貞治代表が17日、
都内ホテルで桜庭和志とともに記者会見を行い、
昨年大みそかの「K−1 PREMIUM 2006 Dynamite!!」(京セラドーム・大阪)のメーンイベントに出場した秋山成勲にFEGが主催する大会への
無期限出場停止の処分を下すことを発表した。
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