JDスターが活動休止/須山浩継氏による女子プロレス5年間解説
プロレス不況。特に女子プロレスには厳しいといわれる中で、ひとつのプロモーションが活動休止。事実上の解散となった。
・ 風香ショック! 「格闘美」7月16日興行で活動休止(スポーツナビ)
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女子プロレス「格闘美」を運営してきたJDスターは20日、7月16日をもって活動を休止することを発表した。
JDスター興行部発表によれば、「格闘美」で約3年間、前身である「吉本女子プロレスJd’」からは約11年間興行を開催してきたが、現状況で興行を行っていくことが非常に困難であると判断し、活動休止を決断したとのこと。
また、所属選手である桜花由美、風香、渋谷シュウ、大畠美咲に関しては、JDスター興行部と選手それぞれが今後の進路を話し合い、後日発表するという。
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20日の新木場1stRING『格闘美』観客数は153人。いつもの入りをボクは知らないんだけれども、経営として厳しいということ。
団体の歴史についてはこちらをご参照ください。
・ JDスター女子プロレス - Wikipedia
・ 団体ホームページ:格闘美 KAKUTOBI OFFICIAL WEBSITE JDスター
実は風香の日記にこのような記述があったので、何かなとは思っていた。
・ アストレス4期生☆風香日記
・ 2007年05月19日 アストレス4期生☆風香日記:復帰しました
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無事復帰することができました。
本当にありがとうございます!
リング上からも言いましたが、近い将来私には、自分の力ではどうにもならない困難が待っています。
でももう何があっても立ち止まらないで前進します。
……むかえたくない20日…
私が発した理解不能な発言の数々が一致する…
でも私は前に進みます!
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・ 参考:格闘美 アイドルレスラー風香が、ぐ~んと大きく成長して復活(内外タイムス)
鈴木みのるとも闘ったアイドルレスラー・風香がプチブレイクし、1か月ぶりの復帰も果たした矢先の出来事でした。天性の明るさと、格闘技戦での勇気をみせた風香ではあったが、自プロダクションの興行人気につなぐところまではできなかった。
今後の活動についてはこのように発言しているとのこと。
・ JDスター 活動休止決定!@東スポ携帯サイト→UWF構想さん
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エースの風香は「聞いたときはご飯がノドを通らないほど精神的にボロボロだったけど、今まで応援してくれたファンを裏切りたくない。もうひと踏ん張りしたい」とレスラー活動継続を明言。
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今後もファィティングスピリットそのままに頑張ってほしい。
先週、週刊プロレスモバイルにて須山浩継氏がこのように書いていた(「火曜女子プロレス」より抜粋)。
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5年前、すなわち2002年の女子プロレス界といえば、まだ7団体が活動できていた時代。とても仲が悪かった全女とGAEAが覇を競い、まっとうな団体は毎月後楽園大会を開催して、選手は豊かではないがプロレスだけで生計を立てることができることが当たり前の時代だった。
そんな5年前に「あと3年後には全女もGAEAもアルシオンもなくなります。一方、今はパッとしないJWPとNEOですが、業界では中心的な存在になって、仙台では里村がエースの新しい団体が旗揚げします。あと、中西百重とジャガー横田は結婚してお母さんに、神取忍は国会議員になります」なんてことを真顔で言ったら、間違いなく大笑いされたことだろう。
考えてみればこの5年間は、長い女子プロレスの歴史の中でも過去に例を見ない、爆発的な変化が起こった時期だったと言える。ただ、それらの変化は良くも悪くも全て必然から生じたもの。この5年で無くなった団体の中に、不運で消えていった団体などひとつもない。逆にJWPやNEOの盛り返しや、息吹が人気を集めているのも、それだけの精進努力と必然の結果。
しかし、5年前の女子プロレス界は、7団体時代が何年も続いていたこと自体が力づくで取り繕っていた、無理の極みだった。現状は理想とは程遠い状態ながら、物事が必然で動いている分だけ全体状況は5年前よりもずっと好ましい方向に向かっていると考えている。
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女子プロレスを詳細に追っているわけではないので、ボクには正確に論拠を補足説明することはできない。ただ、25歳定年制廃止などが行われて久しい女子プロレスの中で、やはり次世代スターを育成する・しない団体といった点は差を生んでいるんじゃなかろうか。
JDスターは風香を擁していたが、十分な抗争があったわけではなかったし、間に合わなかったということか・・・。■□