PRIDE×UFC対抗戦構想は消えていない・・・少なくとも5月末までは
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まずはニュース。ショッキングなKO負けを喫した前回UFCではあったが、いよいよ復帰。ミルコ・クロコップ、UFC次戦決定。
・ [UFC] 9.8 イギリス:ジャクソン×ヘンダーソン実現。ミルコ再起戦(バウトレビュー)
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Zuffa "Ultimate Fighting Championship 75: BRINGS THE CHAMPIONS"
2007年9月8日(土) イギリス・ロンドン:O2アリーナ
=決定カード=
▼UFCライトヘビー級タイトルマッチ 5分5R
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン vs ダン・ヘンダーソン
=出場決定選手=
ミルコ・クロコップ
マイケル・ビスピング
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ミルコ(クロアチア)にとっては、前回同様のヨーロッパ興行。「これから甦っていくミルコ」を地元に印象づけたいところでしょう。タイトルマッチでは“元PRIDE勢同士”といってもいい対決が組まれた。
UFCで幅を利かせたり、甦ったりしようとしているPRIDE勢力。この報道と同じ日、PRIDE本体についても話題が。
・ 8・18新生PRIDEの第1弾大会開催へ(ニッカン)
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また関係者は「多くの日本人選手は、年内に何試合消化しなくてはならないといったPRIDEとの契約がある。自然と日本人のトップが集まるのでは」と、内情を明かす。今年開催予定だったライト級GPに参加予定だった選手が、多数参戦すると予想される。ファンの待望の復活祭の準備は着々と進んでいる。
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日本のスポーツ新聞に“興行で契約消化”のニュアンスが出たのは初めてなんじゃないか。実話系情報で見られがちなフレーズが、違った場に顔を出す。それが、PRIDEを取り巻くギリギリな状態・(記者の)感情をあらわしているようにも思えた。
(※この記事を受けてkamipro堀江ガンツ氏が関係者をはじめ各方面に事実関係を聞いたが、「まだ正式にそういった話はありません」とのこと。まだ“再開に向けて動き始めた”レベルのようだ。携帯サイトより)
6月21日発売『Number』681号「総合格闘技 “PRIDE後”の世界。」には、遡ること2週間あまり前の、PRIDEオーナー勢の見解が出ている。高島学氏が構成。
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・ ロレンツォ・ファティータ氏 5月25日インタビュー
「3月に日本で記者会見を開いた時は、もっとスムーズに物事が運ぶと思っていた。全てを掌握しないとイベントは開けない。だから5月の大会はキャンセルするしかなかった」
「私はネバダ州のゲーミング・ライセンスを取得している。だから、昨年PRIDEに起こったスキャンダル、それは週刊誌による十分な確証もない主張であったけど、そういう物事を全てクリーンにしなければならなかた」
「我々は既に大金をPRIDEに投じていた。だから何としても、話をまとめなければならなかった。そして、昨日になってようやく合意に至ったよ」
・ ダナ・ホワイト氏 5月29日インタビュー
「(買収がなった)ようやくね。やっと問題が解決した」
「(日本では8月PRIDE再開の噂)まだ何も決まってないよ。買収の件でカタがついたばかり。PRIDEはいまでも強いブランドなんだ」
「(日本マーケットを考え、PRIDEは必要なもの?)UFCも日本で名が知れつつある。でも、それは米国からのインポート・ブランドで、PRIDEはジャパニーズ・ブランドだ。二つのブランドの激突は、米国と日本だけでなく全世界で展開されるべきものだよ」
「(PRIDEの独自性が必要だとは?)独自性ねぇ。そんなのはブルッ○トだ。私たちがUFCを買ったときに当時のUFCファンや関係者が言っていたことと全く同じだ。PRIDE×UFCという素晴らしい対抗戦を実現させるためにはPRIDEには変化が必要で、そしてPRIDEの独自性を臨む人たちだって、PRIDE×UFCが見たくないはずはないんだ」
「対抗戦はこっちで使われているルールに従うしかない。全米の22州で認められているルールなんだ」
「(なぜ、WECを買収?)ワールド・エクストリーム・ケージファイティングはしっかりした名前だ。アルティメット~と同じでグッとくる。PRIDE? 正直、くだらない名称だ。だが、プライド・ファイティング・チャンピオンシップスとなると、ストロング・ブランドとなる」
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引用はごく一部。途切れ途切れにしか伝わっていなかったオーナー勢の主張を聞きだした、なかなかよいインタビュー。
買収を収束させることに手こずったことは各所で報道されている通りだったが、それでも揺るいでいない対抗戦への思いは意外だった。「PRIDEはジャパニーズ・ブランド」というところには、マーケットとしてのとらえかたに賢さを感じるし、「二つのブランドの激突は、米国と日本だけでなく全世界で展開されるべきもの」というコメントには六本木での重大発表にタイムスリップしたような気分にまでさせられる。
そんな主張とセットでルールが語られている。対抗戦を現実にするために、PRIDEが変化して、UFCルールに準じることを求めている。小異にこだわっていたら大同できない。そんなシンプルな主張はわかりやすい。
ナンバーは、このインタビューに「PRIDE? くだらない名前だ」とのタイトルを付けた。これは理解に苦しむ。インタビューのくだりと、このタイトルのニュアンスは大きく違う。執筆者と編集者のなんらかの食い違いがあったのか。デリケートな問題だけに、扱いは慎重にしてほしかった。
こんな情報も。
・ GAME AND MMA ダナがプライド解散の可能性に言及
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UFCの社長ダナ・ホワイトは、次のステップの取捨選択を任されています。未だに除外していないシナリオの1つは、プライドを解散しその選手の多くをUFCに移す事です。
「その可能性はあるね。」ホワイトは言います。「今の所俺達に出来る事は色々とあるから。可能性の1つとしては当然あるよ。」
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このインタビュー時期はわからないが、聞かれれば、解散可能性はゼロとは言えない。これもまた事実なんでしょう。
最後に、こんなネタも紹介。ナンバーには、今夏、ミルコ・クロコップとエメリヤーエンコ・ヒョードルが対決!という記事も。ジャン・クロード・ヴァン・ダムが指揮するアクション映画にヒョードル出演が決まり、現段階のシナリオでは共演するミルコとも闘うんだとか。ナンバーから「ミルコとどんな会話をするのか?」と問われたヒョードルは・・・。そんなところにも注目してナンバーを読んでいただければと。■□