PRIDE日テレ放映頓挫の理由~UFCの道具にされたPRIDE~
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味方だと思っていた。努力してくれていると思っていた。されど、もはや“PRIDEはUFC発展の道具にされた”と判断するしかないのか・・・。
2007年3月にUFCオーナーへの買収(新会社へ移行)発表、4月に旧体制最後の大会が行われた総合格闘技「PRIDE」。ファンが新興行を待ち望んだのとは裏腹に、PRIDE米国本部社長は10月4日に日本事務所を閉鎖(全員解雇)。PRIDEは消滅の危機に立たされている情勢だ。
PRIDE復活のカギを握っていたのは、地上波テレビ放映の獲得。UFCオーナーサイドの声を、まずはおさらい。
・ 2007.09.23 カクトウログ: 大晦日たまアリはPRIDEが借りたまま/PRIDE再開関連情報
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UFC、PRIDE共通のオーナー、ロレンゾ・フェティータ氏
「(日本の)TVディールについては、いま全力で動いているところだし、UFCの日本大会を開催すべくいま動いているところだ」
UFC代表、ダナ・ホワイト氏
「我々にも力を持った協力者はいるよ。だが、話が進まない。日本でのテレビ放映は3か月ぐらい前に本当に契約を結ぶ寸前まで近づいたんだ。ところが、まるでプラグを抜かれるように話が消えてしまった」
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そんな中、フリーペーパーで「PRIDEは終わったのか 噂の深層」と題された記事を目にした。ここでは、PRIDE&UFCオーナーサイドではなく、第三者あるいはテレビ局関係者の証言で記事が組まれている。
・ 格闘技・プロレス マッチメイク・チケット情報ブログ“押忍”: 【「平成マット界の仕掛人」永島勝司氏がプロレス&格闘技の新雑誌をリリース!】10月2日創刊『ビバ!ファイト』を語れ!
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・ スポーツ紙記者「(UFCのWOWWOW)打ち切りはUFC側の意向によるもの。日テレ&WOWWOW連合にUFCとPRIDEをセットで売り込む交渉が暗礁に乗り上げたことで、UFC本体の放映まで引き揚げることになってしまった」
・ UFCの地上波ゴールデンタイム放映はここ数年、広告代理店と日テレが企画していたもので、そこにPRIDEというコンテンツまで加わったことにより、春の段階では「日テレでPRIDE&UFC中継は決定的」との情勢だった。それが一転、頓挫してしまったのは、日米間の『価値観の差』によるところが大きい。
・ UFC側としては『アメリカで大人気を博しているのだから、日本でもそのまま放映すればいい』という考えなのだが、日本側は『日本向けの演出を加えなければゴールデンタイムでの放送見合う視聴率が稼げない』という意識が強い。
・ テレビ局関係者「UFC大会そのものを日本で放映するなら、せいぜい深夜枠。それなのに要求はアメリカ並みの高額なんだから、話が折り合うわけがない」。
・ もっとも完全に分裂したわけでもないようだし、日テレ以外に、以前から噂のあるテレビ朝日も放映の可能性を探っている部分もあるため、PRIDE今年末復帰の芽もないわけではない。ただ、もし今後話が急進し「PRIDE復活!」が可能な情勢になったとしても、「ではいったい誰が出場するのか?」という問題も残る。過去にUFCは競合団体を買収した際、有力選手を引き抜くと後は潰してしまうという手法を取っている。
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UFCテレビ放映がPRIDE放映と平行して交渉されていたことは既報だが、どういう経緯で決裂していたかが触れられたのは、おそらくこれが初めて。
「日テレでPRIDE&UFC中継は決定的」という追い風が当初はあったからこそ、UFCサイドはPRIDE買収を安心して進めていたんでしょう。されど、放映の話はまとまらなかった。
“頓挫”したのがいつの時期かは、『ビバ!ファイト』の中では不明。ダナ・ホワイト氏の話と符合させれば6月前後か。今回の記事で、確かに具体的な話が進んでいたことが確認できた。一方で、UFCサイドが「米国産のUFCを加工することなく、しかも高く売る」ことにこだわったことで頓挫したことも判明した。セットで扱われたPRIDEまでもが、交渉頓挫の煽りを食らった。
これでは、PRIDEは、UFC日本本格進出の道具にされただけではないか!
もちろん、UFCオーナー側も言い分はあるだろう。そういう条件提示をすることなしには、PRIDEという高い買い物がペイしなかったのかもしれない。だけれども、結果的に結実したものが何もないというのは、ビジネスとしても失敗。
すでに別記事で触れたとおり、PRIDE日本スタッフが4日に全員解雇(閉鎖)された件で、UFC広報が「日本時間で5日の夕方頃、間に合わなければ6日の早朝」と予告していたプレスリリースのタイミング。携帯サイト「kamiproHand」編集部が再度問い合わせしたところによると、来週の現地時間月曜(日本時間の9日火曜日の午前中まで)発表に延期となった。
ここまで、「全員解雇」が意味するものを、UFCオーナーサイドは公式発表していない。ダナ・ホワイト氏が「シナリオの1つ」としていた「PRIDEを解散し、その選手の多くをUFCに移す」が、ついに実行に移されたのか。発表は、予定通りなら週明け火曜となる。
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