西村修よ、裏切った分だけの夢をみせてくれ
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無我ワールドプロレスリングでエースとして活躍してきた西村修が、全日本プロレスに移籍した。「無我」は西村のためにあるような団体だとファンは思い込んでいただけに、電撃的な行動はショッキング。その行動に対して、無我側が「無我=(イコール)西村といった誤った認識を払拭できなかった」と応戦したものだから、混乱は余計に広がった。
・ 西村、無我離脱! 全日本プロレスに電撃入団/無我の2文字は譲れないと西村 武藤は「自然の成り行き」(スポーツナビ)
・ 西村修・征矢学両選手の移籍報道に関して(無我公式)
19日の会見から数日たって、関係者のコメントもいくつか出た状態にある。まず、契約はどういうものだったのか? 田中秀和リングアナウンサーのブログから。
・ ケロ日記・西村修|時間無制限1本勝負”ケロぐ”
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自分と西村だけじゃなく、無我ワールドに出てる選手、全員、所属ちゃいますよ。
厳密にいえば、藤波さんを除いて、全員、フリーなんです、はい。
ですから、私も、最初っからフリーっす。
新日本さんをやめたのも、無我ワールドさんのリングに上がるのも、違うリングに上がるのも、また、無我ワールドさんのリングに上がらないのも、全て、その人の意思であり、責任であり、自由であると思ってます。
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立ち上げの頃は、ひとり、またひとりと契約が結ばれていったことが報道されていたはず。意味がわからない。ボクは“他の団体に上がることを束縛しない”という契約だったと勝手に理解していたんだが、そうでもなかった様子。これは意外だった。もはや、団体とは言えない。
一般的な理解は、西村修や田中リングアナの呼びかけに藤波が呼応して団体となったということ。ところが、そこには何かがあるようだ。
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無我ワールドの会社は、自分と西村が立ち上げた様な感じになってますが…まあ、新日本さんをやめた理由、並びに、無我ワールド旗揚げ戦といわれる試合までの事は、いずれ、時期がきたら書かなければと思ってます。
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藤波が決断を延ばし延ばしにしていた煮え切らなさは、そうそう忘れられるものではない。あのときの無我の成り立ちと、新日本プロレスを藤波、西村、田中リングアナらが辞めた経緯に関連が? 意味深な書き方となっている。
とにかく、ファンの知らないところで“藤波ファミリー”の会社になっていたということなんだろう。そこに西村の不満の根源があったようなのだ。ここで、現時点でもっとも詳しい『東京スポーツ』(東スポ)紙10/20発売分、西村の主張全文を再録してみる。
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■なぜ、突然の移籍に至ったのか
西村 私がやろうとすることは全部、会社(無我)に止められてきた。全部ですよ、全部。じゃあ、私はどうすればいいのか? 何をやろうとしてもダメなら、自分で動くしかない。プロレスの醍醐味は歴史や伝統を重んじることと思う。考えた末、私の思想を体現できるのは全日プロしかないという結論です。今後は100%の力と愛を注いで活動したい。
■確執の原因として藤波社長は「他団体参戦は暗黙の了解で事前に報告するもの」と指摘しているが。
西村 泉州力さんのところにしろハッスルに出る時にしろ、(事前に)話はしてます。ハッスルの時は幕張で開催された蝶野王国(9月1日)の控室で。でも実際にハッスルに私が出た後にクレームをつけてきたのは誰ですか! ご夫人(伽織さん)がよくご存知なんじゃないですか? 藤波さんからちゃんと(伽織夫人に)伝わらなかったんですかね。
■藤波社長は「信頼していた」「残念だ」とも話している
西村 その言葉そっくりお返ししますよ!
■移籍の一番の原因は何だったのか
西村 プロレスラーである以上(無我で)1か月に1試合というのは考えられない。私だってリングに上がり試合をしたいし、有名にだってなりたい。経験を積み腕を磨き、お金も稼ぎたい。征矢にしたって相当なストレスだったと思いますよ。将来があるのに。もう一度あのリングに戻るぐらいなら、こんなことしません。決別です。
■今後も「無我」を背負っていくのか
西村 私は「無我」を伝えるためにあそこを出たワケです。言っておきますが、無我の本流は、藤波さんじゃない。私ですから。実は「無我」の商標登録を持っているのは私なんです。法的手段に出る気はありませんが、新日プロ時代も私は「無我」を広げるため40人以上の人間を相手に戦ってきた。誰にも譲れないものがある。
■千葉にある道場はどうするつもりなのか
西村 リング外に関して藤波さんは何をしたのかということです。あの道場は私の所有物なんです。藤波さんは維持費や管理費など、1円だって払っていない。さも当然に会社の物みたいに扱われてきましたが、管理は私、征矢の面倒を見てきたのも私。一体、藤波さんは無我のために何をしてきたというのですか。95年の無我旗揚げから12年間の反省会をやるなら、あの世でやりましょう。
それでは!
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このほか、アントニオ猪木の「女房や親族が会社に口を出し始めると、とにかく会社や選手間がガタガタするもんだ」というコメントも。
どうなんだろう。選手の夫人たちが興行に協力していたことは何度か無我のエピソードとしてもあった気がする。ほほえましいものとしてとらえていたんだが、他に何かあったんだろうか・・・。
藤波夫人は“記事”を否定。
・ 藤波伽織公式ブログ“キッチンは伽織に訊け!PART2” | 西村、征矢両選手の移籍問題
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私は今まで別の会社の経営を担当していた関係から無我では経理、会場ではグッズ売り場を担当、会場、事務所では雑用をしていました。新聞の記事にあったようなマッチメークを含む事務所の仕事には一切関与していなかっただけにショックでした。でもこれからも今までと変わらないスタンスで無我を、藤波を手伝っていきたいと思っていますのでこれからもご支援、応援をお願いしたいと思っていますのでよろしくお願い致します。
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何らかの行き違い、誤解であってほしいが。
西村が何をやろうとして会社に止められたかはわからない。ただ、働きかけはしてきたというのが西村の主張。それにしても、道場を西村が所有しているというのは本当か。ここでの無我レスラーの練習は継続されるのか。いや、そういうわけにもいくまい。
程度はハッキリとはわからないが、西村が動かしていたように見えた無我は、現実はそうではなく、むしろ我慢できない場所となった。そこに、西村はさよならを告げた。
契約上の問題はない。もちろん「世話になった藤波に挨拶をしなかった」という電撃ぶり、非常識ぶりは批判されるべき。ただ、非常識な行動を引き起こすほどに“藤波ファミリー”への怒りが込み上げていたんだろう。ここはもう、ファンがひとりひとり解釈するしかない。そして西村には、今からでも関係者に挨拶するなどできることはやってほしいと思う。
無我、後藤達俊の書き込み。西村への理解をみせた。
・ 西村&征矢 退団!|Mr.バックドロップ 後藤達俊
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自分のブログにも西村の行動は無我への裏切りではないか?という書き込みもありますが、自分はそうは思いません。
あくまでも西村の心は「無我」であり、西村のプロレスを愛するが故の信念が導き出した最良の答えが今回の決断だと信じてます。
プロレスラーとして自分が追及する自分の試合をもっとしたい、それはプロレスラーなら当然の要求です。
しかし、今の無我は、月に1度しか試合が無いこともあります。
残念ながら、今の無我の待遇では、自身のスタイルの追及どころか、不安を感じることさえある状態です。
願わくば、そういった不安を抱くことなく、プロレスにのみ打ち込める環境が欲しいと願ってしまいます。
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西村が自らの選択を「最良の答え」とまわりに認めさせるのは、これからの作業となる。
移籍や転身。そこには裏切りといったイメージがつきまとう。その一方で、ボクらは、マイナスをプラスに変えたレスラーがたくさんいることを知っている。
佐々木健介、小島聡、鈴木みのる・・・みんな移籍や転身後にプロレス大賞MVPまで登り詰めた。肉体を犠牲にした闘いの数々と、夢をつかまんとするプロセスをめいっぱいみせてくれた。PRIDEの象徴だった桜庭和志も“裏切った”格好だが、新天地「HERO’S」で何かを残そうと必死でもがいている。
移籍した西村。ボクらは間違いなく、厳しい視線を投げかける。いや、厳しいくらいでちょうどいいのだ。そして、間違いなく期待している。西村修よ、裏切った分だけの夢をみせてくれ!
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