やれんのか!大連立★大晦日TV視聴率戦争の勝者/購入しました
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純粋なファンからすると、ショッキングなことを書くことになるかもしれない。覚悟して読んでほしい。
ブログは「日記」というのが一般的な解釈であって、当サイトはボク自身の見方を勝手なまでに展開できるのが魅力(?)。一方で、面白いことも起きるわけであって、読者から様々な指摘をメールでいただく。誤字や事実誤認の指摘にとどまらず、見解がやって来る。わざわざメールまでくれるんであるから、ある程度“聞き分けがあるんじゃないか”と期待されているか、逆にムカつかれているかどっちかなんだろう。
この記事について見解をいただいた。威力のあるハイキックをノーガードで受けて失神したキンターマンのプロ魂を絶賛した記事。
・ 2008.01.03 カクトウログ: ミルコ、戦慄の右ハイキック。キンターマン、リング上でイビキ!
書いたのと前後して、ボクは流布しているひと通りの関連情報を仕入れたつもりだ。リングサイドの記者の証言、エリカ(アジャ・コング)がフォールに行く際にグッタリとしたキンタローを無理やり起こしてフォールしていること、クロダーマンが心配そうに介抱(?)している様子、関係者さえ「危ない状態だった」と言っていること、本人が「ハッスルの上の方も来て、出ないでくれと言われ」と証言していること、映像からミルコは手加減して蹴っているということ。
それでも、「カクトウログさん、大丈夫か?」というメールが来た。
OMASUKI FIGHTさんが・・・
・ OMASUKI FIGHT OMASUKI・ベスト・オブ・2007
という記事の中で「Best Shoot Match」「Best Worked Match」と区別して評価しているように、ハッスルは「Worked Match」に分類される。そんなことは読者の皆さん百も承知だろうが、そこに総合格闘技の雄、ミルコ・クロコップが入ってきたら、キレイに判断力を失ってしまうボクらがいる。
キンターマンの失神はセル(演技)だという主張が存在する。
踏みつけるストンピングが象徴的だが、プロレスの「基本」は、技をかけるほうも受けるほうも力を抜いてライトにコンタクトしていくことにある。相手の鍛えている胸板を蹴ったりする攻防ももちろんあるが、話をカンタンにするために、ここでは「基本」としよう。
ミルコの蹴りが来ることがわかっていたら、ベテランのキンターマンは当然のように「力を抜いて」受けきれるはず。それがプロレスの世界。とすれば、ボクのように「ハイキックをノーガードで受けて失神したキンターマンのプロ魂を絶賛」した場合、キンターマンのプロレス技量を真っ向からバカにしたことになる。
こういったブログまで読んでいると、つい「第1回IWGPでの猪木のベロ出し事件」が猪木のセルだったことまで知ってしまう。もっと掘り起こして、「天山広吉の時間切れ寸前の脱水失速」や「昨夏G1クライマックス準決勝での中邑真輔肩負傷」に対しての諸説を目にしたファンもいるだろう。
団体のアングル(台本)に従って楽しむファンが一番重宝されるべきなことは変わらない。ただ、団体側でもなく業界マスコミでもないボクのようなブロガーが全員そうなっちゃうと、「プロレス業界を理解した上での提案」というやつができなくなる恐れがある。よく使われる言葉にすれば「スポーツ芸術」としてプロレスは評価すべきという考え方だ。
正直言って、ボクはいわゆる“高橋本”も“泣き虫”も読んでない。書いていることは何となくわかるが、フタをしている自分がいる。日頃エラそうに書いているが、プロレスを“わかっている”わけではまったくない。
キンターマン失神の真実はわからない・・・とここではあえて書いておこう。
だけれども、そういう記事を目にしたとき、あなたは頭にどんな仮説を思い浮かべられるか。そこにプロレス頭が問われる。何も分かっていないファンは「ミルコのキックは本物だ」「三沢のエルボーはニセモノだ」と安易に考える。そういう問題じゃない。ファンの評価軸は自由だが、業界側が問うているのは表現力であることは間違いない。
そして、OMASUKI FIGHTさんが小橋建太復帰戦を「Best Worked Match」と評価するとき、小橋のスポーツ芸術は正当な評価を得るわけである。
そろそろ本論へ。これがプロレスファンだけの話ではなく、格闘技ファンにも問われる考えかただと言われたら、あなたはどう思うだろうか。
タダシ☆タナカ+シュ-ト活字委員会の最新号が発売された。
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『やれんのか!』ドキュメンタリーのシュート活字後編。あらゆる角度から検証された2007年大晦日イベントの全容と「大連立」アングルの種明かし解説つき決定版全31ページ。
そして驚くべき大晦日テレビ視聴率戦争の勝者が明かされる。スポーツ紙、専門誌ではアクセスすることのできない情報満載。
「悪魔が攫んだ新たな口実」とはなにか? 7つの大罪の秘密への鍵がついに解禁。
そして4つのシンボルが描かれただけの記号UWFの記憶から、新装された巨大飛行船を生む錬金術の謎がすべて解き明かされる。
#プロローグ (BACK IN THE SADDLE)
#「最強論」のタブー (Love in an Elevator)
#やくざスキャンダル (この道を行け WALK THIS WAY)
#やりたい気持ち(SWEET EMOTION~「チーム茨城」全勝)
#悪魔が攫んだ新たな口実 デジタル・リマスターとは何か?
#アメプロ「RAW」対「Nitro」に倣った中継案が否決された理由
#TBS予算、スポンサー資金、選手ギャラ(I don't want to miss a thing)
#「大連立、大興奮、大失態」(Living on The Edge)
#♪DREAM ON~「学生プロレス」革命30周年
bonus track
#「FC琉球」オーナー榊原信行が契約したフィリップ・トルシエ監督(The Who - Won't Get Fooled Again)
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ここには、ボクなんかがブログで“裏記事”扱いしてきたことの答えなんかが生々しく書かれていて、答え合わせに役立つ。知らなかったことがオマケとして数倍になって付いて来る。大晦日のことだけじゃない、いわゆる「ドリームズ」のことも書いている。
そして、「大連立」アングル。ここには「Shoot」と「Worked」を(よくも悪くも)ごっちゃにして楽しむ日本の国民性・ファン気質が見事に結実している。だけれども、「自分はプロレスから“卒業”して、アングルじゃない大晦日大連立に感動していた」というファンからするとどうだろう?
宣伝臭い書き方になってしまうんですが(苦笑)、知ってなきゃいけないことを書いているとボクは思いますよ。知っておかなきゃいけないことには、事実列挙だけじゃない。モノの見方も含まれます。
そんでもって、なんでキンターマンの記事と一緒に作品紹介しているかというと、単にこの作品の中でもキンターマンがタイムリーに“小ネタ”扱いされていたから。
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「大連立」の象徴がお約束のハイキック・フィニッシュである。ただし、ミルコがさいたまスーパーアリーナに残り、『やれんのか!』を観戦することは許されなかった。ズッファ社にいつでもミルコを切れるオプションがある限り、安易なショーアップは不可能だ。
ちなみに、ミルコが伝家の宝刀をキンターマンにお見舞いし、この日プロレスのインディー興行をはしごする予定だった金村金太郎が、キックの衝撃でいびきをかいて病院送りになったと一時ネット上で話題になったが、これは金太郎のセル(演技)であってアクシデントではない。プロレス・マジック健在なりである。サップ、曙らはミルコのプロレス継続参戦を歓迎しないそうだ。取り巻きのせいで必要以上に悪く言われ、孤立したままなのがクロアチアの国会議員である。
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こう書かれても、まだボクの中には“いろんな仮説が存在する”レベルの着地点しかないガンコ頭である。大連立に心は躍らなかったが、ミルコ失神には心が躍ったわけだから(笑)。
繰り返すが、キンターマンの件はプロレス頭が問われる話。「それがワークかシュートか」という事実に注目するんじゃなくて、それを踏まえてどう解釈するかが問われている、という話。モノの見方の話。そうか、小ネタじゃないのかもしれない。この作品は、キンターマンはどうだ? 大連立はどうだ? と問いかけてくれる。
T.SAKAi■□[本日の格闘技ブログランキング >> ]
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だいぶ遅くなりましたが、心のプロレスラーとして書かずにはいられません。 2007年もまた、格闘技イベントで締めくくり。いつからでしょうかね。紅白に対して格闘技がぶつけられるようになったのは。これは面白いことだと思いますよ。歌の祭祀性に対... [続きを読む]
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