取材記者が柴田勝頼の進路に口出し。誰だ、お前は!?
pick up 本日13日ハッスル・ハウスvol.36/インリン様へメッセージ募集/インリンさん高熱!病院行きもなんとか復帰┃昭和プロレス旗揚げ戦に1650人 坂口、初代タイガーら豪華レスラーが集結┃北岡が堂々の勝利宣言「シャファーよりオレの方が強い」=5.18戦極┃川尻、宇野への対戦要求を謝罪=DREAM.3一夜明け会見┃笹原プロデュサー大会総括「ライト級GPの組み合わせは抽選も」山本KID参戦は?┃ミルコ代理人が反論、申告漏れは「100パーセント誤報」
総合格闘技、これまで1勝3敗。初めて上がった「DREAM」という名のリング。11日、柴田勝頼はジェイソン“メイヘム”ミラーと対戦し、敗れ去った。
気になっていた試合後の記者の質問。公式サイトをはじめとするサイトが「今後、プロレスのリングへの参戦は?」とだけの質問だったかのように書いていて、ものすごく違和感を感じた。目を疑った。
いちばん詳しいものでも、以下の再現。
・ 第2試合 DREAM.3 ライト級グランプリ2008 2ndROUND(スポーツナビ)
##
――敗因は?
単純に向こうが上だったということですね。強かったです。
――今回の試合に向け、どんな作戦を考えていましたか?
作戦ですか。秘密です。次、使うつもりなんで。
――今後も総合の試合をしていく予定ですか。プロレスの試合をする予定はないでしょうか?
自分ではよくわかんないです。
――相手より上だったポイントはどんなところだと思いますか?
総合的に相手が上だったという結果だと思います。自分もここで止まるわけにはいかないんで、夢を見せられるプロレスラーになるために頑張りたいと思います。あきらめない、あきらめないで、頑張りたいと思います。
##
もちろん、柴田の技術の未熟さはあるし、進化のスピードに物足りなさを感じた人も多いだろう。ファンは落胆してもしょうがないし、柴田はガンガン批判されればいい。
されど、様式美でありお約束だったかもしれないが、煽りVなり、解説陣のコメントなり、対戦相手のメッセージなり、全てが選手の可能性を引き出そうとするものだった。命を奪われるかもしれない場で全てをさらけ出そうとする選手へのリスペクトを込めてのものだった。
まるで柴田の進路に口出しするように、ぶち壊したこの記者は誰なんだ!? これが格闘技の記者なのか! 柴田の闘う姿を、目を開いてちゃんと見たのか。
携帯サイト「プロレス・格闘技DX」だけが、ゴングが鳴った直後のシーンを記した。
##
(ミラーが)マウントに移行しても容赦なくパンチの雨を降らせたところで、レフェリーがストップ。柴田は続行可能を強行にアピールしたが、ミラーの勝利が宣せられた。
##
いくらスグに立ちあがっても、「まだ闘える!」と負けた後にアピールするのは、ダサい行動とも言えるかもしれない。だけれども、柴田勝頼は昭和プロレスのフォーマットで生きている。それでいい。それでいいんだ!
ぶざまな負けを続けていれば、試合から干される日も来るかもしれない。柴田のプロとしての値段と、「DREAM」としてのクオリティ維持との綱引きで、今後の柴田と「DREAM」の関係が形成されていく。勝ちにたどり着くまでは、柴田には「かませ犬」的なマッチメイクしか与えられないかもしれない。
自身に資格が不足していることなんか、柴田は百も承知だ。携帯サイトでも告白している。それでも与えられるチャンス、応援してくれるファンに感謝しつつ、柴田は修羅場に向かう。
「DREAM」という名前とは裏腹に、柴田の「夢」はなかなか見えない。味わう苦しみは加速しているようでもある。
きっと、柴田には苦しみがまだ足りない。ビッグマウスができてから、前田日明と行ったトレーニング。柴田はついていけなかった。まだまだ足りない。
「苦しみの中から立ち上がれ」とはアントニオ猪木のメッセージだが、科学的には柴田の方が苦しんでいるかもしれない。だけれども、昭和プロレス的・前田日明的理不尽なシゴキのような苦しみは足りない。昭和プロレス者なんだろ、柴田。
もっと苦しめ。もっと苦しめ。そして立ち上がれ!
※追記
当記事をOMASUKI FIGHTさんが取り上げてくださいました。ありがとうございます。
・ OMASUKI FIGHT 火事場のM字パワー / TBSにとって煽りVとは?
T.SAKAi■□[本日の格闘技ブログランキング >> ]
事実誤認・誤字は左サイドバーのココログマーク下からメール→大変助かります。カクトウログへの苦情やご希望もお寄せください。