桜庭和志の天才ぶり、孤高の天才を上回る~「唯一、日本人で素手でボコボコに殴れる男」伝説
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初めて対戦交渉が行われたのは、2003年大晦日に向けたものだった。「話題になっては消滅する」が年末の“恒例”ともなっていた桜庭和志vs田村潔司。ついに5年越しで実現を果たす。
大晦日の12月31日さいたまスーパーアリーナ『Dynamite!!』。桜庭和志vs田村潔司、正式決定!
・ kamipro.com | ニュース | 『Dynamite!!』で桜庭和志 vs 田村潔司決定!! 会見の全文はコチラ!!
・ kamipro.com | ニュース | 「万感の思い」笹原EPが囲み会見で田村vs桜庭実現の心境を告白!!
旬を過ぎたとか、オールドネーム同士だとか、いろんな言い方をする人もいるだろう。やる方もやりたいかどうかわからないし、見る方も見たいかどうかわからない面もある。
ところが桜庭は、魔法の言葉を使って、この試合の意味合いを示した。
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桜庭和志「僕からですか? いきなり振られるとは思わなかったんで……。えーと、せっかく年末という試合なので、いいイベントなので、できれば僕は緊張感を持って試合をしたいので、時間無制限で、素手でやるというルールはどうでしょうか? 笹原さん、どうでしょうか? よろしくお願いします」
――田村選手、桜庭選手が時間無制限と素手を要求したが?
田村「えー……、僕の一存では決められません(笑)」
桜庭「田村さんの一存で決まると思います」
田村「素手って、素手で顔面もありってこと?」
桜庭「そうですね。最近の総合格闘技っていうのはちょっと緊張感がないような気がしてならないので、それで緊張感をもった試合がしたいということですね」
田村「それは顔面もあり?」
桜庭「はい。顔面もありですね」
谷川「ここで交渉しないでくださいよ!(笑)」
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視聴率が低下し「総合格闘技」存続の危機が叫ばれる中で、切り札カード投入となったというのがあらましではあるだろう。だけれども、桜庭はこのカード自体の意味合いをしっかりと会見で認識させた。
時間無制限で、素手。こんな提案は破天荒すぎる。
意味合いは、大きく二つあるんじゃないか。
ひとつは、「切り札カードをやりました」っていうのではなく、この対戦を「総合格闘技の緊張感を取り戻す」という"ワンランク上"のものにしたいと意図したこと。ここに桜庭の格闘技愛を感じずにはいられない。どうやったら格闘技が再浮上するのか。日頃から考え抜いていないと、こんな提案は絶対に出てこない!
もうひとつは、田村潔司との因縁を表現したこと。そもそも桜庭は田村を毛嫌いしていることが伝聞されている。「唯一、日本人で素手でボコボコに殴れる男」と桜庭が田村を表現したという噂があり、PRIDE初期イベントで桜庭が「いまやったら、ルールも違うので田村さんの顔面がまみれになるかもしれない」との発言もあったという(『kamipro』No.128より)。この因縁を直接言わないでいながら、この因縁を多くのファンに思い出させる作用が、今回の桜庭の発言には間違いなくあった!
田村は「孤高の天才」と言われるけれども、会見では桜庭のプロレス頭が田村を圧倒。正式決定したこと以上に、ボクにとっては桜庭の会見での“田村以上”の天才ぶりが衝撃だった。
さて、この発表タイミングは早い? 遅い?
・ 今日はとりあえず作っただけ。午後に追加されるかされないか。 - 見えない道場本舗
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▼PRIDE男祭り
2003年は12月1日に吉田vsホイスが発表されてます。
▼Dynamite!!
03年 11/6(曙vsサップ)
04年 10/25(魔裟斗vsKID)
05年 9/7の時点で元気vsKIDのトーナメント決勝戦が決定済み
06年 10/23(桜庭vs秋山)
07年 10/23(桜庭vs船木)
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うーん、3週間ほど遅いのか。
なお、11/13発売『リアルバトルトーク』谷川貞治氏コメントによると、本当は公開会見の段階で発表したかったんだという。(公開会見: 田村潔司に始まり、桜庭和志で締めた。赤坂サカスでの『Dynamite!!』公開記者会見速報まとめ )
↓最後に「桜庭和志vs田村潔司 5年越し実現の軌跡」をまとめました。
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■2003年大晦日前 桜庭了承も田村「準備期間が短すぎる」
・ 2003年12月28日 スポーツナビ|格闘技|PRIDE|吉田vsホイスでTV戦争に勝負 桜庭vs田村は来年持ち越し
・ 期待された桜庭vs田村は実現しなかったものの、「近い将来、実現に向けて新たに動き出したい」(榊原社長)と来年早々の実現へと持ち越される模様だ。同カードについて桜庭は了解していたが、田村が9日のU-STYLE藤井戦で肋骨を傷めた上に、桜庭との対戦に「準備期間が短すぎる」という理由から延期となった。高田本部長は「お互いに最高の状態でやらせたい」と対戦実現にしこりがないことを強調した。桜庭の相手には、リンドランド、ブスタマンチらも浮上したが、桜庭は兄ホドリゴに劣らない柔術マジックを誇るホジェリオと「肌を合わせてみたい」とあえて難敵を指名したという。なお、田村は「男祭り」への参戦自体は快諾しており、K-1戦士レイ・セフォーの実弟でともに総合の練習を積んでいるというロニーとセミで対戦することが決定している。
■2004年大晦日前 田村、参戦回避。榊原社長、交渉断念
・ 2004年11月30日 スポーツナビ|格闘技|PRIDE|桜庭vsシウバ 4度目対戦! 余裕の昼寝で「調子いい」
・ 4度目の正直だ。PRIDEを主催するDSEは30日、都内ホテルで会見。大みそか「PRIDE男祭り2004-SADAME-」(さいたまスーパーアリーナ)の追加カードとして、桜庭和志vsヴァンダレイ・シウバ、近藤有己vsダン・ヘンダーソン、五味隆典vsジェンス・パルヴァーの3試合を発表した。
・ 昨年の「男祭り」に続き、PRIDEから大みそか桜庭戦のラブコールを送られた田村潔司は参戦回避。榊原社長は、「環境が整ったからといって組めるものではなかった。本当はもう少し時間をかけてねばりたかったが、サクもこれ以上、待たせて昨年のホジェリオ戦のように急なマッチメークにするわけにはいかなかった」と交渉断念の経緯を説明。さらに「ライバルとして、(UWFインターの)先輩・後輩として、多感な時期を過ごしたため、桜庭戦に並々ならぬ思い入れがあるようだ」と田村の心情を推察した。
■2005年2月 桜庭が田村にマイク「4月に僕と試合をして下さい」
・ 2005年2月20日 スポーツナビ|格闘技|PRIDE|速報
・ 第7試合終了後、桜庭和志がエプロンに上がり、勝利を収めたばかりの田村潔司に対し「4月に僕と試合をして下さい」と対戦をアピール。
■2005年大晦日前 榊原社長「このタイミングじゃないと判断」
・ 2005.12.16 PRIDE | ニュース |残念…桜庭VS田村は今年も実現せず 桜庭の対戦相手は週明けにも決定か
・ 2005.12.21 PRIDE | ニュース |桜庭が美濃輪を指名!「一番いい試合が出来る」 美濃輪は「ありがたき幸せ。完璧です」と感無量
・ 榊原代表「3年にわたって何度も実現へ向けて頑張ってきました桜庭VS田村は、ファンの皆さんにも今年は頑張ると強く言いましたが、残念ながら今年も実現はしませんでした。我々もいろいろと交渉した上で、このタイミングじゃないと判断しました。」
・ 高田統括本部長「日本人対決は絶対にやりたくないと言い続けてきたサクに、2~3年前にも確認した事があるんです。本当に日本人対決はダメなのか、と。そうしたらサクは、田村ならやる。田村なら拳で殴れると言ったんですね。そして、その時にもう一人いたんです。美濃輪の名前を出したんですよ」
■2006年 桜庭和志がPRIDEを離脱
・ DREAM | 選手データ | 桜庭 和志 [SAKURABA KAZUSHI]
2006年3月に高田道場を離脱しフリーに。
2006年8月5日のケスタティス・スミルノヴァス戦よりHERO'Sに参戦。
2006年大晦日の『Dynamite!!』で秋山成勲と対戦するも、秋山の不正行為発覚により無効試合になる。
■2007年 桜庭と田村がPRIDEで対峙
・ 2007.04.08 PRIDE | ニュース |超ド級のビッグサプライズ! 桜庭と田村がリングで対峙!
・ 榊原代表「二人が一緒にこのリングに立つまで3年半、たむちゃんの登戸まで何度も行きました。サクにも思いを伝えました。私がなぜこのカードに拘っているか? このカードがPRIDEが皆さんに伝えたい全てを、PRIDEが見せたい要素全てが詰まったカードだと思うからです。こうしてこの二人がリングに立ってくれているのは、二人ともこのカードを実現させる気持ちがあるからだと思います」
■2007年大晦日 桜庭は船木誠勝戦
・ DREAM | 選手データ | 桜庭 和志 [SAKURABA KAZUSHI]
2007.12.31桜庭和志 vs 船木誠勝
○ 船木 誠勝 1R 6分25秒チキンウィングアームロック
FieLDS K-1 PREMIUM 2007 Dynamite!! 2007.12.31
■2008年10月放映 桜庭と田村が対戦をSRS最終回で約束
2008/10/03深夜放映。
・ カクトウログ: 格闘技は永久に不滅です~フジ『SRS』13年間の歴史に幕。桜庭和志と田村潔司は対戦を約束
■2008年大晦日 桜庭和志vs田村潔司決定!
「Dynamite!!~勇気のチカラ2008~」
12月31日(水)さいたまスーパーアリーナ開始15:00
▼決定対戦カード
・田村潔司 vs 桜庭和志
・ヨアキム・ハンセン vs J.Z.カルバン
▼既報対戦カード K-1甲子園準決勝
・HIROYA vs 嶋田翔太
・卜部功也 vs 日下部竜也
■□T.SAKAi
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