プロデビューは「UFC」ではなく「戦極」~まさに、大どんでん返し! 石井慧の“婚活”を振り返る
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夏に北京五輪柔道で金メダルを獲得。秋にプロ総合格闘家への転向を表明。2008年に破天荒な決断をした男は、国民に注目されながら、メジャーである米国「UFC」を目指していたはずだった。まさに、大どんでん返し。
1日、石井慧は記者会見を開き、“振った”はずの日本格闘技団体との“結婚”を発表した。
・ 【戦極】石井慧がUFC参戦を撤回!プロデビューは『戦極』に決定!!(GBR)
・ 【戦極】國保広報が断言!石井慧の契約期間2年、海外での試合も可能!(GBR)
・ angle JAPAN: 北京五輪柔道金メダリスト・石井慧が総合デビューの場を、UFCから日本の戦極に変更!
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「今日は、石井慧の結婚会見に来ていただいてありがとうございます。結婚相手は日本人で、『戦極』という相手と結婚します」
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独占交渉権を結びながらも、契約まで至らなかった石井とUFC。遅れて交渉を始めたはずの秋山成勲の方が早々と契約を決めたことから、UFCが“実績ある者”に高値をつけていることは明らかだった。
5月に入ってからだったと思うが、UFC代表のダナ・ホワイト氏は「石井はUFCに上がる価値をわかっているはずだ」という主旨を発言。ああ、石井は十分な額をつけられなかったんだなと想像させるものでもあった。
「戦極」國保尊弘広報はとても正直なのかもしれない。“UFCからのオファーもデビューにしては破格”という言葉は、どのようにも受け取れる。
・ 石井慧が戦極と電撃契約「必殺技はいくつもある。気をつけて下さい」 (ファイト!ミルホンネット お知らせ)
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囲み会見で國保代表は、「UFCからのオファーもデビューにしては破格のものだった」と、むしろ記者の意地悪な質問を遮っていたが、こちらがつかんでいる情報では、やはり望んでいた金額と、足元を見ているUFC側との間にギャップがあり、商品価値の高い日本に戦場を求めざるをえなくなるのは自然の流れだったようにも見える。
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あれだけ日本で去就が騒がれた男は、UFCでの扱いに不満を感じた可能性は十分だ。こちらから求愛しても、まったく相手が自分に愛情を注いでくれそうな気配が見えない。秋山へのジェラシーもあったかも知れぬ。石井の“婚活”は順風とはいかなかった。
ときには、自分への自信をなくしたりもした。
・ 拳論!取材戦記 石井慧、「戦極」 出場!
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昨年12月は「自分の肩書は特急切符だから、あえて鈍行で行くのもどうかと思った」と言っていたので、日本を背負う発言は取って付けた印象もありますが、実際にトップクラスのMMAファイターとトレーニングする中で考えが変わった部分は本当にあるかもしれませんね。事実、石井のMMAトレーニングを見た人から厳しい指摘をされたりもしています。
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婚活も仕切り直しへ。振り返ると、国内で“求愛”してくれていた団体がふたつあった。「DREAM」と「戦極」。だけれども、この二者から選ぶとすれば、年末年始にひとつの“決着”が起こっていた。格闘技ファンなら記憶しているはずだ。
・ 2009年01月05日 石井慧、朝青龍が戦極に!? DREAMへの宣戦布告か? (ファイト!ミルホンネット お知らせ)
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そもそもTBSの番宣手段である『格闘王』に石井が頻繁に登場、谷川貞治FEG社長も交渉があったことを認めるに及んで、誰もがDREAMが王手をかけたと錯覚したが、その後のUFC本命宣言も衝撃的なら、UFCのTシャツ着用とはいえ、あっさりライバル戦極のリングでマイクを握り、横綱との対戦までアピールするとは誰が予想できたであろうか。まして、菊田早苗対吉田秀彦戦に花束まで持って文字通り花を添えたのである。
この間の事情を、國保尊弘広報は「和術慧舟会、吉田道場でお世話になっているから来場した」と、石井のコメントを代読。それにしても、FEG&TBSにしてみればこれはクーデターに近い衝撃であろう。なにしろ石井を逃したのみならず、朝青龍に関してもミルコ・クロコップ戦を用意するからと説得にかかっていた経緯があるだけに、リングサイドからの観戦とはいえ、横綱が戦極の会場に姿を見せたことの波紋は計り知れない。
ひとつには大晦日『Dynamite!!』でボブ・サップに敗れたキン肉万太郎に対する不満もあるようだ。なるほど、デビュー記者会見時からして何を聞かれても「屁のつっぱり」としか答えない。お茶の間で知識なく見ている大衆には、あたかも覆面戦士の正体が石井であるかのように実況アナが紹介していた。勝手にアテられた石井にすれば、面白かろうはずがない。リング上でも「先日、ある団体で負けた総合格闘技の選手が自分ではないかとうわさになりましたが自分ではありません!」ときっぱり。
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格闘技ファンには話題にならなかった「屁のつっぱり」事件(石井は五輪メダル獲得直後に「オリンピックのプレッシャーなんて斉藤先生のプレッシャーに比べたら、屁の突っ張りにもなりません」と発言していた)も、石井にとっては引っかかった。石井にとって「DREAM」(FEG&TBS)は、“婚活”相手からとっくに外れていたんではなかろうか。
アプローチや告白のタイミングもあるだろうが、合わない人とは合わないものなんである。
“相性”と“収入”と…両方を見据えたうえで、石井は「戦極」と結婚する。それはとても、自然なことであった。
だけれどもややこしいのは、この先に“離婚”があるかもしれないということだ。実績が追い付けば、海の向こうからの求愛があるだろうから。
日本の格闘技を盛り上げるために、石井と「戦極」には“オシドリ夫婦”ぶりを見せつけてほしいところであるが…とりあえずは石井での格闘技デビューを楽しみに待ちたい。
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