前田日明「やっぱり声を上げていかなきゃ。『三沢ありがとう』だけじゃダメで」【週刊 前田日明】
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前田日明が足りない世の中に、とことん前田日明を発信してみる。毎週日曜日は、前田日明関連の動きをできる限りカクトウログが追う「週刊 前田日明」の日です。連載第85回のラインナップ▼前田日明「やっぱり声を上げていかなきゃ。『三沢ありがとう』だけじゃダメで」▼閉塞経済を打破? 前田が「不良たちの存在こそが健康的な社会の証だ」と説く・・・[記事全文]
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情報をキャッチしていながら、最新1週間(月曜から土曜まで)で取り上げなかった前田日明の話題、あれば翌週送りせず日曜にまとめる。あと、1週間で取り上げた前田関連記事、主要記事リンクも再集約しておくことにします。
(週刊前田日明バックナンバー →「週刊前田日明」参照)
この連載を毎週見ておけば前田関連の動きは逃さない!
理想はそこですが、どうなるか。
*1日遅れ更新をお詫びします。
▼▼▼ W E E K L Y A K I R A ▼▼▼
13日の試合中にバックドロップを食らい、頸髄離断による心肺停止で亡くなったプロレスリング・ノアの三沢光晴さん。その死因や今後の対応、ライセンス制の展望について元プロレスラーであり元格闘家の前田日明が分析した。
・ 前田日明から見た「三沢光晴の死、そしてプロレスの未来」(前編) - 日刊サイゾー
・ 前田日明から見た「三沢光晴の死、そしてプロレスの未来」(後編) - 日刊サイゾー
このインタビューに対するファンの反応は賛否両論。元プロレスラーだからこその説得力を感じるという人もいるし、部外者である前田に現状をズバズバと断言されることへの抵抗を感じる人もいる。
ただ、いずれにせよここまで言い切ることは良くも悪くも前田にしかできない。そして、「やっぱり声を上げていかなきゃ。『三沢ありがとう』だけじゃダメで」という言葉はグサッと刺さってきた。
以下、前田の発言について一ファンなりの回答を試みてみる。
●プロレスの攻防の危険性について
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・ ちゃんと検証しないとね、絶対また誰かやるよ。みんなね、自分たちが危険なことをやってるって認識がない。全員がプロレスをナメちゃってるんですよ。やってる人間も、レフェリーも、観客も。どっかで『大丈夫だろう』と。年間100試合もやってると、どんどん麻痺してくるからね。
・ (昔はレスラーそれぞれが「こうしたら盛り上がるのに」と考えていた。それが今は)足りないよね。そういった意味では(キックボクシングの)魔裟斗なんか最高です。興行を盛り上げるってことをよく分かってる。いい試合を見せるだけじゃ客は付いて来ないんですよ。本当は、いろいろ考えてやればね、ちょっと動くだけで、何気ない技でも盛り上げられるんです。パンチ一発でも客を『おおっ!』と言わせることができるんですよ。
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新日本のスタッフは負傷についての分析を継続的に行うなどしている。ナメちゃってるという程度表現が相応しいとは思わないが、業界として死者が出ているわけであるから、いまいちど対策法を確認していくことは必須である。
こんなことをファンの立場から言うのもおかしいかもしれないが、関係者内でその選手のダメージが“問題ないもの”なのか本当にダメージを負っているのを都度把握し、合図を出し合って、未然に事故を防ぐといったことは、これまで以上にやるべきだろう(少なくともメジャー団体ではやっていると思います)。
もちろん、基礎体力づくり、受身トレーニング、健康診断、レフェリングのレベルアップは当然。
魔裟斗を例に“何気ない技でも盛り上げられる”という指摘があるが、似たことは鈴木みのるもよく主張している。日常生活ならば“階段を一段踏み外す”だけでたいへんなことになるわけだから、トップロープから飛ばなくても観客を沸かせることはできるはずだ。それが、みのるの主張。棚橋弘至も、脳天から落とすようなフィニッシュムーブはやらないという基本指針を持っている。武藤敬司も、勧善懲悪を取り入れるのはある種の“脳梗塞にならない”ための対策だというニュアンスを語ったことがあった。
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・ ヤクザ映画で言うとね、組の対立をしっかり見せてから抗争をやる、というような。『何が起こるんだ!?』という緊張感だよね。今はそういうのは置いといて、いきなり機関銃や戦車を持ってきてドンパチやり始めるという風になってる。
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基本的にはプロレスは、鍛えている箇所を攻撃することが原点。ドンパチやっている技が必ずしも危険なわけではない(もちろん安全でもないけど。書くの難しいな)。これはスタイルや“プロレス頭”“プロレス道”の問題なので、今回のインタビューの核心ではなく、横道にそれたんだと思います。
●プロレスラーのライセンス制度
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・ 今は(プロレスラーのライセンス制度というのは)......ムリだと思うよ。だって、じゃあ『ハッスル』はどうすんの? っていう話になる。芸能人出るじゃん。あれはもうプロレスラーじゃないよね。
・ (確かに、プロレスという言葉はすごく幅が広いですよね。UWFもハッスルもプロレスだし、電流爆破のFMWや、蛍光灯でバンバン殴る大日本もプロレスと呼ばれます)だからね、本当に統一コミッションで何かやるんだったら、レスラーになるための基礎的な教育だとか、小さな団体が興行に医者を連れて行く余裕がないんだったら派遣してやるとか、そういうことから始めたほうがいい。
・ ファンもね、やっぱり声を上げていかなきゃいけないんですよ。『三沢ありがとう』だけじゃダメで、『三沢がどうして死んだか』とね、声を上げていくことだと思いますよ。今は本当に、プロレス・マスコミがプロレスを一番ナメてるから、あいつらにプレッシャーをかけてやればいいんですよ。
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既存の思考では、ライセンス制や協会設立は無理だとボクも思います。規制をすればするほど、プロレスの面白さから離れていくことも基本的には理解できているつもり。
だけれども、ここではあえて「しっかりやる」やり方の革新的な案を提示しておきたい。
プロレスと演劇は違い、プロレスはプロスポーツである。したがって、プロレス協会のような機構および管轄省庁がどこかで「リングまたは同様のものを使い、バックドロップのような頭や肩から落とす技を使う競技・興行はプロレスとみなす」など定義して、管理していくことが望まれる。
プロレスを行うことは、協会の許諾が必要となり、各興行には危機管理面などで協会から資格を取得した責任者がつくこととする。
該当しない団体で試合をした選手は、プロレス協会認定興行から締め出す(もしくは一定期間の出場停止)。
業界としては、中長期的に、後楽園ホール程度以上の会場、かつ年間限られた興行数で成り立つプロレス界を目指す。もちろん、平行して興行内容の高いレベルでの維持は求められる。
プロレス界は大丈夫か?と思わされた興行のひとつとして、こちらの興行があります。
・ 小橋と秋山がメインで激突~5・18ノア presents SEMex DIFFERディファ有明、速報観戦記まとめ: カクトウログ
主催者発表の観衆530人。KENTAプロデュース興行のちょうど「翌日」。各試合とも激しい内容でした。内容には大満足。
でも、本当に選手たちがかわいそうでならなかった。超満員興行の翌日なだけに、ディファ有明をかなり限定して使用。こんなに観衆が少ないところで、なぜにこれほど身を削ることをやらなければならないのか。いったいこの興行にどんな意味があるのか。リッキー・マルビンの王座挑戦が決定した試合こそあったが、団体として必要な興行だったのか。そこに本当に疑問が残った。うまく格安でリングが借りられた、設営しなおす必要がなかったなどはあったのかもしれない。
しかし、最重視されるべきは選手のコンディション。限られた回数、中規模以上の会場に絞って、ひとつひとつに集中できる興行形態にしていかなければ、プロレス界に未来はないんじゃないか。そう思わされた。(個人的には、三沢さんを最後にみた試合となった)
あるいは、健介オフィスを考えてみる。道場マッチや新宿フェイスをやっているのだが、そこに万全な医療体制などが敷けているんでしょうか(すみません、知らずに書いてます)。プロレスのメジャー化を目指すからこそ、健介オフィスは「独立興行を年に1回しかやらない」「メジャー団体にしかあがらない」「メディカル体制を整えた興行しかやらない」というような勇気ある決断も必要じゃないかと思うんです。プロレスの“顔”でもあるのだから。
いろいろ現実味もないことを書きましたが、ボクが正しいと主張するつもりもありません。ただ、こういう「もう一歩、踏み込んだレベル」で考える、提案することをしようとしていますか?ということが問われているんではないでしょうか。
「今は本当に、プロレス・マスコミがプロレスを一番ナメてるから、あいつらにプレッシャーをかけてやればいいんですよ」と前田は言ったが、何も提案しなかったり、八方美人の提案しかできなかったら、週プロも、メジャー団体も、本当にナメていることになる。三沢さんの悲報から、もう2週間以上経っています。
そんなことを、前田インタビューを読みながら考えさせられたのだった。(当サイトからの提案はざっくりした書き方になってしまいました。不快に思った方がいらっしゃいましたら、申し訳ありません)
▼▼▼ W E E K L Y A K I R A ▼▼▼
6月16日(火)発売分の『週刊SPA!』6/23号に前田日明が登場した。
不良映画やコミックの類が大ヒットを飛ばしていることに注目し、大マジ検証[ヤンキー魂(スピリッツ)]のスゴい経済効果との特集。不良も登場するアマチュア格闘技大会「ジ・アウトサイダー」をプロデュースする前田にも取材がなされたもの。
コメントの一部をピックアップ。
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・ (九州の不良を集めた大会と同様のものが東京で開けないかと考え、打開策を見つけるのに3年かかった)徹底した所持品チェックや、通常の10倍の警備体制を敷く。それに、ヤンキーって目立ちたがり屋でしょう? プロ同様にラウンドガールを呼んで、試合後はマイクパフォーマンスを好きなようにやらせる。そんな演出をすればマスコミだって注目するし、彼らの自尊心だって満たせる、騒ぎも起きづらくなると考えたんです。
・ 不良の中でも頭を張っているヤツばかりだから、ケンカに負ける“恥”をよく知っている。負けることが怖いから、試合中も積極的に前へ出る。健全ですよ。本来の男の姿はこうあるべきなんです。
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まるで自分のことのように不良を理解している前田。確かにああいう立派な場の中では、暴れるほうがカッコ悪いし意味がないこと。そんな極限の中で相手に立ち向かっていく姿は胸を打つ。観る側も「本来の男の姿」を、自分とは違う人に代理で実行してもらうような心境になれるのでしょう。
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・ (10代の頃、前田は“空手の武者修行”にあけくれた)あの頃は、戦争を経験した大人たちが社会に溢れてました。『死』を目の当たりにし経験した世代だから、今どきのヤクザなんかより怖いですよ。若いヤツらが調子に乗っていると、簡単に袋叩きに遭う。そういう教えが身近にあったから、生きる感覚をしっかり持てた。でも、今は平穏に生きることが社会で重視されている。『生』の感覚が完全に去勢されているんです。
・ (草食男子がいい例だ、と前田は言う。そもそも若い男というのは、無知や経験の乏しさから人に迷惑をかけることが多い。そのため昔の大人は、若者によく干渉し続けたものだった。しかし、今の大人は、若者と対峙することを面倒くさがり、管理しやすいように子供じみた抑圧をかける。その結果、今の男子は草食的になるか、それを飛び越えて凶悪な犯罪者になるかしかなくなった、と。)
・ 今は男子校でも、ケンカの代わりにイジメが横行している。そんな社会は何かおかしいでしょう? そういう意味で、不良たちは健康的ですよ。仲間想いで気持ちも熱い。礼儀だってちゃんとしてる。悪いこともするんだろうけど、まっとうだと思うんですよ。
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ものすごくザックリ言えば「平和ボケ」ということになる。何がしか行動を起こしたいという気持ちもありながら、気がつくとネット書き込みとか、みる人からすると偏った行動しかできないのかも。ブロガーのボクもまさにそんなところ。
だからこそ、自分たちにできないことをついつい前田に期待もしてしまう。いつもハラハラしながらではあるが。世の中には前田明が足りないし、“自分の中の前田日明”も足りなかったりするんである。
今週の【週刊 前田日明】はここまで。
次週も前田日明を追いかけます!
『格闘技通信』『ゴング格闘技』ともに、前田が登場しています。前田ファンは必読。
▼new!格闘技通信 2009年 08月号 [雑誌] 6月23日(火)発売!詳細は[コチラ]前田日明コラム 酔生独言「青木真也=はじめの一歩 所英男=“プロレスラー”」。福田富昭日本レスリング協会会長「石井慧の戦極参戦を機に、格闘技ブームの再燃を!」。國保尊弘・戦極広報「石井慧のデビュー戦は年末年始のニューイヤーイベントが濃厚」
▼new!ゴング格闘技 2009年 08月号 [雑誌] 6月23日(火)発売!詳細は[コチラ]前田日明×所英男“逆境ファイター”どん底からの復活に前田の教えあり「お前ならウォーレンに勝てる!」魔裟斗「打ち合うなら打ち合うし、川尻が何をしてきてくれても構わない」。川尻達也「魔裟斗選手にMMAファイターの怖さを味わってもらいます」
ビートたけしさんと前田の対談が載っているとされる『リアルバトルトーク』、まだ買えてません。どこに売ってるの!?
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・ 週刊 前田日明 ~unofficial~
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