未払いギャラがあるのに次回大会発表のK-1、選手マネジメント会社が「詐欺同然だ」と提訴
かねてから選手へのギャラ未払いが指摘され、主催者サイドも謝罪している状態にあるK-1(正確には立ち技格闘技K-1と総合格闘技DREAMを主催しているFEG)。しかし、未払いギャラ清算がまだなのに次回大会開催を発表するに至ったことで、選手マネジメントを受け持つショウタイムから提訴の意向を通告された。
・ バウトレビュー - NEWS [It's Showtime] ルッツ代表、FEGを提訴へ。選手への「圧力」も非難
・ MMA IRONMAN: サイモン・ルッツ「K-1の経営状態は素人同然で、詐欺に近いものがある」
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ショウタイムマネージメント選手たちへの未払いに関してこれまでK-1(FEG)に対して誠意を持ってやってきましたが、今回我々は以下の声明を公式に発表したく思います。
我々がマネジメントする選手への半年以上にわたるK-1の未払い金は40万ドルを超えます。しばらく待って欲しいと何度もK-1から頼まれました。投資家がK-1買収に興味があるからというのが理由でした。現時点に至るまで我々は債権請求に弁護士を立てることはしませんでした。K-1には財政再建に時間が必要だと我々は容認していたからです。
しかしながらDREAMとK-1が多くの小規模イベントを開催する方向であることを聞き及んで驚きを隠せません。K-1が未払い清算を済ませずに大会を開催することは不可能だというのが我々の認識です。よってここに我々は法に訴える決断をしました。
選手たちは谷川氏からIT'S SHOWTIME JAPANで試合をしないようにとの圧力的電話すら受けております。IT'S SHOWTIME JAPANで試合をしたなら選手たちはそれまでの未払い金を受け取れないことになるのでしょう。谷川氏はこのような方法を取るべきではなく選手たちを補助することこそが賢明な立場なのです。谷川氏は未払いを清算しなければならないことを理解できていません。選手たちはやるべき仕事を既に終えているのです。
まるで素人、ほとんど詐欺同然のような過去数年のK-1のやり方を我々は説明できます。昨年度のK-1 World GPで仮に我々が圧力をかけていなければ、何人かの選手たちはさらなる経済的打撃を受けたことでしょう。
(中略)
選手たちへの未払いをそのままにし新たなイベントを開催するのは尋常な姿ではない、このことを我々は声を大にして強く訴えます。
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“IT'S SHOWTIME JAPANで試合をしないようにとの圧力的電話すら受けております”のくだりは、以下のようなK-1谷川貞治プロデューサーの意図による。
・ スポーツナビ|格闘技|2011年のK-1がいよいよ開幕!
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なお、先日設立の発表された「IT’S SHOWTIME JAPAN」(ショウタイム・ジャパン)について質問が飛ぶと、谷川EPの口調は厳しさを帯び、「(ショウタイム代表である)サイモン・ルッツさんとは変わらず連絡・関係があるが、ショウタイム・ジャパンについては何も話は聞いてない。選手に直接声を掛けないでほしいし、一声掛けるのが筋だと思う。そういう選手は使う気も、付き合うつもりもありません」と、その動きをけん制するかのように話していた。
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そもそも選手にギャラを払わずに次回大会発表という谷川プロデューサーが“筋を通してない”のであり、水かけ論ではある。
「K-1と友好的関係を保たなければ、未払い分も手にできないのではないか」という不安を選手たちにもたらすK-1サイドの“手法”は、以前に前田日明リングス代表からも「無意識のどう喝」と批判されてきた。
・ 2011.04.24 負債20~30億なのに大会開催のFEGを、前田日明が「無意識のどう喝」と批判【週刊 前田日明】: カクトウログ
・ 2011年04月26日 前田氏がFEGのギャラ未払い問題を糾弾「谷川は業界から撤退せよ」:東スポWEB-東京スポーツ新聞社
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・ 「金がない時点でバンザイしなきゃいけないのに、いつまでもウダウダやって、選手に何年もお金を払わない。日本人どころか、外国人にも払わなくて、日本のプロモーターの信用もガタ落ち。業界全体に迷惑をかけて、なおかつまだ『やる』とか言ってる。選手はギャラもらえないですよ。それでも出なきゃ(今までの)ギャラはもらえないんじゃないかと思う。これは無意識の恫喝。そんなことやっちゃいけない」
・ 経営危機にあるFEGは先日、リアルエンターテインメントとともにDREAM「バンタム級日本トーナメント」(5月29日、さいたまスーパーアリーナ)の開催を発表した。だが前田氏はFEGの負債が20億〜30億円に上っており、返済は不可能と見ている。「興行をやる金があるなら、未払いの選手に少しでも金を払うのが先」
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新体制が発表できないばかりか、まっとうな商売から大きく逸脱している様が次々と関係者から批判されていくK-1。
無事に次回大会にこぎつけられるのか。それとも、プロレス団体に選手派遣などでつないでいく!?
・ K−1にプロレス部門新設~今夏新体制の目玉? 長島自演乙、京太郎を皮切りに選手派遣構想: カクトウログ
かつてPRIDE・K-1の2大ブランドを世界に誇った日本格闘技界が、このように評判を落とすのは悲しいこと。信頼失墜した状況からの巻き返しはできるのか。
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