ハヤブサが10年かけて自分で歩けるようになった“奇跡”をどうしても伝えたかった(大川昇)
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10月7日に行われた仮面貴族FIESTA2011「ミル・マスカラス来日40周年記念試合」。
・ 仮面貴族FIESTA2011「ミル・マスカラス来日40周年記念試合」(スポーツナビ)
マスカラス・ブラザーズの揃い踏みというオールドファンにはたまらないクライマックスがあった大会だが、メイン後のハヤブサ登場というシーンや報道に涙したファンも多いだろう。
さきほどチェックしたところ、ハヤブサ登場の“仕掛け人”カメラマン・大川昇氏があの日のハヤブサ登場についてブログに記していた。このタイミングで、いくつかのブログ記事をもとに関係者のハヤブサへの思いをまとめたくなった。おつきあい願いたい。
知らないファンのために、ハヤブサとは?
・ ハヤブサに注目せよ!|金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba
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サスケとハヤブサは同時期にブレイクしている。
その舞台となったのが、1994年4月16日、
両国国技館で開催された『第1回スーパーJカップ』。
ハヤブサは1回戦でライガーに敗れたものの、
度肝を抜く跳躍力でノ―タッチ・トぺコンヒ―ロを放ち、
ライガーのお株を奪うシューティングスター・プレスも公開した。
一方のサスケは、サムライ、ライガーを連破して決勝戦まで駒を進める快進撃。
この日、この大会から、2人のインディーのスターが誕生したわけだ。
また、本来は(今回の10月7日の大会で)サスケの枠に入っていた飯伏幸太(左肩脱臼で欠場中)が、
この大会を見てプロレスラーを志したのは有名な話。
サスケ、ハヤブサは飯伏をプロレス界に導いた男たちでもある。
飯伏のフィニッシュム―ブであるフェニックス・スプラッシュの創始者はハヤブサ。
ファイヤーバード・スプラッシュもハヤブサの十八番だった。
また、現在、多くのレスラーたちが使うファルコン・アローもハヤブサが元祖。
改めて、いかにハヤブサが卓越したレスラーであったかを思い知る。
そのハヤブサが試合中のアクシデントで重傷を負ったのは、
2001年の10・22後楽園ホール大会。
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大仁田厚が起こしたFMW。そのカリスマの後釜となるだけの素晴らしき空中殺法が真骨頂だった。ふわりと舞い降りる場外ケブラーダは誰にも真似できるものではない。そして試合後には、全盛期の大仁田チックであり、現在の棚橋弘至チックな“試合後のハヤブサ劇場”をやっていた。時代をつくるオーラをまとったレスラーという確信があった。
だけれども、セカンドロープに飛び乗ってリング中央方面に宙返りプレスする際に頭から突っ込み重傷。
車椅子生活となりながらも、いくつものシーンでボクらに唄を披露したりトークに登場したりと元気な姿をみせてくれていた。10月7日、そんなハヤブサが解説席で観戦していると、藤原喜明がリングに呼び寄せる。
・ お楽しみはこれからだ!|金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba
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最後にサプライズ…
もうひとつのメインイベントが待っていた。
つまり、今大会はトリプルメインイベントで構成されていたのだ。
試合終了と同時に、若手選手がロープを結ぶパイプを緩め始めた。
参加全選手がリングへ。
さらに、藤原組長が「もう1人、ハヤブサ上がってこい!」とマイクで呼びかけた。
サムライTVの解説についていたハヤブサが車椅子でリングサイドへ。
健介、人生らが手を貸してハヤブサをリングに招き入れた。
リング上に車椅子が運びこまれたが、ハヤブサはそれを制した。
しっかりと2本の足でリングを踏みしめる。
試合終了と同時に引き揚げてしまったマスカラスも戻ってきた。
マスカラス兄弟がハヤブサを挟んで記念撮影。
場内のハヤブサコールは延々と止まらない。
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元ゴングカメラマン、大川氏が振り返る。
・ ”不死鳥” ハヤブサ|プロレスカメラマン 大川 昇のブログ
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それでもリングに上がる事がハヤブサのためになるのか?
安易にやってしまっていいのかはわからなかったけど、僕はハヤブサが10年かけて
今ゆっくりとはいえ自分で歩けるようになったという”奇跡”をプロレス界にどうしても伝えたかったんです。
そして会場に集まった方々に感じてもらいたかったんです。
リングに上げる際に指示を出したのは論外だけです。
それは英治の腰がどの程度曲がるのかわからなかったのでロープを緩めても
入れなかったら抱きかかえる事も想定していました。
論外はCIMA、菊タロ-、三四郎、TAKAに指示を出していたそうです。
他の人はほとんど知らなかったんです。
あとは全て完全なシュートです。
選手が並んだ順番も、車椅子を選手がリングに上げた事もそれをハヤブサが拒否した事も、人生がマイクを向けた事も、大ハヤブサが話しかけた事も、マスカラス・ブラザースが両サイドに立った事も・・・全く指示だしてませんから。
だから一流はすごいんです! そう感じました!感動しました!
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くどくど解説する必要もないだろう。大川氏が“仕掛け人”ではあるが、多くのレスラーがさらなる“仕掛け人”となった奇跡。あのシーンは、こうやってできあがったのである。
大会後に、ハヤブサが大川氏に声をかけた。
・ やっぱプロレスはいいよ!|ハヤブサオフィシャルブログ「愛と勇気とあるこーる」Powered by Ameba
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終了後にデポマートの大川さんと話をする。
「カンベンしてくださいよ、何でオレが締めなんですか^^;」
「いや、4ヶ月前から英治が締める事になってたんだよ^^」
「なんで?^^;」
「今日はウチ(デポマート)の10周年だけど、英治も10周年だろ」
「?」
「あの時から10周年じゃん^^」
・・・そうだ、今月でケガしてから丸10年だったな^^
そんな節目の年に、オレを後楽園ホールのリングに上げようとしてくれた粋な計らいだった。
それを聞いてなんか急に感慨深くなってしまった^^;
リングに上がるとき、降りる時に支えてくれた人生やサスケ、健介さん、CIMAくん、野沢くん、タイガーマスクや女子のみんな。
大きな声でオレの名前を呼んでくれた会場のみんな。
それをサポートしてくれたスタッフのみんな。
ありがたいね^^
オレは今も昔もみんなに支えられてる。
みんなの想いに応える為にも、次にリングに上がるときはコスチュームで上がらなきゃな^^
まだ、たったの10年だ!
あきらめないのは探査衛星の「はやぶさ」だけじゃない^^
これからもがんばるよー♪
やっぱプロレスはいいよ!
リングにはたくさんの夢がある^^
もっともっとたくさんの人にプロレスを楽しんでもらいたいって思った大会だったよ^^
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「次にリングに上がるときはコスチュームで上がらなきゃな^^」!!
「まだ、たったの10年だ!」!!
ハヤブサの前向きさをみてしまったら、自分たちのヘタレさが恥ずかしくなる。ボクらはプロレスを応援することしかできないけれど、リングに転がっているたくさんの夢を、これからも噛みしめて、少しずつ糧にしていきたいと思うのだ。
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>> ハヤブサ (プロレスラー) - Wikipedia
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