馳浩による「棚橋vs真壁」戦評に対して金沢克彦氏「もっと愛情のある提言の仕方もあるのでは?」
7月1日、カードファイト!! ヴァンガードPRESENTS 新日本プロレスリング&全日本プロ・レスリング創立40周年記念大会サマーナイトフィーバーin両国「We are Prowrestling Love!」両国国技館大会は盛況のうちに終了した。
この最終試合、棚橋vs真壁に対する馳浩の論評が話題となっている。
・ 馳浩が両国の棚橋vs真壁を酷評「ちょっと客受け狙いすぎ。技を出しゃあ、いいってもんじゃない」: カクトウログ
元週刊ゴングの金沢克彦氏が異論を唱えた。
・ 7・1両国と古澤アナ送別会|金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba
##
最初に、新日本が業界のリーダーとして、
若いスター選手を輩出し続けているから。
こうプロレス界の現況を把握し、分析している馳先生。
それなのに、その若い世代のトップとして、
紛れもなく業界のエースとして最前線をつっ走ってきた棚橋に、
『基本技を習得してほしい。
プロレスのタクティクスやアングルやサイコロジーを理解してほしい。
技を出しゃあ、いいってもんじゃない』
と提言しているわけだ。
これって、まるでキャリア2~3年の若手選手への苦言である。
『誰だ、この棚橋と真壁にプロレスを教えたのは?』に至っては、
新弟子扱い。
いや、プロレスは教わるものじゃなくて、
自分でスタイルを作っていくものだと思うのだが…。
『ストンピングは軽い』――軽いのか、軽く見えるのか?
『無理やり作る表情は痛々しいし』――いや、実際に痛いのではないか?
『ストーリー性がない。人生の怒り、悲しみもない』――ストーリーは出来上がっている。
棚橋にとってデビュー戦の相手が真壁。
すべてに先を越された真壁が1年8ヵ月ぶりのIWGP戦に挑む。
真壁の怒りの思い、それを断ち切るため攻め続けてヒールになる王者。
基本的に両者ともベビーだからそこは難しい。
だから、2人のなかで一致したものは、生き様の勝負。
『客受け狙いすぎ』――ボックス席から見ていても、その表情は伝わってきた。
馳先生には『痛々しい』と映ったのかもしれないが、
両選手は両国という大きな器を意識して、
3階席まで届くプロレスを頭に描いていたのではないだろうか?
両国でのタイトルマッチは9ヵ月ぶり。
しかも、そこは新日本ファンだけで埋まった世界ではない。
棚橋も真壁も意識過剰すぎたのかもしれないが、
おそらくいつもとは違って相手の裏をかく戦術に出たり、
大きな技を意識的に出していたように思う。
そのへんを馳先生は、見てくれなかったようだ。
さて、新日本の客入りのよさ、新世代の台頭に関して、
馳先生は見聞きした知識だけを頭にインプットしているのかもしれない。
実際に、テレビ放送などで最近の新日本の試合を観戦しているのだろうか?
そこもよく分からない。
まあ、同い年の馳先生だから、これ以上文句は言いたくないが、
アナタにも自ら音頭をとっておきながら、
途中で投げ出した大切な事があるでしょう?
上から目線ではなく、現役の選手が身体を張って闘っている様子を
もっと広い視野で見てほしい。
プロレスOBとして、もっと愛情のある
提言の仕方もあるのではないだろうか?
##
ボクとしては金沢氏の意見と基本的に同じ。
馳も“やる側”にいたわけであり、総合的に咀嚼した中での有益な提案が本当はできたはず。最近のプロレスをきっちり追って応援している身からすると、馳の意見には違和感がある。
いろんな意見が出ること自体はいいと思うのだが、ちょっとなぁ。
こういうレスラーの意見に反論するマスコミは絶滅しているかに思えたが、そのあたりは金沢氏はさすがです。このあたり、彼の仕事が“解説”ではなく“プロレスを守り、発展させること”にあるんだなぁと認識させられる。
※8:30追記 棚橋弘至本人も反論!
棚橋弘至本人も反論。ブラックアイさんが取り上げています。
7/5更新分・新日本プロレス携帯サイトのコラム「棚橋のHIGH」より。
・ 棚橋弘至が馳浩に反論「マジで的外れもいいとこだ」~これは馳先生に話を聞くしかないだろう | ブラックアイ2
こういうのを文字にする棚橋は珍しい。自らのイライラ、そして応援してくれたファンへの侮蔑。怒りの大きさが伝わってくる。きっちり表明していく棚橋の姿勢をボクは全面的に支持します。
金沢氏は別記事で馳について補足している。
・ 暴動!腕折り!事件の嵐!!|金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba
##
馳浩という人物の性格は私なりに知っているつもり。
同い年だから、彼の現役時代にはけっこう手が合うほうだった。
この人は、思ったことをしまっておけないタイプ。
批判を浴びたり物議を醸すことなど覚悟のうえで発言する。
(中略)
馳先生は自分の感じたことを言葉にするとき、
極論を口にしてしまうから、もの凄く厳しい表現となる。
##
リンク先にはかつてアントニオ猪木の批判に反論した馳の振り返りも。かつての馳が、今回の棚橋の姿勢とかぶって見えたりもする。
>> プロレス・格闘技人気ブログランキング
>> WE ARE PRO-WRESTLING LOVE!
■□T.SAKAi 当サイトでの事実誤認・誤字の指摘、感想・苦情等は左下・ココログマーク下「メール送信」から。大変助かります。
« 秋山準、「船木vs永田」勝者を次期挑戦者に希望/中嶋勝彦、7・22両国相手に飯伏幸太を指名 | トップページ | 今から休暇と告げられる『そうだ旅に行こう』にアントニオ猪木が出演=7月13日(金)テレビ東京 »
« 秋山準、「船木vs永田」勝者を次期挑戦者に希望/中嶋勝彦、7・22両国相手に飯伏幸太を指名 | トップページ | 今から休暇と告げられる『そうだ旅に行こう』にアントニオ猪木が出演=7月13日(金)テレビ東京 »