ジャンボ鶴田vs長州力28年目の検証~鶴田が初めて自分の強さを主張、時代の寵児だった長州にジェラシーか
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当サイトで記事にした通り、3日、爆笑問題・太田光さん司会のバラエティ新番組「侃侃諤諤」第1回目放映テーマはとして「ジャンボ鶴田vs長州力 最強はどっち?」が放映された。
・ テレ朝「侃侃諤諤」でジャンボ鶴田vs長州力最強激論~GK金沢氏まさかの鶴田支持も、番組結論は長州力! カクトウログ
たった一度だけのシングル対決。1985年11月4日、ジャパンプロレス主催の大阪城ホール大会、メインイベントで対戦。60分フルタイム時間切れ引き分け。
番組内でインタビューが取り上げられた金沢克彦氏(テレビ番組内で最強は鶴田と主張)がブログで追加検証を行っている。
・ なぜ、鶴田に軍配を上げたのか?|金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!」Powered by Ameba
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実は私の結論に至る最大の理由と証拠も撮影・収録している。
それがこの誌面となる。
ゴング読者の方なら覚えているかもしれない。
これは2005年1月5日号の誌面で掲載した
『長州力デビュー30周年記念対談』パート2のトビラページ。
「たった一度だから心に残る…鶴田戦は俺の負けですよ」
GK 鶴田さんと一度だけシングルマッチを闘って、60分時間切れのドローに終わったのが、貴重というか…。
長州 あれは俺の負けですよ、うん。俺の負けです。
GK えっ、負けですか? どういう面でそう思うんですか?
長州 やっぱりジャンボのスタイルを崩せなかった。そして自分のスタイルで出来なかったっていうことでしょうね。だからやっぱりジャンボの凄いところは、それをさせなかったっていうところでしょう。だから自分の場合で言えば、そこに持ち込めなかったっていうのは、やっぱり俺の負けですよ。
GK それは1回きりでよかったんですかね? 長州さんの中で「もう一丁!」というのはなかった?
長州 いやあ、1回だからそういうのって残るんじゃないの。何回もやったら残らないでしょ。
GK ああ、1回きりだからこそ心に刻まれていると。
長州 うん、刻まれているよね。時間切れの引き分けだけど、あれは俺の負けですよ。
鶴田戦は自分の負け。
長州本人が認めたのだから、
結論は「鶴田のほうが強い」となるわけだが、
もちろん、それだけが理由ではない。
このインタビューを行なった時点で、
すでに長州は最盛期を過ぎた自分を自覚していたし、
ジャンボさんは1999年、鬼籍に入っている。
そういう時期、状況だからこそ、意地を張る必要もなく
試合を冷静に受け止められる長州もいたわけだ。
じつは番組の取材を受ける前に、鶴田vs長州戦をもう一度
再検証してみたときに、意外な事実に出くわした。
最後の最後に、脳裏に焼きつくシーンを観たのだ。
時間切れ寸前、鶴田は長州を逆エビ固めに捕えている。
絞り上げている最中に時間切れのゴングがなり、
レフェリーがストップを掛ける。
次の瞬間、鶴田はコーナーに駆け上がり、
拳を突き上げてアピール。
その表情は勝ち誇っていた。
ここで、二通りの解釈ができる。
一つは、鶴田は長州がタップしたものと勘違いした。
二つ目が、時間切れ引き分けだと理解しながら、
あえて自分をアピールしてみせた。
こればかりは亡きジャンボさん本人に聞いてみなければ、
真実のほどは分からない。
だけど、私からすると後者に思えて仕方がないのだ。
1985年当時といえば、長州の全盛期である。
時代の寵児である長州力こそが、
マット界でもっとも輝いていたし、
文句なく馬場・猪木さえも凌ぐスーパースターであった。
そこに、ジャンボ鶴田がジェラシーを覚えたとしても不思議ではない。
鶴田はアメリカン(NWA)スタイルの英才教育を受けて、
プロ入りから瞬く間にスターレスラーの仲間入りをした男。
一方の長州は、芽が出るまでに時間を要した。
彼が学んだものは猪木流のプロレスであって、
そこに独自のハイスパートレスリングをトッピングした。
鶴田プロレスが、サバくプロレスならば、
長州プロレスとは、叩き潰すプロレス。
まさに、水と油だった。
だから、60分間、懐の深さを駆使して長州をサバき切ったとき、
「見たか!俺のプロレスの勝利だろ!!」と普段の余裕をかなぐり捨ててまで
鶴田がアピールしたという考えも浮かんでくる。
もしそうだとしたら、この長州戦こそ初めて鶴田が
本気になって自分の強さを主張しようとした試合ともいえるのだ。
こんな28年も前の試合に関してまで、
今さらながら私は考えさせられた。
今回の取材においても、
自分がそう感じたことを話している。
まあ、こんな話、番組で使えるわけがない。
だから、あの番組はあれで”よし”なのだ。
ただし、そこに改めて補足を付け加えるならば、
あの一戦では間違いなく鶴田の方が強いと感じた。
ただし、プロレスラーとして、闘う競技者として、
長州力のほうが遥かに魅力的な男である。
それが私の中で勝手に侃侃諤諤した末の
結論となるだろう。
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両者のプロレス観のぶつかり合いもあったし、常に煮え切らないファイトをみせていた鶴田が本気になるという構図もあった。裏には時代の寵児だった長州へのジェラシーがあったのではとする金沢氏。確かにあの時代の長州の勢いはものすごかった。
強さを発揮した鶴田も怪物だったが、それを引き出したのは長州の存在感があってこそ。そうなってくると、鶴田・長州戦までも長州力の“作品”と思えてくるから面白い。
プロレスは一人でできるものではないし、2人でやるものだとしたら、2人の“勝利”だったとも言える。そんな奇跡の1回きりの対戦が、あの試合だったのだ。
ところで、金沢氏が疑問に感じた“鶴田はコーナーに駆け上がり、拳を突き上げてアピール”のシーン。出典は不明だが、ジャイアント馬場によるアドバイス(の延長)によるものではないかとも言われている。
・ 昔行われた「ジャンボ鶴田VS長州力」の試合について教えてください。 - Yahoo!知恵袋
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これこそジャイアント馬場が鶴田に伝授した王道プロレスなのです。試合前馬場は鶴田に『自分から動くな。常にリング中央で構えて長州を動かすんだ。それだけでどちらが格上なのかがわかる。もし時間切れになりそうになったら最後に攻めていろ。最後に攻めていた方が勝者なんだ』とアドバイスしています。鶴田も後のインタビューで『あれは僕の作戦勝ちでしょう』と言い、長州は逆に『深い・・・奥が深いよ鶴田は』と言っています。鶴田が馬場の教えと自らが若い頃から数多くの超一流外国人レスラーとの戦いで得た経験により長州との格の違いを見せつけた試合なのです。
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王道プロレスの奥深さ、まざまざ。それでいて、馬場にもアドバイスさせるところに、やはり長州というアイコンに全日本側が脅威を感じていたことがうかがえる。背景にあった馬場とアントニオ猪木の対立も、まだまだ健在だったわけであるから。
この一戦、腕ひしぎ逆ブログさんでプレイバックしています。リンク先をぜひどうぞ。
・ 【腕ひしぎ逆ブログ】 思えば遠くへ来たもんだ~前編~(1985)
・ 【腕ひしぎ逆ブログ】 思えば遠くへ来たもんだ~後編~(1985)
旧全日本プロレス系3団体が分裂を積み重ねている昨今、新日本プロレスが独走。王道と闘魂というような対立が希薄になり、馬場派と猪木派の論争といったものは現代では起こりづらい。同様の構図が日本プロレス界に生まれていくことはあるのか。それとも…。
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>> 長州力オフィシャルサイト - choshuriki.com
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