プロレス技として注目された「腕ひしぎ逆十字固め」の技名は「腕ひしぎ十字固め」が正しいという話
変な流れでプロレス技が注目されているが、「腕ひしぎ逆十字固め」でこんな話題。
・ JK「プロレス技」接客!|金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!」Powered by Ameba
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まず、ここで真面目な提言をひとつ。
文中にもあるし、未だにプロレス中継で言われたり、
試合結果の決まり手に書かれているケースの多い、
「腕ひしぎ逆十字」であるが、これは猪木vsルスカ戦のときに
テレビ朝日・舟橋慶一アナウンサーが思わず口走ったフレーズであり、
どう考えても、どう見ても柔道技の「腕ひしぎ十字固め」である。
「腕ひしぎ逆十字」という技はこの世に存在しないのだ。
そんなもの、すでに20年前から『週刊ゴング』では
「腕ひしぎ十字固め」、あるいは「腕十字」で統一している。
あまり読んでいないから確信はないけれど、
おそらく『週刊プロレス』においても、「腕ひしぎ十字固め」で統一されているはず。
それなのに、いまだに「逆十字」として発表しているプロレス団体、
マスコミが存在するようなので、いい加減やめてほしい。
決まり手は、正しく報道しましょうね(笑)。
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この技名を小学生のときから聞いてきたが、まぁ「十字」と「逆十字」では相反する意味合いなのにどっちにも呼ばれることに違和感はあった。金沢克彦氏が改めてピシャリ。ほかに検索してると「ひしぎ」と「逆」が同語反復だという指摘も。
Wikipediaでは。
・ 腕挫十字固 - Wikipedia
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表記としては、腕挫ぎ十字固め、腕拉ぎ十字固めとされることも多い。
略称として、腕十字固め、十字固めあるいは単に十字と呼ばれることもある(特に総合格闘技などでこの略称を用いることが多い)。
国際柔道連盟では、十字固が正式名称であったこともあるが、現在の講道館柔道や国際柔道連盟等では「腕挫十字固」が正式な名称とされている。また、高専柔道では「十字逆」の呼称が用いられた。
プロレスにおいては腕ひしぎ逆十字固めと表記・呼称されるケースが多い。「ワールドプロレスリング」で実況を担当した古舘伊知郎が用いたことにより広まった呼称だが、関節を極めることを「逆(関節)を取る」と言うことによる影響とも言われている。
英語においては、アームバー (Arm bar) にほぼ統一されている。なお、ストレートアームバーという技も存在するが、こちらは腕緘の一種で別の技である。
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ボクらにとっての記憶は、アントニオ猪木が用い、古舘伊知郎アナウンサーが実況した「腕ひしぎ逆十字」だなぁ。逆エビ固めってのもあるから、プロレスファンにとっては語呂もしっくりきてたわけであって。
最初に猪木が国会議員に立候補したときの選挙カーでの古舘アナ録音テープでも、その技名は使われた。
「さぁ、消費税に電光石火の延髄斬りだ。そして、紫電一閃! リクルート、ダーティファイターに腕ひしぎ逆十字だ。猪木のスポーツマンスピリット、とどめは国会卍固め。そして、強行採決の場外乱闘に鉄柱攻撃だ!」
、、、とここまで書いてきて、多重ロマンチックさんの記事とネタかぶりしていることに気づく。しかも検証が深いぞ。
・ 多重ロマンチックJKリフレで考える、腕ひしぎ十字固めと腕ひしぎ逆十字固め
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これ(金沢氏の記事)に注釈をつけますと、2014年現在の新日本プロレスでは「腕ひしぎ逆十字固め」の表記を用いてます。
ですが、少なからず2005年くらいまでは頑なに「腕十字固め」「飛びつき腕十字」など逆をつけない表記でした。
GKさんのいうところの「正しい表記」。
当時は総合格闘技家の参戦も多く、フィニッシュが腕ひしぎになることも多かったのではっきり覚えているんですよ。
テレビの実況やテロップが「腕逆十字固め」としていても、新日本からのニュースリリースは「腕十字固め」。
正確に調べてないのでアレですが、2006年の末あたりから、徐々に「逆」付きの表記となっていって、
戦績つけながら「おっ!?」と時代の変わりを認識したのを覚えているんですよねえ。
(中略)
格闘技とプロレスは同じものと世間と戦った姿勢から、
プロレスとしてのオリジナルを求めていった結果の表れなのかもしれません。
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腕ひしぎ逆十字固めはロマンチックの宝庫である。
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>> 腕挫十字固 - Wikipedia
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