世IV虎は王座剥奪、無期限出場停止処分に。幹部は減給、再発防止へ=ケンカマッチ騒動スターダム会見全文
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22日のスターダム後楽園ホールメインイベントでの世IV虎vs安川惡斗がケンカマッチの様相となり、パンチなどを食らった安川が重症を負った。この問題が話題となっているが、会議を重ねていたスターダムサイドが25日に会見を行った。
携帯サイト「プロレス&格闘技DX」が会見全文を記事化して無料公開している。ネット上の有力サイトには全文公開がなかったため、会見を正確に把握するためにもここに貼っておきたい。
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2・22後楽園大会の試合中、安川惡斗に重傷を負わせた世IV虎が25日、都内・ZERO1道場で会見し、「このたびはケガをさせてしまった安川惡斗選手、選手の皆さん、プロレス界の皆さん、本当に申し訳ありませんでした」と謝罪。会見にはロッシー小川代表、風香GM、高橋奈苗、当日、安川のセコンドについていた木村響子も同席し、小川代表が世IV虎にワールド・オブ・スターダム王座の剥奪、無期限出場停止の処分を課すと発表した。また、都内病院で入院中の安川の診断結果が「網膜震とう症」で、失明の恐れがないことも報告された。
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第4代王者・世IV虎に安川が挑戦した2・22後楽園大会でのワールド・オブ・スターダム選手権試合。世IV虎がパンチ、掌底を連打し、安川の顔面を破壊する凄惨な戦いの末、7分45秒、世IV虎のTKO勝ちに終わった。右目周辺を大きく腫らした安川は頬骨、鼻骨を骨折する重傷を負い、大きな波紋を呼ぶ結果となった。
この日、3日ぶりに公の場に現れた世IV虎は小川代表、風香GMらとともに会見。マイクを渡されると、しばしの沈黙を経て「このたびはケガをさせてしまった安川惡斗選手、選手の皆さん、プロレス界の皆さん、本当に申し訳ありませんでした」と沈痛な表情で謝罪し、頭を下げた。
同席した小川代表は世IV虎にワールド・オブ・スターダム王座剥奪、無期限出場停止の処分を課すと発表。2・22後楽園大会での試合結果もノーコンテストに変更された。また、小川代表、風香GM、高橋奈苗に3ヶ月間の30%減俸が課せられることとなり、風香GMは「ルールの厳罰化。拳の顔面への攻撃、顔面パンチは禁止致します。今後は一度でもあると反則負け、その場でストップとさせていただきます。そしてリングドクターを本部席に置くこと、もう一つ、内々の話になりますが、このような人間関係のひずみを大きくする前に、改善、解決していくため、宝城カイリ選手を選手会長に置き、定期的に選手会を開き、意見交換していくこと」と今月23日に行った緊急会議での決定事項を報告し、再発防止に努めることを誓った。
重傷を負った安川は23日深夜から都内病院に入院中。気になる両目の診断結果は「網膜震とう症」と報告された。懸念された失明の恐れは幸いにもなかった。小川代表は昨日24日、世IV虎を伴って安川を見舞ったことを報告。3日ぶりに対面した二人は「握手をしながらお互いの非を認めた」という。また、風香GMは安川から「世IV虎さんも悪かったけど、私も悪かったから、世IV虎さんが悪かったと仕向けないでほしい」と気丈な言葉を聞いたという。
世IV虎は精神的に不安定な状態が続いているようで、この日は質疑応答に応じることができず。「会社としては冷却期間を置いて、心の静養もしないといけないと思います」とした小川代表は、世IV虎の今後についても「惡斗が元気な姿をみせないと、世IV虎はプロレスやる辞めるの次元じゃないですね。今は起こったことも含め、今後のことを考える時間でしょうね」との見解にとどめた。
25日、都内・ZERO1道場で会見したロッシー小川代表、世IV虎、風香GM、高橋奈苗、木村響子の詳細コメントは以下の通り。
【会見における小川代表、世IV虎のコメント】
▼小川代表「2月22日、後楽園ホール大会でプロレスの範疇を逸脱した試合が発生し、安川惡斗選手が重傷を負いました。安川選手、ご家族の皆さん、ファンのみなさん、プロレスに携わる関係者の皆さんにご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫びします。申し訳ありませんでした(出席者全員で頭を下げる)。これも管理体制が行き届かなかったことと反省しております。今後、話し合いを重ね、再発のないように務めてまいります。安川惡斗選手は頬骨と鼻骨を骨折しております。左眼窩底も骨折しております。本日検査をしまして、網膜震とう症という診断が出ました。これは幸いなことに、現状において網膜はく離ではありません。そして処分を発表させていただきます。世IV虎選手にはワールド・オブ・スターダム王座剥奪、無期限の出場停止となります。試合自体はTKO勝ちではなく、ノーコンテストといたします。そしてここにいます私を始め、風香GM、高橋奈苗に関しては給料の30パーセント減給を3ヶ月課したいと思います。大変ご迷惑をおかけしました」
▼世IV虎「このたびはケガをさせてしまった安川惡斗選手、選手の皆さん、プロレス界の皆さん、本当に申し訳ありませんでした(と頭を下げる)」
▼風香GM「2月22日に起きた、行き過ぎた顔面攻撃により安川惡斗選手に重傷を負わせたこと、多くの混乱を起こしたことを深くお詫びします。申し訳ありませんでした。当日、リングで起こったことに関しては世IV虎に全て非がありますが、そこに至るまで二人の関係に気づいていながら修復へと導けなかったこと、心のケアをやりきれなかったこと、また、プロ意識の教育不足、アンバランスなマッチメーク…実力差がありすぎるタイトルマッチを認めてしまい、このような結果になってしまったのは世IV虎以上の選手、スタッフ全ての責任だと思っています。この事態を受け2月23日、緊急会議を行い、今後の話し合いを行いました。改善点としまして、ルールの厳罰化。拳の顔面への攻撃、顔面パンチは禁止致します。今後は一度でもあると反則負け、その場でストップとさせていただきます。そしてリングドクターを本部席に置くこと、もう一つ、内々の話になりますが、このような人間関係のひずみを大きくする前に、改善、解決していくため、宝城カイリ選手を選手会長に置き、定期的に選手会を開き、意見交換していくこと。以上のことを決定しました。今回起こったことを重く受け止め、安川惡斗選手の一日も早い回復を待ち、全ての批判を真摯に受け止め、これからもスターダム選手、スタッフ一同、前を向いていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。このたびは申し訳ありませんでした」
▼高橋「選手の一番上として、選手代表として常日頃から選手と一番近くにいます。守らなければいけない立場でありながら、選手の教育が至らないせいで今回のことが起きてしまったと深く反省しております。プロレスは皆様に夢を与えるものでなければいけないと思います。また選手自身が夢を持てるリングを示してあげられなかったことを重く受け止めています。今後のスターダムのプロレスで全てを拭うことはできないと思いますが、少しずつでも努力して、心を乱してしまったお客さん、一生懸命頑張っているプロレス界の方々、そういう方々に対して、頑張ることによって、前に進むことによってお詫びしたいと思います。このたびは申し訳ありませんでした」
▼木村「スターダムにフリーとしてここ何年も参戦している中で、団体の姿勢であったり、ロッシー小川代表の暴走であったりに疑問を感じることがありました。私はそれに気づいていながら改善に至るまで行動を起こせなかったし、実際に何も変えることができなかったというのが、こういう未来ある二人の人生を大きく変えてしまうようなことにつながってしまったと思います。プロレスラーは命というか人生を試合にかけてて、本当に今回のことでなくても何かのアクシデントで誰かの人生が大きく変わってしまうことがあって、それと逆に自分はプロレスと出会ったことで、凄くプロレスに救われてきたので、今回、惡斗が大怪我をして、世IV虎がこういうことになってしまったんですけど、今まで自分のキャリアの中で先輩たちにずっと試合の中で教えてきてもらったプロ意識を自分たちの世代が下に全然伝えていられないなという後悔が物凄くあります。なので、これからは試合でも、試合以外でも自分が先輩たちに教えてもらったプロ意識一つ一つ、全部のことを伝えていきたいと思います」
▼風香GM「世IV虎が対話をできる状態ではないので、それ以外の者が答えさせて頂きますので、何か質問がありましたらお願いします」
――今回起こってしまった原因というのは?
▼風香GM「原因は最終的に二人にしかわからないことで、スタートは小さいことだったと思うんですけど、それが1年半、2年とかけてここまで修復のできないものとなってしまい…。ただ惡斗は私に対しても当日、病院に付き添った時にでさえ、世IV虎の悪口も全く言わず、今も病院で『世IV虎さんも悪かったけど、私も悪かったから、世IV虎さんが悪かったと仕向けないでほしい』と言ってるぐらいです。本当に二人にしかわからないことがあって、一つの大きな喧嘩があってとかではないはずだと思います」
▼木村「フリーとして、外側からみた意見の一つとして考えてもらえればと思うんですけど、二人の関係がどうであったという前に、二人にプロ意識の教育ができていなかったのが原因の一つだと思っています」
▼小川代表「最初、パンチの応酬みたいになったんですけど、途中でプロレスとして成立しようという意気込みはあったんですけど、それがその通りにならなかったのが現実ですね。ああいう大怪我をしたのは非があることですので、後悔してもアレなんですけど、何らかの形で試合を成立しようとしてたのは事実です」
――世IV虎選手にプロレス観の変化は?
▼風香GM「今はこういう状態で具体的な話し合いを取れていなくて、ただ惡斗、ご両親に対して申し訳なかったという気持ちを繰り返していますけど…」
▼小川代表「補足しますと、昨日、世IV虎選手と一緒に惡斗選手の入院している病院にお見舞いに行って、二人は握手をしながらお互いの非を認めたというところがあります。こういうことが起きてからでは遅いんですけど、試合で起きたことをお互いかち合ったというか、そういう場面がありました。そこで世IV虎は惡斗に謝罪をしました」
【会見後の小川代表】
――安川選手の現状は?
▼小川代表「鼻は1ヵ月固定しないといけないということで、目は腫れがひどくふさがっている状態です。本人はケガの具合、置かれてる状況とかよくわかっています」
――失明の恐れは?
▼小川代表「それはないです。あとは腫れが引くかですね。今日、惡斗のお母さんから電話をもらって、今日検査したと聞きました」
――現在は入院していると?
▼小川代表「今、入院してます。月曜日の深夜に入院しました」
――今回のような試合は予測できなかった?
▼小川代表「仲がいい悪いは誰でもあると思いますし、プロレスラーのプライドもある。試合を見てるとプロレスの試合をしようというのはみえたんですけど、どこかで意地があって体が動かなかったのかなと。世IV虎がタックルにいった場面がありましたけど、(感情的になると)通常ああいう場面はないですからね。殴り合って終わると思いますから」
――世IV虎がプロレスを辞める可能性は?
▼小川代表「会社としては冷却期間を置いて、心の静養もしないといけないと思います。想像以上の反響になってますし」
――どんな反響が?
▼小川代表「今、無言電話とか深夜にまで至ってますね。そういうのに耐えていかないと。脅しの電話とかもあります」
――世IV虎は故意だった?
▼小川代表「故意はないですよ。プロレスラーですから。いきすぎたことは確か。その状況が判断できなかった。試合で興奮してるし、そこがプロレスラーとして未熟だったのかなと」
――世IV虎の今後については?
▼小川代表「惡斗が元気な姿をみせないと、世IV虎はプロレスやる辞めるの次元じゃないですね。今は起こったことも含め、今後のことを考える時間でしょうね」
――教育係は?
▼小川代表「高橋、風香がやってますけど、自分も細かいとこも目配りしていかないといけないですね。思ってた範疇を超えてしまったんで」
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まずは重傷に違いないとはいえ、安川の失明の可能性はしっかりと否定されたことにはホッとさせられる。早期に腫れか引くことを祈りたいし、元通りまで回復することを祈ります。
顔面パンチ禁止に大きな意味はない。目を突いたり、椅子で攻撃したりとか、危険な攻撃はいくらでもある。この会見は、鍛えた肉体と磨かれた技術によるプロレスをスターダムとして追及していくための再出発であり、後で振り返ったときにも「そうだったよな」と思える未来をこれから構築しなければならない。
スターダムに関しては愛川ゆず季が引退してから時間がたっている中で、定期的な後楽園ホール大会を維持していくのは大変なことだろう。この2月に安川主演作であるドキュメンタリー映画『がむしゃら』が公開されたわけだが、話題にまかせた無理なマッチメイクだったとも見られがち。もちろん話題になることも考えなければいけないわけだが、どういうプロレスをつくっていくかは本当に考え抜くことが必要になる。
いろんな意見があります。闘いを煽るのがプロレスであって謝罪はいらないだろうという主旨の声も。
選択は当事者がやるしかない。闘いのイメージがどうこうよりも、観客と一緒に走るプロレスという前提の再確立を選んだ。それを批判するファンもいて、つながるファンもいるんでしょう(いろんな意見があって当然)。
だけれども、スターダムは決意を内外に伝えることを優先した。大切な選手を「守る」ことも含めて。試合自体は間違いなく不祥事であったが、会見は当たり前に評価できるものだと思うし、同時にこれからの動向が問われていくことになります。
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