「『週刊ファイト』とUWF」波々伯部哲也著~著者は、あのSWSハワイ合宿10万円封筒の返却を率先した男
出張の合間に読んでいたのだが、3月に発売となった「『週刊ファイト』とUWF」が好著である。
▼new!『週刊ファイト』とUWF 大阪発・奇跡の専門誌が追った「Uの実像」 (プロレス激活字シリーズ vol.2)
3月16日発売!著者がプロレスマスコミの番外地・ファイト編集部に迷い込んだのは82年。思い入れをもって追いかけたのがUWFだった。紙面に書かれなかった「Uの実像」が初めて描かれる。特別収録対談として、前田日明との 「『週刊ファイト』と前田日明」も収録
第1章 悩める男
第2章 不思議の国の『週刊ファイト』編集部
第3章 夜明けのUWF
第4章 Uの星座たち
第5章 無限大遺伝子
第6章 雨のリバプール
第7章 愛しのI編集長
青春対談 前田日明×波々伯部哲也―「『週刊ファイト』と前田日明」
ターザン山本氏による『「金権編集長」ザンゲ録』に描かれていたSWSハワイ合宿でのエピソード。マスコミに10万円封筒が配られたが、週刊ファイト記者が率先する形でSWSに(週刊プロレス記者を除く)記者全員が返却した話がある。この率先した記者が、当時の波々伯部哲也(ほおかべ・てつや)記者。
背景には、週刊ファイトの“I編集長”こと井上義啓氏が「金銭を受け取ると批判ができなくなる」という姿勢を貫いていたことにある。逆に言うなら、しっかりと団体に対しての批判を書いていたプロレスマスコミがかつて存在したのだ。
著者の波々伯部氏が明かす、週刊ファイトとUWF。どちらも40代のプロレスファンにとっては大好物といったところである。
コンテンツに前田日明が登場していたり、この前田の当時の情報収集を波々伯部氏が助けていたことから、この本が前田寄りであることを想像するファンも多いかもしれない。されど、この本には複数のUWF選手の魅力が描かれ、特に高田延彦や船木誠勝(当時は船木優治)にはああそうだったのかと思わせられる記載が多かった。
ボクらが断片的に得てきたUWF系の騒動の経過が波々伯部氏によってわかりやすく、かつ現場の描写によって構成されていることが懐かしくもあり刺激的だ。
加えて、週刊ファイトでのI編集長のポリシーにも触れられることが楽しい。このような紙媒体は二度と出てこないんだろうなぁ。それほどまでに当時はマーケットサイズが大きく、子供から背広組までのファンが多くいた。
当時熱くなっていたファンにはぜひ手に取っていただければと。
関連イベントの開催もあり。4月8日(金)18:30ジュンク堂書店 大阪本店にて。
・ 双葉社『「週刊ファイト」とUWF』刊行記念 4.8大阪決戦波々伯部哲也さんVS船木誠勝選手トークイベントジュンク堂書店 大阪本店イベント・フェア詳細 丸善&ジュンク堂ネットストア
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