猪木アリ検証で巌流島ブロマガ(田中正志氏)が反応「カクトウログさんが『4オンスは間違い』の指摘を発表された。確かにである」
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6月12日にテレビ朝日にて『モハメド・アリ緊急追悼番組 蘇る伝説の死闘「猪木VSアリ」』が放映された。番組内ではヘビー級ボクサーが軽量グローブをつけて闘ったことが強調される。Twitterには「素手に近い4オンスというアリの必死さはガチ」「猪木は寝て闘うしかなかった」という驚愕、納得、称賛の反応が相次ぐ。
そんな中で、当サイトは「猪木戦でアリが着けたグローブは4オンスではない、8オンス程度の通常のボクシンググローブと見なしてよいだろう」と、40周年当日に結論づけた。
・ 2016.06.26 アントニオ猪木vsモハメド・アリ40周年~視聴者を揺るがした4オンスグローブ説はどこから来たのか プロレス-格闘技 カクトウログ
記事の中で触れたが、「4オンス(素手同然)だからアリは本気だった」という見方とは別に、「4オンス(殴ったら拳が壊れる)はアリの(本気で殴らないという)エキシビション宣言」という見方が存在する。ムック本に掲載された田中正志氏の文章より。
・ 《後編》猪木対アリはなぜ世紀の大凡戦になったのか? - ブッチNEWS
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さらにアリが猪木を殴るつもりがなかった決定的な証拠がアリのグローブに隠されている。
アリは試合中、練習用の4オンスのグローブを着用していた。ヘビー級は通常8~10オンスのものを着ける。4オンスだと自分の拳が壊れてしまうからだ。全力で殴る意思がなかったことが、ここからもうかがえるのだ。
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その田中氏が5日、当サイト記事に反応している。
・ スキャンダル猪木アリと7・31『巌流島』 巌流島
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初めて御覧になった方のSNSなりのリアクションからブロガーのカクトウログさんが、「4オンスは間違い」の指摘を発表された。確かにである。但し、なんでも現代から見るためアリ猪木の当時のドタバタが見えない例ともいえる。現在市販されている4オンスのオープンフィンガー・グローブが検索にヒットしたからと、その絵を出して比較したところで、人を錯覚させるのはこういうことではないのか。
(中略)
試合前8-4-1オンスの3つのグローブ選択はメタファー(比喩)、あるいは寓話だった。1オンスというのは手袋でしかないからだ。一方で「4は間違いで8だったのではないか」としてもまた本質から遠ざかってしまう。重要なのは、アリ側が「4オンスを選択した」と、日本語実況でメッセージが伝えられた点だけだ。当初のニューヨーク「プラザ合意」から一貫して、エキシビションだから練習用を使うとアピールしてきたが、いざリング上では通常の世界戦用グローブ装着だとしても、全力で殴らないと誓約している以上、大きさにも意味はない。
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実際のグローブの重さが4オンスであるという、これまでの見解を田中氏は撤回。ただ、「8・4・1オンス3種類の中から練習用の4オンスのグローブを選んだ」ことを日本語実況させたこと自体が本質であり、アリ側のメッセージだったと整理している。
巌流島ブロマガ(無料)より前に、ミルホンネット有料電子書籍『週刊ファイト』(前身は『マット界舞台裏』)上でも田中氏はカクトウログの名前を出していた。ボクは毎週購読しているのでチェック済み。
田中氏が素人ブロガーに反応することは異例中の異例だ。氏のかねてからの猪木アリ論の結論自体は変わらないわけであるが、誰からのものであれ、指摘された内容への妥当性を感じたからこその反応なのだろう。
ボク自身が特別な主張をしたつもりもないし、今回のアリ追悼を機にグローブの重さが注目されただけのこと。記事を書いた後に検索すると、掲示板では何年も前からグ4オンスグローブ否定派はいらっしゃったことが確認できた。限られたファンにとっては釈然としなかったことが、試合から40年を経て“決着”したのではないかと思う。
念のため書いておくと、「4オンス」はあり得ないものの、アリのグローブが「小さい」という反応は、現在のボクらの目線からすると当然のもの。猪木アリ戦の行われた70年代や80年代は、ヘビー級のグローブは8オンスだったが、選手の健康管理・リング事故防止の観点から90年代に入り10オンスとなっている(実施時期は統括団体・各コミッションにより若干異なる)。
ボクシングは、スポーツとして興行を成り立たせるためには、毎年のようにどこかで起きるリング渦(ボクシングによる選手の事故)を防ぐ方策を常に考え実行することが不可欠。相手を痛めつけ合うことで成立する競技であり、このことは避けて通れない。そうしないと国・地域でボクシング自体を禁止されたり、医学界の協力を得られず興行できないからだ。
こうしたことから、世界戦の15ラウンド制から12ラウンド制への変更、当日計量から前日計量への変更、KO負けした選手の次戦までの試合禁止期間の設定、脳検査によるライセンス交付(この導入により世界戦目前だったヨネクラジムのイサヤ・イコニ選手は引退を余儀なくされた)、マウスピースのない状態での試合禁止、など医学界の意見なども踏まえながら改革を進めてきている。
危険な競技であることは今やタレント・俳優としてしか知らない人も増えた赤井英和(女子プロレスラー赤井沙希の親)が2度目の世界タイトル挑戦の前哨戦で無名の選手にKO負けし緊急開頭手術、生死の境をさまよったことでもわかる。その後も数例死亡事故が国内でも起きているのだ。
ボクはボクシングに明るいわけではないから、学生時代の後輩(ボクシングファン)に少し動いて調べてもらったりと、今回の一連の猪木アリ記事には手間も時間もかかった。ずいぶんネット検索もしたため、日々のサイト上の自動表示広告あるいは自動送付メールを通じてボクシンググローブ購入を勧められる日々となっている(笑)。
ネット上でこんな画像も発見。
サンドバック用なのだろうか? 4オンスを装着したら、こんな感じになったんじゃないかと思うし、やはり猪木戦は8オンス程度だったと思うのである。
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