木谷オーナーが地上波テレビで宣言 来期に新日本の売上が全盛期超え/キャラクタービジネスと並行して進化する医事委員会にも光を
NJPW owner Kidani declared at terrestrial broadcasting program, sales of NJPW will break record high next year. Not only making profit from character business, also focusing on medical matters and conditions of wrestlers.
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6日、TBS「がっちりマンデー!!」で新日本プロレスの復活が取り上げられた。この地上波テレビでのV字回復紹介はインパクト大!
来期全盛期(1997年の39億円)の売上げを超えると思います。
「ついにここまで来たのか!」の感が強い。新日本プロレスの売上、来期に全盛期超えを木谷高明オーナーがテレビで改めて宣言。(なお、利益での過去最高は2015年に達成済み)
新日本プロレスの復活については、「プロレスはキャラクタービジネス」という木谷オーナーの主張に番組ではスポットが当てられていた。選手へのSNSの推奨、グッズの充実(年間10億円規模に成長)、カードゲーム導入(現在は販売終了)により、初心者・女性含む多くのファンに選手のキャラクターが浸透。より愛着をもって接することができる業界になった。
こちらは過去に雑誌掲載された売上高推移(週刊ダイヤモンド2014年12/13号)。
こちらは全盛期以前の情報もあり。過去にネット記事に掲載された売上高推移(新日本プロレス──売上は5年で3.7倍!|スポーツ|GQ JAPAN)
復活の要因はメディアによりいろんな要因にスポットが当てられるが、ボクとしては、復活の要因は「新日本の闘いかくあるべし」という闘いを徹底したことにあると考えている。中邑真輔と棚橋弘至、あるいは棚橋弘至とオカダ・カズチカによる技術と体力に裏打ちされた技のラリー。そして感情表現。
トップの選手がプロレス像を引っ張れば、選手を起用する会社側もレジェンド選手ではなく新世代を重用した。他団体選手についても、知名度で引っ張ってくるのではなく“とことん動ける”選手をブッキングした。闘いで目指す方向性がハッキリすれば、選手も頑張りがいがあるというものだ。
さて、話が脇道にそれたが、キャラクターとしての選手は超人であると同時に、適切な診断や休息も必要だろう。今年はケガによる欠場者が相次いだのも話題となった。医事委員会の動きを取り上げておきたい。
『週刊プロレス』No.1909(7月5日号)が新日本プロレスの三澤威トレーナーに取材「新日本プロレス医事委員会に聞く」を行っている。医事委員会は、新日本のトレーナー、リングドクター、全国各地のドクター、計8名で編成。2011年6月の京都大会での中西学救急搬送(首の負傷)をきっかけに組織化した。
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・ (ケガの原因は)いろんな角度からの見方があって。新日本全体として試合数の多さ、試合内容。それに個人個人のファイトスタイル、練習方法。さらにいえば普段の生活。すべてひっくるめてなので、どれかひとつという原因はないですね。その中で自分がやっていけることは、なるべく疲労がたまらない試合スケジュールの組み方。体的に選手の負担になるなら会社に進言します。それを会社が認めれば全体で考えていくことになります。
・ (具体的な活動内容)選手に定期健診を受けさせることがひとつ。とくに脳、頚椎、腰椎に関しては危険な場所でもあるので年に1回検査を義務づけて、そのデータ収集をしています。それを見てどういう状態の選手がケガをしやすいかチェックしたり、それをもとに会議を開きます。あとはケガ予防。明らかに危険な兆候のある選手に対しては進言します。
・ 過去からすればだいぶ突っ込んだところまでケアできています。ケガを最小限に防ぐ対策はできてるし、それは復帰の時期や方法についても。
・ メディカル面からこういう状態だと(大きなケガが)起こりやすいというのがわかってきました。具体的にはまだ公表できないですけど、そろそろ現役は退いた方がいいんじゃないか…という医学的な目安がデータとして出ています。プロレスはただ勝敗を競うものではないし、キャリアを積んだからこそのおもしろさもあって退き時は難しいけど、明らかなデータが出た以上はそこはやっていかないと。今後、頭や頚椎に関しては医事委員会の判断が決定になることもあります。行く行くはそれが本人のため。いまはデータをきっちり揃えて、会社に医事委員会から提案しようという段階です。
・ (本間、柴田と主力選手が大ケガ)今回起きてしまったことに対して比べてみると、ある一定の傾向があることがわかりました。世の中は結局起きたことに対してしか意見は言わないし、起きなければ何も言われない。かつての三沢(光晴)さんの件は直接関わってないので触れていいかわからないけど、その件も関わったひとにヒアリングしています。そういうデータを集めて、今後採用していけば今回みたいなケースはかなり未然に防げると思います。突発的に起きることは起きますけど、まずは検査して本人に自分がどういう体なのか知ってもらう。それを知ったうえで本人の判断もあるだろうし。それが命にかかわることや重大な障害につながるのであれば、医事委員会として即ストップもあります。
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海外のWWEでは、メディカルチェックが契約締結に大きく影響することがしばしば話題となる。日本では、まだまだ選手自身が無理をしてしまう風潮もあろう。そんな中で、定期健診を義務づけてケガ予防や復帰判断、ゆくゆくは進退提案もとする新日本の医事委員会の取り組みは先進的。
一般論だけで対処するのではなく、業界としてのバックデータ構築を行おうとしていることが本当に素晴らしい。医事委員会にボクらはもっと光を当てていかなければいけない。
折りしも過酷なG1クライマックスシリーズの最中であるが、過密日程は毎年の話題となる。他のシリーズは、ユニットによっては休みにする、ビッグマッチごとにメインに据えられるベルトを替える、といった緩急あり。G1だけは、シングルとタッグ試合を交互に組む以上の緩急が難しい。引き続きの議論が必要となる。
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