大晦日3大決戦感想~ハッスル・ダイナマイト・やれんのか!~
pick up 竹村豪氏が1・3全日本後楽園に乱入、諏訪魔が武藤と握手@ブラックアイさん/24時更新速報┃Neoくまページさんがやれんのか!レビュー更新中┃応援してくださったファンの方々、本当に最高です@青木真也┃三崎に「反則」の可能性、秋山と再戦か/三崎和雄選手の蹴りは反則か コメント欄を含めて議論中1/議論中2/秋山が鼻骨骨折&靱帯損傷で精密検査へ/桜庭が「秋山選手と同じリングで試合をするのは絶対にイヤだ」と頑固に?@ターザンカフェ
2007年大晦日の3大決戦については、ハッスルを会場で、やれんのか!をパブリックビューイング(新宿)で、K-1ダイナマイトを地上波録画で観戦しました。
遅くなりましたが、簡単に総括としての感想を。
・ カクトウログ: 12・31「大みそかハッスル祭り2007」さいたまスーパーアリーナ決戦、速報観戦記まとめ
・ 「大みそかハッスル祭り2007」(スポーツナビ速報)
大晦日ハッスル祭りは高田将軍の顔見せ(微妙)と、有田総統のポイントリリーフ(ドッカン)で幕・・・そう速報観戦記に書いた。お笑いあれど、ドラマ弱し。計算しつくした舞台づくりをするハッスルだったから、イマイチで終わったことが正直意外だった。秋のハッスル・マニアの方が数段よかった。
「高田将軍」のどこに乗ればいいのかわからなかったし、ミルコの登場シーンは想定内どまり。インリン様は前回の“ムタとの異次元対決”に匹敵する見せ場なし(タッグを組んだので)。紅白・小林幸子さんとの衣装対決も、事前ニュース記事止まり。池谷幸雄はよかったけど。
デイリーがハッスル・山口日昇社長「小池のダンナ(坂田)対向井のダンナ似(高田総統?)というカードもあるかもしれません」と示唆(マニアで前倒し実現)し、東スポが「高田・向井亜紀組vs坂田・小池組」と煽った。これに準じたカードはくると思ってました。紅白に藤原紀香さん夫婦が出演と聞いて、ボクも「小池さん&坂田結婚は2007年の話題で紀香さん&陣内さん結婚に差をつけられた感が強かったが・・・大晦日の視聴率戦争で、小池さん&坂田の壮大なリベンジ劇勃発か!」と書いた。
でも、なかった。そういう「軸」(できれば対世間用)をつくれなかったことが、最後まで響きました。
マニアで「坂田亘が夫婦愛をもってザ・エスペランサーを倒す」をやったとき、続編が期待された。しかし、リズムをつくれないまま大晦日に突入し、当日もひっくり返せなかった。メインなきプロレス、ごった煮の大会となったハッスル。大晦日に打って出た意味は、残念ながら示せなかった。テレ東との相性が悪いのかな? 期待しすぎ?
だけれども、各種一般報道を含めて、ハッスルをめぐるいい風は吹き始めている。一時期ワイドショーから干されたことから考えると、大きな進歩。お祭りとしての盛り上がりはもちろんあったわけで、2008年からのさらなる積み重ねを期待したいと思う。
視聴率は4%に終わったが・・・ハッスルはこんなもんじゃない!
・ カクトウログ: 12・31「K-1 PREMIUM 2007 Dynamite!!」京セラドーム大阪決戦、速報観戦記まとめ
・ 「K-1 PREMIUM 2007 Dynamite!!」(スポーツナビ速報)
桜庭和志vs船木誠勝は爆発しなかった・・・というのが最大トピック。試合の両者のたたずまいとか、本当にいい感じだったんですけどね。船木は金縛りと表現したが、慎重にいきすぎた。
早々とこのカードが発表された際には「ビッグカードがこれから続々!」と期待させた。ところが、それ以上のカードは出ず、この大会もまた大晦日へのリズムをつくれなかった感が強い。
桜庭はヒザが外れやすいとも言われているが、両足をすさまじい白いテーピングで覆っていたことが痛々しかった。それでもなお、メインを桜庭が背負わなければいけない現実。船木が打って出たら、それ以上の“格上”カードを用意できない現実。
裏では「やれんのか!」との選手貸し借りバーターに揺れたこともペースが狂った要因か。
他の試合を観ていても、おおっ!という爆発はなかったです。KIDや魔裟斗はさすがでしたが。格闘技は難しい。地上波ロング放映をつくりあげた関係者の努力には敬意を表したいけれども、ちょっとポイントを絞りに行ってもいいんじゃないか。
中継のほうは、ラストの「やれんのか!」の2試合があったことで救われてました。
・ カクトウログ: 12・31「やれんのか! 大晦日! 2007」さいたまスーパーアリーナ決戦、速報観戦記まとめ
・ 「やれんのか! 大晦日! 2007」(スポーツナビ速報)
大晦日2007ベスト興行。苦しいときの“PRIDE”には、やはり神風が吹いた。
参戦が期待されながら、出ることがなかった吉田秀彦・五味隆典・藤田和之ら。J.Z.カルバンの負傷欠場、青木真也の葛藤。そういったマイナスが逆に当日までのドラマになり、背景をファンが学習し、団結心を生んだ。
チケット料金に見合う顔ぶれは揃えられなかった大会です。だけれども、当日までのドラマ積み上げと大会内容で大逆転。
一連の煽りVで描かれていたのは、よくも悪くもこの大会特有。過去映像が使えなかったことまで追い風となり、なんと「試合がしたい」という気持ちにスポットが当てられた! 刀を研ぎ続けているのに、切りにいく場面がない選手たち。タメて、タメて、またタメて。
「因縁」や「イデオロギー」さえもわずらわしいものだと思えるほどのシンプルな世界観。これが、とてつもなく新鮮に写った。
トップ同士の対決やマネー戦争、駆け引きに目を奪われがちな格闘技バブルが昨今膨れ上がっているけれども、ものすごく原点で勝負しようとした大会だった。踊らされなかった実力派の選手たちが“本物”を見せようとした渾身の大会。
佐藤大輔氏の煽りVの方が目立っちゃうんじゃないかという心配もあったが、まったくなし。
Vが原点を煽り、選手が気迫で応える。唯一の大きな「因縁」試合、三崎和雄の勝利で沸点を超える!
興行は水物とはよく言ったものた。プロレスや格闘技において、シチュエーションや会場の熱気はこんな感動をつくり出してくれる。PRIDEは“新プロレス”とも言われていたが、それをまた強く認識させられた。
大会スポンサー不足などの辻褄が最後に合ったのかはちょっと心配なのですが、今はとにかくすごいものを見せてくれたという感想に尽きます。
T.SAKAi■□[本日の格闘技ブログランキング>> ]
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